元となった辞書の項目
awkward
解説
1. 基本情報と概要
単語: awkward
品詞: 形容詞 (adjective)
CEFRレベル: B2(中上級)
- B2とは「中上級」を意味し、自分に慣れた話題について分かりやすい文章を理解・表現できるレベルです。
意味(英語):
- Causing or feeling embarrassment or inconvenience.
- Lacking skill or dexterity.
意味(日本語):
- (場面や人間関係が)気まずい、ばつの悪い。
- (動きや扱いが)ぎこちない、不器用な。
「awkward」は、気まずさや不器用さを示す言葉です。人と会話していて変な沈黙が流れたときや、人間関係で気まずい空気があるときなど、「ちょっとバツが悪いな」と感じるシーンによく使われます。また、物理的に扱いづらいものや、不自然な動きをするときにも使われる便利な単語です。
活用形: 形容詞なので、時制による変化はありません(awkward → 変化なし)。
- 副詞形:awkwardly(ぎこちなく、不器用に)
- 名詞形:awkwardness(気まずさ、不器用さ)
他の品詞になった例:
- 形容詞 → 副詞 “awkwardly”
- 形容詞 → 名詞 “awkwardness”
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: “awkward”
- 古くは「awk + ward」の組み合わせで、もともと「awk」は「反対、逆向きに」を示す要素だったとされています。
詳細な意味
- 人間関係や状況がぎこちなく、気まずい状態を表す
- 例: “an awkward silence” (気まずい沈黙)
- 例: “an awkward silence” (気まずい沈黙)
- 身体の動きや作業が不器用で困難であるさまを表す
- 例: “an awkward posture” (ぎこちない姿勢)
コロケーション(10個)
- awkward silence (気まずい沈黙)
- awkward situation (気まずい状況)
- awkward moment (気まずい瞬間)
- feel awkward (気まずく感じる)
- make someone feel awkward (人を気まずい気分にさせる)
- slightly awkward (やや気まずい/ややぎこちない)
- awkward conversation (気まずい会話)
- become awkward (ぎこちなくなる/気まずくなる)
- awkward gesture (ぎこちないしぐさ)
- awkward angle (扱いづらい角度)
3. 語源とニュアンス
語源
- 中英語の “awk”(逆向き・不自然)と、“-ward”(方角を示す接尾語)が結びついたものとされます。
- 元々は「注意をそらす」「逆向きに動く」というニュアンスが起源にあり、そこから「扱いにくい」「不自然で気まずい」という意味へと発展しました。
ニュアンス・使用時の注意点
- 「awkward」はカジュアルな会話でもフォーマルな文書でも比較的広く使われますが、状況をややネガティブに表現する語感があります。
- 人間関係や場の空気が気まずいときに使うと、ニュアンスがはっきり伝わり、やや直接的です。遠回しではなく、ストレートに「気まずさ」を表現するため、場面によってはオブラートに包む表現を使うこともあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞なので、名詞を修飾するとき、be動詞の補語になるときなどに使われます。
- 可算・不可算の区別はありません(形容詞なので数えられる/数えられないといった概念はない)。
一般的な構文
- S + be + awkward
- 例: “He is awkward.”(彼はぎこちない/気まずい感じがある)
- 例: “He is awkward.”(彼はぎこちない/気まずい感じがある)
- It’s awkward + to不定詞 / -ing
- 例: “It’s awkward to talk about money.”(お金の話をするのは気まずい)
- 例: “It’s awkward to talk about money.”(お金の話をするのは気まずい)
- find + O + awkward
- 例: “I find this conversation awkward.”(この会話は気まずいと感じる)
イディオム
特定の長年のイディオムはさほど多くありませんが、上記の構文がよく使われます。
5. 実例と例文
日常会話での例文 (3つ)
- “I felt awkward when nobody laughed at my joke.”
- 「誰も私の冗談に笑わなくて、気まずかったよ。」
- 「誰も私の冗談に笑わなくて、気まずかったよ。」
- “There was an awkward silence after she mentioned the topic.”
- 「彼女がその話題を持ち出した後、気まずい沈黙があった。」
- 「彼女がその話題を持ち出した後、気まずい沈黙があった。」
- “It’s awkward standing here without saying anything.”
- 「何も言わずにここに立っているのは気まずい。」
ビジネスシーンでの例文 (3つ)
- “The transition to a new manager can be awkward for some employees.”
- 「新しいマネージャーへの交代は、一部の従業員にとっては気まずいかもしれません。」
- 「新しいマネージャーへの交代は、一部の従業員にとっては気まずいかもしれません。」
- “We should address the issue directly to avoid any awkward misunderstandings.”
- 「気まずい誤解を避けるためにも、問題を直接話し合うべきです。」
- 「気まずい誤解を避けるためにも、問題を直接話し合うべきです。」
- “It felt awkward to bring up the salary discussion at the meeting.”
- 「会議で給与の話題を出すのは、ちょっと気まずい感じがしました。」
学術的/フォーマルな文脈 (3つ)
- “Such an outcome places the committee in an awkward position regarding policy decisions.”
- 「そのような結果は、委員会を政策決定において気まずい立場に立たせることになる。」
- 「そのような結果は、委員会を政策決定において気まずい立場に立たせることになる。」
- “The researcher found herself in an awkward predicament due to conflicting data.”
- 「研究者は相反するデータのために厄介な(気まずい)立場に追い込まれた。」
- 「研究者は相反するデータのために厄介な(気まずい)立場に追い込まれた。」
- “Describing personal bias can be awkward in formal academic writing.”
- 「個人的な偏見を記述することは、正式な学術論文においては扱いづらい場合がある。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- clumsy(不器用な)
- 「awkward」は気まずさやぎこちなさを含むが、「clumsy」は主に物理的な動作の下手さを指す。
- 「awkward」は気まずさやぎこちなさを含むが、「clumsy」は主に物理的な動作の下手さを指す。
- uncomfortable(居心地が悪い、気まずい)
- 「awkward」とほぼ同じシーンで使えるが、「uncomfortable」は身体的・精神的両面でもやや広い意味。
- 「awkward」とほぼ同じシーンで使えるが、「uncomfortable」は身体的・精神的両面でもやや広い意味。
- embarrassing(恥ずかしい、当惑させる)
- 「awkward」に含まれる気まずさをより当事者が「恥ずかしさ」を強調して感じるニュアンス。
- 「awkward」に含まれる気まずさをより当事者が「恥ずかしさ」を強調して感じるニュアンス。
反意語 (Antonyms)
- comfortable(気楽な、快適な)
- 主に心理的・物理的に心地よい状態を指す。
- 主に心理的・物理的に心地よい状態を指す。
- graceful(優雅な)
- 動きや態度がぎこちない(awkward)の反対で、洗練されているといった意味合い。
- 動きや態度がぎこちない(awkward)の反対で、洗練されているといった意味合い。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ˈɔː.kwəd/ (イギリス英語), /ˈɑː.kwɚd/ (アメリカ英語)
- 強勢: 最初の「awk」の部分にアクセントがきます (AWK-ward)。
- イギリス英語では「オークワード」、アメリカ英語では「アークワード」に近い音になります。
- よくある間違いとしては、「awkward」の「w」をあまり発音しないことがありますが、英語では曖昧にせず、「アークワード」と発声するのが自然です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- 「awkward」のスペルミス:
- × awckward
- × akward
- 正しくは awkward
- × awckward
- 副詞形「awkwardly」を書くときに「awkwardy」としてしまうなどのミスに注意。
- 「awkward」と「embarrassing」の使い分けに混乱することがある。
- 「awkward」は状況や雰囲気が気まずい。
- 「embarrassing」は当事者が恥ずかしい気持ちを強く感じている。
- 「awkward」は状況や雰囲気が気まずい。
試験対策での出題傾向
- TOEICや英検などでは、読解文中に出てきて「気まずい・ぎこちない」という意味を問われるほか、文脈から「uncomfortable」「clumsy」などとの言い換えを問うパラフレーズ問題が出ることがあるので注意しましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “awkward”の頭文字 “awk-” が何か「おかしな動き(awk)」をしている、とイメージすると覚えやすいかもしれません。
- 「鏡を逆にしたら(反対向き・不自然)awkward」という由来をイメージして、「逆向きになっていて扱いづらい」と覚えるのも手です。
- シーンを思い浮かべる:
- 会話中にシーンと静まり返る → “awkward silence”
- 力の加減ができずに動作がぎこちない → “awkward movement”
- 会話中にシーンと静まり返る → “awkward silence”
これらのイメージとともに覚えておくと、実際の会話で使いやすくなります。
以上が「awkward」の詳細な解説です。気まずい場面や不器用な動作を表したいとき、ぜひ活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
気まずい
意味(2)
(物が)扱いにくい,使いにくい
意味(3)
(人・動作などが)ぶかっこうな,ぎごちない,無器用な(clumsy)
意味(4)
(状態・問題などが)やっかいな,始末に困る