元となった辞書の項目
flight
解説
1. 基本情報と概要
単語: flight
品詞: 名詞 (countable noun)
CEFRレベルの目安: B1(中級)
- “flight” は英語で「飛行」「飛行機の便」「逃走」「階段(一定の区間)」などを意味する名詞です。
- 日本語では「飛行機の便」や「飛行」を指すことが多いですが、状況によっては「逃亡/逃走」や「(鳥や矢などの)飛ぶ動作」などを表す場合もあります。「飛行機の便」を予約する、あるいは「どこかから逃れる」ようなイメージがある単語です。日常的にもビジネスシーンでも使われる、汎用性の高い単語です。
活用形
- 単数形: flight
- 複数形: flights
他の品詞例
- 形容詞 “flightless” (飛べない、例えば “flightless bird”=「飛べない鳥」)
- 動詞形は一般的に存在しません(“to flight” とは言わない)
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語源的に見ると、古英語の “flyht” に由来し、もともとは “to fly(飛ぶ)” と関連が深い言葉です。
- 接頭語・接尾語は特に明示的には含まれていません。
詳細な意味
- (名) 飛行機の便・空の旅
例: “I booked a flight to Paris.”(パリ行きのフライトを予約した) - (名) 飛ぶこと・飛行
例: “The bird’s flight was graceful.”(その鳥の飛行は優雅だった) - (名) 逃走・逃亡
例: “They took flight at the sound of danger.”(危険の音を聞いて逃げ出した) - (名) (階段の) 一続きの段
例: “Walk up one flight of stairs to reach the lobby.”(ロビーに行くには階段を一つ上がってください)
よく使われるコロケーション(共起表現)
- book a flight(フライトを予約する)
- catch a flight(飛行機に間に合う・乗る)
- domestic flight(国内線)
- international flight(国際線)
- flight schedule(フライトスケジュール)
- flight attendant(客室乗務員)
- flight path(飛行経路)
- flight number(便名)
- non-stop flight(直行便)
- flight delay(フライトの遅延)
3. 語源とニュアンス
- 語源: 古英語の “flyht” (飛ぶ動作) に由来。
- 歴史的には、鳥や矢などの「飛ぶ動き」、そこから派生して「飛行機の旅」「逃走」など広く使われるようになりました。
- 使い方の注意:
- 「飛行機の便」を表す場合には非常に一般的でカジュアルからフォーマルまで幅広く使われます。
- 「逃走」の意味で使う場合は、少し文語的・書き言葉や文芸的な描写で見られることが多いです。会話で “take flight” というフレーズも時々使われますが、やや文学的/文語的な響きがあります。
- 「飛行機の便」を表す場合には非常に一般的でカジュアルからフォーマルまで幅広く使われます。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞: a flight, two flights などと数えられます。
- “flight” を使った一般的な構文:
- “book + (a) flight + to + 場所”
- “catch + (one’s) flight”
- “flight is delayed / canceled”
- “book + (a) flight + to + 場所”
- フォーマル/カジュアル両方で使えますが、出張や旅行の場面ではビジネスでも日常会話でも頻繁に用いられます。
- “flight of stairs” は建築や日常会話の文脈で、視覚的に「階段のひとまとまり=一階上がる分」を表す際に使います。
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “I’m going to catch the early morning flight tomorrow.”
(明日の早朝便に乗る予定です。) - “How long is the flight from Tokyo to Los Angeles?”
(東京からロサンゼルスまでのフライト時間はどのくらいですか?) - “We missed our flight because of the heavy traffic.”
(ひどい渋滞のせいで私たちはフライトに乗り遅れました。)
ビジネスシーンでの例文
- “Could you arrange a flight for our client next Monday?”
(来週の月曜日に顧客のフライトを手配してもらえますか?) - “I’ll send you the flight itinerary once it’s confirmed.”
(フライトの詳細が確定しましたら、旅程表をお送りします。) - “Our flight was unfortunately delayed due to technical issues.”
(技術的な問題で、私たちのフライトは残念ながら遅延しました。)
学術的・文芸的な文脈の例文
- “The flight of the arrow signifies the swift passage of fate in medieval literature.”
(中世文学では矢の飛行が運命の素早い推移を象徴しています。) - “Her study examined the migratory flight patterns of Arctic birds.”
(彼女の研究は北極圏の鳥の渡り飛行パターンを調査したものです。) - “In the poem, the hero’s flight from the city represents his desire for freedom.”
(その詩では、主人公の都市からの逃亡が自由への欲求を象徴しています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- “air travel” – 「空の旅」
- 一般的に、飛行手段全般を指す表現で、チケットや便そのものよりも「空の移動手段」のニュアンスが強い。
- 一般的に、飛行手段全般を指す表現で、チケットや便そのものよりも「空の移動手段」のニュアンスが強い。
- “plane trip” – 「飛行機での旅」
- カジュアルに「飛行機旅」と言うときに使うことがあるが、やや口語。
- カジュアルに「飛行機旅」と言うときに使うことがあるが、やや口語。
- “escape” – 「逃亡」「逃走」
- “flight” の「逃走」の意味をほぼ同じに表すが、こちらのほうがより「逃げる行為」に焦点を当てた動詞/名詞。
反意語 (Antonyms)
- “landing” – 「着陸」
- 「空を飛ぶ」の反対として、飛行機が地上に着く動作を表す。
- 「空を飛ぶ」の反対として、飛行機が地上に着く動作を表す。
- “arrival” – 「到着」
- “flight” が「出発」や「逃避」を意味する場合には、その反対として「到着」や「戻る」を表す言葉。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /flaɪt/
- アメリカ英語もイギリス英語もほぼ同じ発音で、強勢は単語全体(第一音節)にあります。
- よくある間違い: “fight” (/faɪt/) と混同しないこと。/laɪ/ と/ai/ の音は同じですが、先頭の子音が[f] と[faɪ] 以外で異なると勘違いしやすい点に注意が必要です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングミス: “fligth” や “fliht” など、母音順や子音が抜けるケース。
- “fight” と綴りを混同しやすい(fight: 戦う、flight: 飛ぶ/便)。
- TOEIC や英検などでも「フライトの予約」や「到着時間」などの文脈問題で頻出。リスニングでも「flight」の発音を聞き取る練習が大事です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「飛行機に乗る」というイメージを思い浮かべると覚えやすいです。ゆっくりと “f-l-i-g-h-t” と綴りを唱えながら、飛行機が滑走路から斜め上に向かう絵を思い浮かべてみましょう。
- “fight”(戦う)との混同を避けるには、「l (エル) が入っていると、飛行(light と似た音)」と覚えるとよいかもしれません。
- 勉強テクニックとしては、航空券購入サイトやフライトの時刻表を英語版で見るなど、実際の場面に接して覚えると定着しやすくなります。
以上が名詞 “flight” の詳細解説です。旅行や英会話で頻出する単語なので、ぜひ使い方をマスターしてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
(…からの)逃走;退避;脱出《+from+名》