injury
1. 基本情報と概要
単語: injury
品詞: 名詞 (countable / uncountable の両方で使われることがあります)
意味(英語): harm or damage done to a person’s body or to something else
意味(日本語): 「ケガ・負傷」という身体的な損傷を表すほか、「損害・被害」といった物質的または心理的なダメージを指すこともあります。この単語は特に、ケガや被害といった“ダメージを受けた”状態を主に表すときに使われます。日常会話では「傷を負った」状況について話すときはもちろん、法律・保険などの専門的な場面でも「損害賠償」といった文脈で使われることがあります。
活用形: 名詞なので形が変化することはありませんが、複数形は injuries となります。
- 単数形: injury
- 複数形: injuries
他の品詞形: “injure” (動詞) –「傷つける・損なう」
- 例: He injured his arm. (彼は腕を怪我した)
CEFRレベル: B1 (中級)
- 日常生活でも比較的よく登場する語ですが、医療や安全上のトピックでも使われるため、中級レベルの学習者が押さえておきたい単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- injury は、ラテン語の injuria(不正・不法行為)から来ています。
- 「in-」という形が接頭辞に見えますが、この単語の場合はラテン語由来の語根そのもので、直接いわゆる「否定」を示す in- とは異なります。
詳細な意味
- 身体的な怪我: ケガ、傷害
- 権利・名誉・財産などへの損害: 不当なダメージ、法的に保障されるべき不利益など。
- 心理的なダメージ: 比較的まれですが、文脈によっては感情的な痛手を指すことがあります。
コロケーションや関連フレーズ(10個)
- serious injury(重傷)
- minor injury(軽傷)
- head injury(頭部のケガ)
- back injury(背中のケガ)
- sports injury(スポーツによるケガ)
- personal injury(人身傷害・人的被害)
- accident injury(事故によるケガ)
- risk of injury(ケガのリスク)
- recover from an injury(ケガから回復する)
- injury prevention(ケガの予防)
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語 injuria(不正・違法行為)が由来です。中世英語で“harm”や“wrongness”の意味で用いられたことから、身体・権利などが「侵害されている」状態を表すようになりました。
ニュアンス
- カジュアルな場面: スポーツでケガをしたときや、日常生活でケガを負ったときなどに「injury」と言います。
- フォーマル / 法的文書: 損害賠償の文脈、医療関係や保険書類などで遭遇しやすい単語です。
- 物理的なケガだけでなく、権利侵害など抽象的なダメージに対しても用いられる点がポイントです。
4. 文法的な特徴と構文
可算 / 不可算: 「ひとつひとつのケガ」を数える場合は可算 (injuries)。しかし、「被った損害」という概念をひとまとめにするときは不可算的に使えます。
- 可算例: He suffered several injuries in the accident.
- 不可算例: He suffered serious injury when he fell off the ladder.
- 可算例: He suffered several injuries in the accident.
関連構文:
- cause injury to ~: 「〜に損害/ケガを与える」
- sustain injury: 「ケガを負う / 損害を受ける」
- compensation for injury: 「損害賠償金」
- cause injury to ~: 「〜に損害/ケガを与える」
文体: 日常会話からビジネス文/法的文書まで幅広く使われますが、文脈によってはフォーマル寄りの印象になることがあります。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “I got a minor injury while playing basketball yesterday.”
(昨日バスケをしていて軽いケガをしちゃった。) - “She’s recovering from a knee injury.”
(彼女は膝のケガから回復中だよ。) - “Be careful on that slippery floor— you might get an injury.”
(あの滑りやすい床には気をつけて。ケガするかもしれないよ。)
(2) ビジネスシーンでの例文
- “We must ensure all employees are protected from workplace injuries.”
(従業員が職場でケガをしないように万全を期さなければなりません。) - “In case of any injury at work, please report it immediately.”
(職場でケガがあった場合は、直ちに報告してください。) - “He filed a claim for compensation for his personal injury.”
(彼は人身傷害の補償を求めて請求をしました。)
(3) 学術・専門的な文脈での例文
- “The study examined factors contributing to sports injuries among athletes.”
(その研究では、運動選手のスポーツ傷害に寄与する要因が検討された。) - “Early intervention is crucial to prevent chronic injury complications.”
(慢性的な合併症を防ぐためには早期介入が極めて重要である。) - “The legal team analyzed the extent of the patient’s injury for the lawsuit.”
(法律チームは訴訟に備えて患者の負傷の程度を分析した。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- wound(傷)
- 身体への傷が主。外傷や切り傷など、外科的に明白なものを指す。
- 身体への傷が主。外傷や切り傷など、外科的に明白なものを指す。
- harm(害)
- 身体・精神・物などに対して幅広く使える。抽象的なダメージ。
- 身体・精神・物などに対して幅広く使える。抽象的なダメージ。
- damage(損害)
- 物や状況に対して用いられることが多いが、身体・名誉・環境など幅広く包括可能。
- 物や状況に対して用いられることが多いが、身体・名誉・環境など幅広く包括可能。
- trauma(外傷、精神的ショック)
- 医学・心理学の文脈でよく使われる。
- 医学・心理学の文脈でよく使われる。
※ “injury” はケガ・損害を広くカバーする一般的な単語です。一方で “wound” は外傷を強調し、“harm” は抽象度が高いなど、ニュアンスに差があります。
反意語
- recovery(回復)/ healing(治癒)/ health(健康)
- 「injury」と正反対に、ケガが治った状態や健康な状態を示します。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ˈɪn.dʒər.i/
- アメリカ英語: [ˈɪn.dʒɚ.i](ʒɚ となる部分がやや「ジャー」のような音)
- イギリス英語: [ˈɪn.dʒər.i](ʒər となる部分が短めで「ジュァ」くらいの音)
- アメリカ英語: [ˈɪn.dʒɚ.i](ʒɚ となる部分がやや「ジャー」のような音)
- アクセント: 第1音節 “IN” に強勢がきます。
- よくある間違い: “injury” の “j” 部分を強く発音し過ぎて「インジュアリ」になってしまうことがあります。ネイティブは「イン(弱め)ジュ(やや強め)リ」くらいのイメージで発音します。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス
- “injury” の “j” のあとに “u” が来るのを忘れて “iniry” や “injry” と書いてしまうことがあるので注意。
- “injury” の “j” のあとに “u” が来るのを忘れて “iniry” や “injry” と書いてしまうことがあるので注意。
- 同音異義語との混同
- とくに目立った同音異義語はありませんが、 “engineer” など音が近い単語と読み間違える例がまれにあります。
- とくに目立った同音異義語はありませんが、 “engineer” など音が近い単語と読み間違える例がまれにあります。
- 試験対策
- TOEIC や英検などでは、リーディングやリスニングで「ケガ」や「損害」の文脈に出てくることが多いです。文脈を見て、「身体的ケガ」なのか「契約や法的文脈における損害」かを理解するようにしましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “IN” + “JURY” と分けて考えると「陪審員 (jury) の中 (in)」という全く関係ない語呂合わせになりますが、意外と印象に残りやすいかもしれません。
- 「怪我をすると(=injure)、怪我の結果(=injury)がある」と、一連の流れでセットで覚えると定着しやすいです。
- スポーツニュースや医療ドラマ、保険に関する話題など、特に「ケガ」や「被害」の場面でこの単語は頻出します。日頃からこうしたコンテンツに触れながら意識すると覚えやすくなります。
以上が injury の詳しい解説です。ケガや損害の場面に限らず法的な文脈など、さまざまなシーンで登場する重要な単語なので、ぜひ覚えて活用してみてください。
負傷,損害,損傷
(名誉などを)傷つけること,侮辱《+to+名》