元となった文法の項目
212
B1.2-B2.1
see/hear/etc.+目的語+原形不定詞
「目的語が~するのを見る/聞く」を表す知覚動詞
説明
知覚動詞「see / hear / feel」+ 目的語 + 原形不定詞 とは?
知覚動詞の “see”、 “hear”、 “feel” などの後ろに「目的語 + 原形不定詞(動詞の原形)」を続けると、「目的語が〜するのを(見る/聞く/感じる)」という意味を表します。
たとえば、以下のような例文があります:
I saw him leave the house.
(私は、彼がその家を出るのを見ました。)I heard her sing the song.
(私は、彼女がその歌を歌うのを聞きました。)I felt something touch my shoulder.
(私は、何かが私の肩に触れるのを感じました。)
1. どのように使われるのか
- 知覚動詞 “see / hear / feel” を使うと、「目で見た」「音として聞いた」「身体や感覚で感じた」という直接的な認識を表すことができます。
- 後ろに置く動詞は、進行形 “-ing” ではなく原形のままにします。これにより、「ある一瞬、またははっきりと区切られた行為全体を知覚した」というニュアンスが強調されます。
例:
- I saw him enter the room. → 彼が部屋に入る瞬間・行為全体を(外から)見た
- I heard the baby cry. → 赤ちゃんが泣くのを聞いた(泣いているという行為の始まりや全体を聞いた)
2. 他の形との違い
同じ知覚動詞でも、目的語の後に “-ing” を使う表現(例: see + 人 + V-ing)を取る場合があります。こちらは「行為そのものが進行中である状態を知覚した」というニュアンスが含まれます。
- I saw him running in the park.
(私は、彼が公園で走っているところを見ました。)
⇒ 走っている途中の様子を見た、進行中のアクションに焦点が当たっている。
一方で、原形不定詞を使うパターンでは「行為の瞬間」や「行為全体をはっきり知覚した」ことを表す場合が多くなります。
- I saw him run in the park.
(私は、彼が公園を走るのを見ました。)
⇒ 彼が走り始めてから終わるまで、あるいは一連の動きを捉えた感じが強い。
3. よく使われる知覚動詞の例
- see: (視覚的に) 見る
- watch: (注意して) 見る
- hear: (聴覚的に) 聞く
- feel: (触覚・五感で) 感じる
- notice: (気づく)
- observe: (観察する)
これらの動詞のあとに「目的語 + 動詞の原形(不定詞から to を抜いた形)」が続けば、「〜が…するのを見る(聞く/感じる/気づく/観察する)」という意味を表します。
4. 一緒に覚えたいポイント
- 「原形不定詞」は to を伴わない動詞の原形です。
- 知覚動詞には “-ing” 形を取る使い方もありますが、ニュアンスが変わります。
- 受動態では “原形不定詞” が “to 不定詞” に変わることがあります。
- 例: He was seen to enter the building.(彼がビルに入るところを見られた)
- 例: He was seen to enter the building.(彼がビルに入るところを見られた)
- 「知覚動詞 + 目的語 + 原形不定詞」は日常会話でもよく登場する重要な文法パターンです。
これらを押さえておくと、英語の知覚動詞を使った表現がより自然に、そして正確にできるようになります。ぜひ練習してみてください。