元となった辞書の項目
infrastructure
解説
1. 基本情報と概要
英単語: infrastructure
品詞: 名詞 (不可算名詞として使われることが多い)
- 英語での意味: The basic physical and organizational structures and facilities (e.g. buildings, roads, power supplies) needed for the operation of a society or enterprise.
- 日本語での意味: 社会や組織が機能するために必要な基盤(道路・電力・水道・通信など)の仕組みや施設のこと。
- 「道路や電力網など、社会にとって基本的な施設やサービスを表す単語です。公共サービスを支える土台というニュアンスがあります。」
CEFRレベルの目安: B2 (中上級)
- インフラ関連の話題はビジネスや経済などの少し専門的な文脈でよく出てくるため、中上級レベルの単語といえます。
活用形
- 一般的には不可算名詞 (uncountable noun) として扱われるため、複数形は通常「infrastructures」とはしません。
- 形容詞化した形としてはあまり一般的に使われませんが、文脈によっては「infrastructural (形容詞)」として使われることがあります。
他の品詞になった時の例
- 「infrastructural」(形容詞): relating to infrastructure
例) infrastructural development (インフラ発展に関する)
2. 語構成と詳細な意味
- 接頭語: “infra-” (ラテン語由来で「下に」「下部に」という意味)
- 語幹: “structure” (「構造」「組織」「構成物」の意)
「infra-」は「下部」「内部」にある、というニュアンスを持ち、「structure」は「構造物」を表すため、組み合わさって「下部構造」→「基盤」という意味が生まれました。
よく使われるコロケーション(共起表現)10個
- public infrastructure → 公共インフラ
- transport infrastructure → 交通インフラ
- critical infrastructure → 重要インフラ
- digital infrastructure → デジタルインフラ
- basic infrastructure → 基本的インフラ
- infrastructure development → インフラ開発
- infrastructure investment → インフラ投資
- infrastructure project → インフラ事業
- improve infrastructure → インフラを改善する
- infrastructure maintenance → インフラ維持管理
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の“infra” (下に) と “structure” (構造) から成り立ち、フランス語経由で英語に取り入れられました。
- 社会や組織を根底から支えるという基盤的なイメージが含まれています。
ニュアンス・使用時の注意点
- 「infrastructure」は社会基盤を指す場合が多く、必ずしも建築物だけでなく、制度的基盤や情報ネットワークなど幅広い概念を含むことがあります。
- 文章・会話問わず幅広く使われますが、ニュースやビジネス、学術的文脈では特に多用されます。
- カジュアルな日常会話でも使われますが、少しややこしい話題(公共政策・地域開発など)のときに登場する印象があります。
4. 文法的な特徴と構文
- 不可算名詞として扱われることが多い:不可算名詞につく冠詞や修飾を確認する必要があります。
例: “the infrastructure of the city” (大都市のインフラ) - フォーマル・カジュアルどちらにも使われますが、テーマが公共政策やビジネス寄りの場合はフォーマルな文脈に向いています。
- 「infrastructure of + 場所 / 組織」などの構文が典型的です。
- 例: “We need to improve the infrastructure of this region.” (この地域のインフラを改善する必要がある)
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “I wish our town had better infrastructure for biking.”
「うちの街には自転車向けのインフラがもっと整っていてほしいな。」 - “They built new parks as part of the city’s infrastructure improvement.”
「市のインフラ整備の一環として、新しい公園ができたんだって。」 - “Road maintenance is a big part of infrastructure work.”
「道路の維持管理はインフラ整備の大きな部分を占めるよ。」
(2) ビジネスシーンでの例文
- “Our company plans to invest heavily in cloud infrastructure this year.”
「当社は今年、クラウドインフラに大規模投資を行う予定です。」 - “The lack of reliable infrastructure is hindering our expansion into rural areas.”
「安定したインフラが不足しているせいで、地方への事業拡大が難航しています。」 - “We should focus on infrastructure financing to support economic growth.”
「経済成長を支えるために、インフラへの資金調達に注力すべきです。」
(3) 学術的な文脈での例文
- “Infrastructure is a critical factor in determining a nation’s productivity and competitiveness.”
「インフラは国の生産性や競争力を左右する重要な要素です。」 - “Sustainable infrastructure contributes significantly to environmental conservation.”
「持続可能なインフラは環境保護にも大きく貢献します。」 - “Researchers have examined the long-term economic impact of infrastructure projects.”
「研究者たちはインフラプロジェクトの長期的な経済効果を検証してきました。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- facilities (設備)
- 建物や設備を指すが、「infrastructure」よりも範囲は狭めに使われることが多い。
- 建物や設備を指すが、「infrastructure」よりも範囲は狭めに使われることが多い。
- framework (枠組み)
- 社会や組織を支える構造のことだが、抽象的な制度や組織の構造を指すことが多い。
- 社会や組織を支える構造のことだが、抽象的な制度や組織の構造を指すことが多い。
- foundation (基盤)
- 「基礎」や「土台」を指すが、建物の土台から抽象的な基礎理論まで幅がある言葉。
反意語 (Antonym)
- 「superstructure (上部構造)」
- 建築学・社会学の文脈で、infrastructureの上に成り立つ部分を「superstructure」と呼ぶことがあるが、一般的な日常会話ではあまり用いられません。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA(米国英語): /ˈɪn.frəˌstrʌk.tʃɚ/
- IPA(英国英語): /ˈɪn.frəˌstrʌk.tʃə(r)/
- 強勢(アクセント)は「ɪn」にあります。「イン」の部分を強めに発音します。
- 「infra」の「a」ははっきりと発音せず、「インフラ」のように「フラ」の部分に弱い母音が入るイメージです。
- よくあるミスとして、後半の“structure”の部分を「ストラクチャー」ではなく、「ストラクチュア」〜「ストラクチャー」と自然な英語の発音で意識すると伝わりやすいです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “infrastrucure” や “infrustructure” など、スペル抜け・転倒が起きやすい。
- 「infra-」+「structure」の組み合わせを意識すると覚えやすいです。
- 「infra-」+「structure」の組み合わせを意識すると覚えやすいです。
- 不可算名詞である点: “an infrastructure” や “infrastructures” と書いてしまうミスが起きやすいので注意。
- ただし、特定の文脈では可算扱いする例外もありますが、ほとんどの場合不可算として覚えておくほうが自然です。
- ただし、特定の文脈では可算扱いする例外もありますが、ほとんどの場合不可算として覚えておくほうが自然です。
- TOEIC・英検など: 経済や公共政策に関する文章でよく登場するため、リーディング問題で着目しておくとよいです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「infra=下に」+「structure=構造」の組み合わせで「下支えとなる構造」であるとイメージすると記憶しやすいです。
- 都市の「道路・水道・電気・通信」といった見えやすい部分から入ると、「社会を支える基盤」として印象に残りやすいでしょう。
- スペリングの「infra+structure」を頭の中でくっつけるように覚えると、ミスを減らせます。
以上が「infrastructure」の詳細な解説になります。社会やビジネスの文脈でよく登場する重要な単語なので、意味や用法をしっかりと把握しておくと便利です。
意味のイメージ
意味(1)
(組織の機能を助ける)下部構造,下部組織
意味(2)
(NATOなどの)永久[軍事]基地