bill
1. 基本情報と概要
英単語: bill (動詞)
意味(英語): to send someone a bill or invoice for goods or services
意味(日本語): 料金や費用を請求すること、あるいは請求書を送付すること
日本語では「(商品やサービスに対して)請求する」「請求書を送る」といった場面で使われます。ビジネスシーンで頻繁に登場し、また「誰にどれだけの金額を請求するか」を指し示すニュアンスがあります。
- 品詞: 動詞 (他動詞)
- 活用形:
- 現在形: bill
- 過去形: billed
- 過去分詞形: billed
- 現在分詞形: billing
- 現在形: bill
- 他の品詞:
- 名詞の
bill
: 請求書、勘定、紙幣、法案、鳥のくちばし など
- 名詞の
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
- ある程度ビジネス寄りの単語であり、実務での会話や文書などで使用機会が多いため、中上級レベルの学習者向けといえます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- bill は接頭語や接尾語を持たない短い語です。
- 語源については後述しますが、現代では「請求する」という意味の動詞として、主にビジネスシーンで多用されます。
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- bill someone for something – 「~について(人)に請求する」
- bill the customer – 「顧客に請求する」
- bill automatically – 「自動的に請求する」
- bill to address – 「請求先住所に請求する」
- bill in advance – 「前払いで請求する」
- bill for services – 「サービスの費用を請求する」
- bill separately – 「個別に請求を行う」
- bill monthly – 「月ごとに請求する」
- bill expenses – 「経費を請求する」
- bill directly – 「直接請求する」
3. 語源とニュアンス
語源
- bill (動詞) は中世英語期より「張り紙をする、掲示する」などの意味を持ち、古フランス語 bille(手紙、法的文書)などをルーツにしています。後に金銭の「請求書」を示す名詞の意味が広がり、そこから「請求書を送る」という動詞用法が確立しました。
ニュアンス・使用時の注意
- ビジネス感: 「bill」は基本的にビジネス文脈やフォーマルな場面でよく使われます。
- 口語/文章: 一般会話でも「I'll bill you later.(後で請求するよ)」などと口語で使うことはありますが、カジュアルな場面よりは事務的なトーンがやや強めです。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞として、目的語に「請求先(人)」か「請求の対象」を取ります。
- 例: “We will bill you for the damage.” (私たちは損害についてあなたに請求します)
- 前置詞 for を伴って「~に対して請求する」と表現することがよくあります(bill someone for something)。
- 名詞の場合は可算名詞(a bill: 一枚の請求書 / the bills: 複数の請求書)です。動詞は可算・不可算の区別はなく、普通に「〜に請求する」という意味です。
5. 実例と例文
① 日常会話での例文
“Don’t worry, I’ll bill you next week.”
(大丈夫、来週に請求するよ。)“The plumber said he would bill me for the repairs after he finishes.”
(配管工は修理が終わったら請求書を送ると言っていたよ。)“Can you bill Sarah separately for her share?”
(サラの分は別に請求してくれる?)
② ビジネスでの例文
“We will bill the client for any additional charges that may occur.”
(追加料金が発生した場合は、顧客に請求いたします。)“Please bill these expenses to our head office.”
(これらの経費は本社に請求してください。)“The accounting department usually bills customers on the first of each month.”
(経理部は通常、毎月1日に顧客へ請求を行います。)
③ 学術的・フォーマルな文脈での例文
“The institution will bill attending scholars a registration fee for the conference.”
(その機関は、参加する研究者に学会の参加費を請求する予定です。)“We will bill the laboratory for the use of specialized equipment.”
(特殊装置の使用料は研究室に請求する予定です。)“The university library decided to bill users for overdue books.”
(大学図書館は、延滞した本に対して利用者へ請求することを決定しました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- invoice(インボイスを送る)
- 「bill」とほぼ同意ですが、より正式な書式の請求書を意味する場合が多いです。
- 動詞としては“to invoice someone”は「請求書を発行する」というニュアンス。
- 「bill」とほぼ同意ですが、より正式な書式の請求書を意味する場合が多いです。
- charge(課金する、請求する)
- 「bill」と同じ「請求する」ですが、「支払いを課す」というニュアンスが強いです。
- “They charged me $50 for the service.” は「そのサービスに50ドルを課す」という意味。
- 「bill」と同じ「請求する」ですが、「支払いを課す」というニュアンスが強いです。
反意語
- 「請求する」の反対は厳密には「支払う(pay)」となりますが、「bill」の明確な反意語として1つの単語を挙げるのは難しいです。文脈上は “pay” が対応する動作になります。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /bɪl/
- アクセント: 短い語なので特に移動はなく、語頭から「ビル」と発音します。
- アメリカ英語 /bɪl/ と イギリス英語 /bɪl/ で基本的には同じ発音ですが、地域的ななまりで若干母音の伸びが異なることがあります。
- よくある発音ミスとして /bil/ と「ビール」のように引き延ばしてしまう場合があるので注意が必要です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「bill」と「billed / billing」は「l」が重なる部分に注意。
- 同音異義語との混同: “build” (作る) と “billed” (請求された) はスペリングが似ているため混同しないように注意。
- 前置詞の使い方: “bill someone for something” の形をしっかり覚えておかないと文型があいまいになりがち。
- TOEICやビジネス英語試験での出題: 請求書や経理システムに関わる問題文中でよく登場し、前置詞や名詞形との使い分けが問われます。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「ビル(建物)」とスペルは同じですが意味は全然違います。ただ、覚えるときに「お店や会社などの“ビル”が請求を送ってくる」という語呂合わせで、動詞の「bill」は「請求する」と関連づけてみると面白いかもしれません。
- 発音はシンプルに /bɪl/ で、「ビル」のイメージが強いと覚えやすいです。
- 請求に関連する単語とセットで覚えると、ビジネス英語や経理の話題を瞬時に処理しやすくなります。
以上が動詞「bill」の詳細な解説です。ビジネスや日常会話で請求に関する話題が出るとき、ぜひ活用してみてください。
…ポスター(ビラ)で宣伝する
…‘に'(…の)勘定書(請求書)を送る《+名+for+名》