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commit
解説
1. 基本情報と概要
単語: commit
品詞: 動詞 (verb)
活用形:
- 現在形: commit / commits
- 過去形: committed
- 過去分詞: committed
- 現在分詞・動名詞: committing
意味 (英語):
- To carry out or perform (a crime, error, action, etc.)
- To devote or dedicate oneself or resources to something
- To pledge or bind (a person or organization) to a certain course or policy
意味 (日本語):
- (犯罪や過ちなどを)犯す、行う
- (時間や努力、資金などを)注ぎ込む、投入する
- (人や組織に)何かをするように約束・確約させる
「commit」は、「何かを実行する」や「何かに本気で関わる・捧げる」というニュアンスの単語です。例えば「commit a crime」(犯罪を犯す)のように良くない行為をする時にも使いますし、「commit to a project」(プロジェクトに専念する)のように積極的な関わりを示すときにも使います。
他の品詞:
- commitment (名詞): 約束、献身、関与
- 例: He made a commitment to finish the project.
- 例: He made a commitment to finish the project.
CEFRレベル: B2 (中上級)
- ある程度英語を学習していて、多様な文脈で「commit」を使いこなしたい段階の学習者に適しています。
2. 語構成と詳細な意味
語構成:
- 接頭語: なし
- 語幹: com- (共に、完全に) + mit (送る、送付する)
- ラテン語の “mittere” (送る) が由来。
- ラテン語の “mittere” (送る) が由来。
- 接尾語: なし
関連語や派生語:
- committee (名詞): 委員会
- commitment (名詞): 約束、誓約、献身
- committal (名詞): 委託、収監、埋葬などの正式な行為
よく使われるコロケーションや関連フレーズ (10個)
- commit a crime → 犯罪を犯す
- commit murder → 殺人を犯す
- commit suicide → 自殺する
- commit an error → 誤りを犯す
- commit oneself to (something) → (何かに)身を捧げる/専念する
- commit resources → 資金やリソースを投入する
- commit to memory → 記憶にとどめる
- commit to a relationship → (恋愛や人間関係に)真剣に関わる
- commit to a decision → 決定にコミットする/決心を固める
- commit fully → 全力投球する
3. 語源とニュアンス
語源:
- ラテン語の “committere” がベースで、「共に(com-)送る(mittere)」という意味。何らかの行動や責任を「送る」=「託す・委ねる・実行する」イメージがもとになっています。
ニュアンス:
- 「commit」には「(重大な行為を)実行する」という意味だけでなく、「全力で取り組む」「責任を伴う形で本気になる」という感情的な含みがあります。
- 犯罪などのネガティブな行為から、ポジティブに本気で行動する場合まで幅広く使われます。
使用時の注意点:
- カジュアルな場面でも使えますが、「commit a crime」のような深刻な文脈でもよく使われる言葉です。
- ビジネスで「コミットする」は日本語でもよく使われるように、フォーマルな文脈でも問題なく使用できます。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞 (transitive verb) として使われる場合が多い
- 例: He committed a crime. (彼は犯罪を犯した)
- 目的語を必要とする形が一般的です。
- 例: He committed a crime. (彼は犯罪を犯した)
- 目的語が「罪・行為・約束・リソースなど」をとる
- 例: She committed the funds to the project.
- 例: She committed the funds to the project.
- イディオム的表現
- commit oneself to (something) → 〜への本格的な関与を表す
- commit to memory → 暗記する
- commit oneself to (something) → 〜への本格的な関与を表す
フォーマル/カジュアル:
- フォーマルな文章でもカジュアルな会話でも両方使われます。「犯罪を犯す」など深刻な文脈か、「約束・誓約を行う」などビジネス文脈かによってニュアンスが多少変わります。
5. 実例と例文
(1) 日常会話
- “I can’t commit to the party this weekend; I’m really busy.”
- 「今週末のパーティーにはコミットできないんだ、すごく忙しくて。」
- 「今週末のパーティーにはコミットできないんだ、すごく忙しくて。」
- “He finally decided to commit to learning the guitar every day.”
- 「彼はついに毎日ギターの練習をやりぬくと決めたよ。」
- 「彼はついに毎日ギターの練習をやりぬくと決めたよ。」
- “I’m ready to commit to a serious relationship.”
- 「私は真剣な交際に踏み切るつもりだよ。」
(2) ビジネス
- “Our company is committed to reducing carbon emissions.”
- 「当社は炭素排出量削減にコミットしています。」
- 「当社は炭素排出量削減にコミットしています。」
- “Once you commit the funds, there’s no going back.”
- 「いったん資金を投じたら、後戻りはできません。」
- 「いったん資金を投じたら、後戻りはできません。」
- “We need everyone to commit to the new strategy.”
- 「私たちは全員が新しい戦略に本気で取り組む必要があります。」
(3) 学術的な文脈
- “Researchers should commit to ethical guidelines in their experiments.”
- 「研究者は実験において倫理規定を順守する必要がある。」
- 「研究者は実験において倫理規定を順守する必要がある。」
- “The study commits substantial resources to data collection.”
- 「その研究はデータ収集にかなりのリソースを投入している。」
- 「その研究はデータ収集にかなりのリソースを投入している。」
- “Scholars must not commit plagiarism under any circumstances.”
- 「学術研究者はどのような状況でも盗用を犯してはならない。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語:
- carry out (実行する)
- 例: carry out a plan
- 例: carry out a plan
- perform (実行する)
- 例: perform an action
- 例: perform an action
- dedicate (捧げる)
- 例: dedicate one’s time to a cause
- 例: dedicate one’s time to a cause
- pledge (誓う)
- 例: pledge loyalty
- 例: pledge loyalty
- 「commit」との違い:
- carry out / perform は「(指示・計画などを) 実行する」という感じで、大きな責任感や意志を表すとは限りません。
- dedicate / pledge は「何かを捧げる・約束する」という点で似ていますが、「commit」には「不可逆的に(後戻りができないように)行う」というニュアンスがやや強いと言えます。
- carry out / perform は「(指示・計画などを) 実行する」という感じで、大きな責任感や意志を表すとは限りません。
反意語:
- refrain (控える)
- 例: refrain from committing any wrongdoing
- 例: refrain from committing any wrongdoing
- avoid (避ける)
- 例: avoid committing mistakes
- 例: avoid committing mistakes
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA):
- アメリカ英語: /kəˈmɪt/
- イギリス英語: /kəˈmɪt/
アクセント:
- 第2音節「-mit」に強勢が置かれます。
- 「kuh-MIT」というように発音します。
よくある発音の間違い:
- “cömmit” のように最初の音を強調しない。強勢はあくまで語尾側の “-mit” にあります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス
- “comit” や “committt” などと誤記されやすい。
- 正しくは「c-o-m-m-i-t」で「m」は2つ、最後の「t」は1つ。
- “comit” や “committt” などと誤記されやすい。
- 同音異義語との混同
- “comment” (コメント) と間違えないように注意。
- “comment” (コメント) と間違えないように注意。
- 試験対策
- TOEICや英検で、「commit a crime」「commit to doing something」などの形で出題される場合があります。特に「~に専念する」といった熟語表現を問われることが多いです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 語源イメージ: “com- (共に) + mittere (送る)” → 「何かを任せる/委ねる/引き受ける」。
- 覚え方: 「コメント(comment)」に似ているが、「t」の数が違う。コメントする前に“コミット”して行動に移す、とイメージするとスペルを間違えにくいかもしれません。
- 勉強テクニック: 「commit to memory」(暗記する)という熟語をセットで覚えると、「commit=何かに注力する・捧げる」という感覚が覚えやすいでしょう。
以上が、動詞「commit」の詳細解説です。犯罪を犯すなどのネガティブな状況から、約束や確約といったポジティブな場面まで幅広く使われる単語なので、状況や文脈に合わせて正しく使い分けてください。
意味のイメージ
意味(1)
〈罪・過失など〉'を'犯す,〈よくない事〉'を'行う
意味(2)
(…に)…'を'委託する,ゆだねる《+名+to+名》
意味(3)
《しばしば受動態で》...に専念する
意味(4)
《しばしば受動態で》...を約束する
意味(5)
《しばしば受動態で》(拘置所・精神病院などに)…'を'収容する;(裁判などに)…'を'かける《+名+to(for)+名》