budget

以下では、英単語 budget（名詞）について、できるだけ詳しく解説します。

1. 基本情報と概要

• 単語: budget
  


• 品詞: 名詞（動詞・形容詞としても使われる場合があります）
  


• 意味（英語）: an amount of money available for spending that is based on a plan for how it will be spent
  


• 意味（日本語）: 予算、ある目的のために割り当てられたお金の計画

「budget」は、ある期間やプロジェクトにおける費用や資金の割り当てを計画・管理する際に使われます。たとえば、家計管理や企業の経理、政府の財政計画など、さまざまな場面で登場する単語です。ビジネスや日常生活でもよく使われる概念で、「予算を決める・予算内に収める」というニュアンスが含まれます。

• 活用形: 原則として名詞の場合は単数形 budget、複数形 budgets
  



• 他の品詞としての例

  
  
  • 動詞として: to budget（予算を組む、割り当てるなど）
    
  
  
  • 例: We need to budget carefully this quarter.
    
  
  
  • 形容詞として: budget flight（格安航空便）、budget hotel（低予算ホテル）など
  
  



• CEFRレベル: B2（中上級）

  
  
  • 金銭管理やビジネス関連の文脈でよく登場するため、ある程度語彙が増えた段階（B2）で馴染みが出やすい単語です。
  
  

2. 語構成と詳細な意味

語構成

budget は接頭語・接尾語が明確に区別される語形ではありません。元々はフランス語由来（後述）で、語頭・語尾それぞれに独立の意味を持つ要素が含まれているわけではありません。

詳細な意味

• 主な意味:
  
  
  
  1. （特定の期間やプロジェクトにおける）予算
     
  
  
  2. （費用面での）余裕・資金計画
     
  
  
  3. 国家や企業などの財政収支計画
     
  
  

関連語や派生語

• budgetary (形容詞): 予算に関する
  


• to budget (動詞): 予算を立てる、割り振る
  

よく使われるコロケーション（10個）

1. tight budget（厳しい予算）
   


2. annual budget（年次予算）
   


3. budget constraint（予算の制約）
   


4. budget deficit（予算赤字）
   


5. budget plan（予算案）
   


6. balanced budget（均衡予算）
   


7. budget cut（予算削減）
   


8. on a limited budget（限られた予算で）
   


9. budget surplus（予算黒字）
   


10. marketing budget（マーケティング予算）

3. 語源とニュアンス

語源

• 語源: 中英語の bowgette → 中期フランス語の bougette（革袋の意）
  


• お金を入れる「袋」であったことから、「お金を取りまとめたもの」 → 「予算」の意味へと発展しました。

ニュアンス

• 政府、企業、家庭、個人などのレベルで「お金の使い道を計画・管理する」という文脈で使われます。
  


• フォーマル／カジュアルどちらの場面でも使われますが、ビジネスシーンや公式文書で頻出です。日常生活でも「月々の生活費を抑える」といった会話でよく登場します。
  


• 「費用を抑える」や「倹約する」というニュアンスを持つ文脈で on a budget などの表現もよく用いられます。

4. 文法的な特徴と構文

• 可算名詞: a budget（一つの予算）、the budget（特定の予算）
  


• 構文例
  
  
  
  • We have to stick to our budget.（私たちは予算を守らなければならない）
    
  
  
  • The government announced its annual budget.（政府は年次予算を公表した）
    
  
  


• イディオム
  
  
  
  • on a tight budget（厳しい予算内で）
    
  
  
  • over budget（予算を超過して）
    
  
  
  • under budget（予算内で収まって）
  
  

名詞として使う場合は、具体的にいつ・どの予算を指すのかで「a/the」の使い分けに注意します。動詞の to budget は他動詞としても自動詞としても使われ、「資金をどう割り振るか」を計画するという意味を持ちます。

5. 実例と例文

日常会話

1. I’m on a tight budget this month, so I can’t go out too often.
   
   （今月は予算が厳しいから、あまり外食できないんだ。）
   


2. She always plans her meals on a weekly budget.
   
   （彼女はいつも週ごとの予算内で食事を計画している。）
   


3. I need to set a budget for holiday shopping.
   
   （ホリデー用の買い物に使う予算を決めなくちゃ。）

ビジネス

1. Could you please review the marketing budget for next quarter?
   
   （次の四半期のマーケティング予算を確認してもらえますか？）
   


2. Our team has to operate within a strict budget.
   
   （私たちのチームは厳密な予算内で活動しないといけません。）
   


3. We need to reallocate the budget to focus on product development.
   
   （製品開発に重点を置くために予算を再配分する必要があります。）

学術的・公的文脈

1. The government’s budget proposal was discussed in the parliament.
   
   （政府の予算案が議会で審議された。）
   


2. Researchers often have to work with grant budgets.
   
   （研究者たちはしばしば助成金の予算を管理しながら研究をする。）
   


3. A balanced budget can contribute to a nation’s economic stability.
   
   （均衡予算は国の経済的安定につながる可能性がある。）

6. 類義語・反意語と比較

類義語

1. fund（資金）
   
   
   
   • 「具体的な用途のための蓄えられた資金」というニュアンス。budget は計画そのものを指すが、fund は実際の資金そのものを指す。
     
   
   


2. allowance（手当、割り当て）
   
   
   
   • 「個人がもらえる定期的なお金」の意味合いが強く、budget より個人レベル。
     
   
   


3. allocation（割り当て）
   
   
   
   • 知的リソースやお金などを振り分ける行為。budget と似るが、より広義の「割り当て」の意味。
   
   

反意語

• （明確な一語の反意語はありませんが、状況によっては spending without planning（計画なしの支出）などが対照的な概念になります。）

7. 発音とアクセントの特徴

• 発音記号(IPA): /ˈbʌdʒɪt/
  


• アメリカ英語: [bʌ́dʒɪt]（「バッジット」のように発音）
  


• イギリス英語: [bʌ́dʒɪt]（大きな違いはなく、ほぼ同じ発音）
  


• アクセント:
  
  
  • 第1音節 bud（bʌd） にストレス（強勢）がきます。
    
  
  


• よくある発音間違い:
  
  
  • /e/ のように聞こえることがありますが、実際は /ɪ/ に近い音で「イ」の音です。
  
  

8. 学習上の注意点・よくある間違い

• スペルミス: budget のスペルを bugdet や budjet と書いてしまうミスがよくあります。
  


• 同音異義語との混同: budge（ちょっと動く） とは切り離して覚えること。 budget とは別物です。
  


• 試験での出題傾向:
  
  
  
  • TOEICや英検などではビジネス関連の文脈で annual budget や marketing budget が頻出。
    
  
  
  • リーディングやリスニングで、企業や政府が予算をどうするかという場面がよく扱われます。
  
  

9. 記憶に残るヒントやイメージ

• 元々は「革袋」→「お金の入った袋」→「予算」のイメージ
  
  文字どおり「袋の中身をどこにどう割り振るか」というイメージで思い浮かべると覚えやすいです。
  


• スペルを意識: bud + get と分けて、「つぼみ（bud）を手に入れる（get）」と語呂合わせしてみるのもひとつの手です。
  


• 大事なのは「計画性」
  
  budget は「お金の計画」をイメージすると覚えやすいです。

以上が、名詞 budget の詳細解説です。さまざまな文脈で非常に頻繁に登場する語なので、しっかり覚えておくと役に立ちます。日常やビジネス、学術のどの場面でも「限られたお金をどう管理・配分するか」に関わる概念として重要です。