upright
1. 基本情報と概要
単語: upright
品詞: 形容詞
意味(英語): “upright” means standing with the back straight (literally vertical), or behaving in an honest and morally correct way.
意味(日本語): 「まっすぐ直立している」「正直で高潔な」という2つの主な意味があります。
- 「まっすぐ立っている」という物理的な意味
→ 例: 「姿勢よく、真っ直ぐ立つ」「椅子を立てた状態にする」などの場面。 - 「正直で高潔な」という道徳的・比喩的な意味
→ 例: 「正義感が強い」「誠実である」というニュアンスで、人の性格を評するときに使います。
学習者向けにやさしく言うと、「upright」は単に「まっすぐ立つ」という意味だけでなく、「正しいことを重んじる」「正直者」という比喩적인用法でも使われる形容詞です。
活用形
形容詞のため、大きく変化しません。「more upright / most upright」という比較級・最上級の形は一応作れますが、用例は限られます。
他の品詞形
- 名詞: “uprightness” (正直さ、直立していること)
- 副詞: “uprightly” (正直に、まっすぐに)
CEFRレベル目安: B2(中上級)
(理由: 比較的一般的な語彙ですが、比喩的意味を含むため中上級レベルが望ましい)
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 「up」+「right」から成る複合語。
- 「up」は「上に、起き上がった状態」を表し、「right」は「正しい」「まっすぐな」を表します。
詳細な意味・ニュアンス
- 物理的に垂直である / 直立した
- 例: An upright position(直立姿勢)
- 例: An upright position(直立姿勢)
- 品行方正な / 正直である / 高潔な
- 例: An upright citizen(品行方正な市民・正直な市民)
関連語と派生語
- “uprightness” (名詞): 正直さ・まっすぐさ
- “erect” (類縁語): まっすぐ建てられた状態を表す動詞/形容詞(こちらは物理的な意味が強い)
よく使われるコロケーション(10個)
- upright posture (まっすぐな姿勢)
- upright position (直立した位置)
- remain upright (立ったままでいる / 直立したまま)
- sit upright (まっすぐに座る)
- stand upright (まっすぐに立つ)
- keep an upright stance (直立姿勢を保つ)
- an upright citizen (正直・高潔な市民)
- upright conduct (正しく高潔な振る舞い)
- upright piano (アップライトピアノ *※楽器の種類)
- morally upright (道徳的に高潔な)
3. 語源とニュアンス
語源
- 古英語の “upriht” から来ており、 “up” (上へ) + “riht” (正しい、まっすぐ) の組み合わせです。
- もともとは文字通り「真っ直ぐに立つ/正しい方向へ立つ」という意味を持ち、そこから転じて「品行方正」「正直」という抽象的な意味が加わりました。
使用上の注意点
- 「upright」は文語調でもあり、実際の日常会話でも使われます。
- 特に「正直さ」「道徳的に正しい」ことを表すときには、ややフォーマル・文語的な響きがあります。カジュアルな場面では “honest” や “straight” などが使われることも多いです。
4. 文法的な特徴と構文
形容詞としての位置
- 名詞の前: an upright stance, an upright citizen
- 補語として: He stands upright.
- 名詞の前: an upright stance, an upright citizen
用法の種類
- 物理的用法: “Stand upright!”(まっすぐ立って!)
- 比喩的用法: “He is an upright individual.”(彼は正直者です)
- 物理的用法: “Stand upright!”(まっすぐ立って!)
可算・不可算の区別
- 形容詞のため直接的な可算・不可算はありませんが、名詞形の “uprightness” は不可算です。
イディオム的表現
- “keeping upright”「倒れずにいる、姿勢を崩さない」というニュアンスで、身体的にも道徳的にも使われることがあります。
5. 実例と例文
日常会話での例文 (3つ)
“Could you sit upright so I can see the screen?”
- 「画面が見えるようにまっすぐ座ってもらえる?」
“My grandmother always told me to walk upright with confidence.”
- 「祖母はいつも、自信を持ってまっすぐ歩きなさいと言っていました。」
“He’s quite an upright guy. He always tells the truth.”
- 「彼はとても正直な人だよ。いつも本当のことを言うんだ。」
ビジネスシーンでの例文 (3つ)
“We need an upright spokesperson who can represent the company's values.”
- 「我が社の価値観を体現できる正直で誠実なスポークスパーソンが必要です。」
“Maintain an upright posture when giving your presentation.”
- 「プレゼンをするときは、背筋を伸ばしてまっすぐ立ちましょう。」
“Our manager is known for being upright in all of his dealings.”
- 「私たちのマネージャーは、あらゆる業務で誠実さを貫くことで知られています。」
学術的・フォーマルな例文 (3つ)
“Archaeological evidence suggests that early hominids began walking upright millions of years ago.”
- 「考古学的証拠によると、初期の人類は数百万年前に直立歩行を始めたとされています。」
“The subject must remain upright for accurate results in this experiment.”
- 「実験の正確な結果を得るために、被験者は立ったままの姿勢を保たなければなりません。」
“Upright behavior is highly regarded in our institution’s code of ethics.”
- 「私たちの研究機関の倫理規定では、正直で高潔な振る舞いが非常に重視されています。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- “erect” →(物理的に)直立した
- “straight” → まっすぐな / 正直な
- “honest” → 正直な(道徳的な意味)
- “righteous” → 正義感の強い、道徳的に正しい
- “virtuous” → 高潔な、徳のある(ややフォーマル)
- “erect” は物理的にまっすぐ立つ意味が強い。
- “straight” は比喩でも使われますが、カジュアルです。
- “honest” は「嘘をつかない」という意味に焦点があり、「upright」より口語的です。
- “righteous” は「正しいと信じることを貫く」ニュアンスで、やや宗教・道徳的トーンが強い。
- “virtuous” は「道徳的に優れている」という、さらにフォーマルな響きを持ちます。
反意語 (Antonyms)
- “crooked” → (物理的に)曲がった / (比喩的に)不正な
- “deceitful” → 詐欺的な / 不正直な
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA)
- /ˈʌp.raɪt/
アクセント
- アメリカ英語、イギリス英語ともに “up” の部分にアクセントが置かれます: UP-right
よくある発音の間違い
- /ʌp/ の部分を短く “アッ” と発音せずに、/uːp/ のように引き伸ばしてしまうミスや
- /raɪt/ の母音 /aɪ/ が弱まって “rat”(ラット) のように曖昧になってしまう場合があります。
- 意識して “ʌp” + “raɪt” と発音しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “up right” とスペースを入れて書いてしまうミス。正しくは一語で “upright”。
- 同音異義語との混同: “right” (右 or 正しい) が含まれているため、 “up right” と分割して勘違いしやすい。
- 比較表現: “upright” を比較級・最上級にするとき(more upright / most upright)はあまり一般的ではない。通例、文脈で調整する。
- TOEICや英検での出題傾向: 読解問題で比喩的に “upright” が「正直な」「誠実な」という意味で使われることがあるため要注意。物理的意味と混同しないようにしましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「up(上へ) + right(正しく)」と考えると「上へ向かって、正しく立っている」イメージが湧きやすい。
- 人格的にも「ブレずに立っている」→「正しく誠実な人柄」を思い出せます。
- スペリングで “upright” は “u” と “p” が並ぶと「上に起きた感じ」、そこに “r-i-g-h-t” と続くので「正しく直立した姿」をイメージしましょう。
以上が “upright” の詳細解説です。物理的な姿勢から精神的な誠実さまで幅広く使える表現なので、ぜひ意識的に押さえておきましょう。
真っ直ぐに立った,直立した
心の真っ直ぐな,正直な