ungodly
以下では形容詞「ungodly」を、できるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
単語: ungodly
品詞: 形容詞 (adjective)
意味 (英語):
- Not showing respect or reverence toward God or what is considered sacred.
- Extremely bad, wicked, or unreasonable.
意味 (日本語):
- 神聖なものや宗教的なものに敬意を払わない、不敬な
- (口語的に)とんでもなくひどい、非常に不快な、または非常識なほど遅い(早い)時間など
「ungodly」は、「神を敬わない」「非道徳的」という厳かな印象から、口語では「とんでもない」「常識はずれの」などのニュアンスでも使われる形容詞です。
活用形
- 形容詞: ungodly
- 副詞形: ungodly (例: He arrived home ungodly late.「とんでもなく遅く帰ってきた」)
- 名詞形: ungodliness (不敬、不信心)
CEFRレベルの目安
- B2(中上級): 文語や宗教的・倫理的な文脈、または強い否定的表現で使われる単語であり、中級から上級レベルに相応します。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語 (prefix): なし
- 語幹 (stem): god (神)
- 接尾語 (suffix): -ly (形容詞化)
- 本来は「godly」(神に関する、神聖な)という形容詞に、否定を示す「un-」がついて「ungodly」になっています。
関連語や派生語
- godly (形容詞): 敬虔な、信心深い
- godlessness (名詞): 不信心、敬けんな心の欠如
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
ungodly hour
- 日本語訳: とんでもない時間(非常識に早い/遅い時間)
- 例: I had to wake up at an ungodly hour to catch the flight.
- 日本語訳: とんでもない時間(非常識に早い/遅い時間)
ungodly behavior
- 日本語訳: 神を敬わない行い、非道徳的行い
ungodly mess
- 日本語訳: とんでもなくひどい散らかりよう
ungodly amount
- 日本語訳: 途方もない量
ungodly smell
- 日本語訳: とんでもなく不快なにおい
ungodly noise
- 日本語訳: 不気味な騒音、耳障りな騒音
ungodly act
- 日本語訳: 不道徳な行為、神を敬わない行い
ungodly sight
- 日本語訳: 見るに堪えない光景、ゾッとする光景
act in an ungodly manner
- 日本語訳: 神を恐れぬ(不敬な)振る舞いをする
ungodly zeal
- 日本語訳: 周囲から見ると奇妙なほど強すぎる情熱
3. 語源とニュアンス
- 「ungodly」の語源は、「godly(敬虔な)」に否定を表す接頭語「un-」がついたものです。古英語から中英語へと受け継がれ、宗教的文脈では「神聖でない」「不敬な」という意味で使われてきました。
- 現代では、宗教的文脈以外にも、「とんでもなくひどい」「理不尽な」など、強い否定的なニュアンスを示すカジュアル表現としても使われます。
- 例: “He woke me up at an ungodly hour.”(非常識な時間に起こされた)が典型的な用例で、やや冗談めいて嘆く感じで使われます。
注意点
- 宗教的文脈で使う場合には「神を恐れない、敬わない」といった強い否定的ニュアンスが出るため、相手の宗教観によっては失礼に当たる可能性があります。
- 口語やカジュアルな文脈では、単に「常識外れな」や「やたらひどい」という強調表現にもなります。
4. 文法的な特徴と構文
形容詞としての使い方
- 主に名詞を修飾して、「ungodly + 名詞」という形で使います。
例: “He arrived at an ungodly hour.”(非常識な時間に到着した)
- 主に名詞を修飾して、「ungodly + 名詞」という形で使います。
副詞的用法
- 形容詞+ly ですが、-ly が形容詞形成の一部になっているため、厳密には「ungodly」のまま副詞的に使われることもあります。
例: “He was ungodly late.”(とんでもなく遅かった)
- 形容詞+ly ですが、-ly が形容詞形成の一部になっているため、厳密には「ungodly」のまま副詞的に使われることもあります。
フォーマル / カジュアルの違い
- 宗教的な意味合いで使う場合は、ややフォーマルまたは厳かな印象があります。
- 「とんでもない」「常識はずれの」などの口語的な強調では、カジュアルに使われることが多いです。
- 宗教的な意味合いで使う場合は、ややフォーマルまたは厳かな印象があります。
5. 実例と例文
(A) 日常会話
“I had to wake up at an ungodly hour just to get to the airport on time.”
- 時間外れに早起きしなければならなかった。
“That party went on until an ungodly time last night.”
- そのパーティは昨晩、とんでもなく遅くまで続いた。
“This room is an ungodly mess! Let’s clean it up.”
- この部屋、ひどく散らかってるよ!片付けよう。
(B) ビジネス
“Our boss scheduled a meeting at this ungodly hour, so we all had to come in early.”
- 上司が非常識な時間に会議を入れたので、私たちは早く来ざるを得なかった。
“The team is working under ungodly pressure to finish the project by Friday.”
- チームは金曜日までにプロジェクトを終わらせるため、過酷なプレッシャーの下で働いている。
“Considering the ungodly amount of data we need to process, we might need extra help.”
- 処理しなければならない途方もないデータ量を考えると、追加のサポートが必要かもしれない。
(C) 学術的・フォーマルな文脈
“In historical texts, certain rulers were considered ungodly for their persecution of religious groups.”
- 歴史的文献では、ある支配者たちが宗教団体を迫害したことで不敬な存在と見なされていた。
“The theologian argued that ungodly actions stem from a lack of moral foundation.”
- その神学者は、不敬な行為は道徳的基盤の欠如から生じると論じた。
“Researchers have noted an ungodly disparity in wealth distribution across different nations.”
- 研究者らは、国によって信じ難いほどの富の偏在があることを指摘している。
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- godless (神を持たない、不信心の)
- 「ungodly」とほぼ同義だが、より直接的に「神を信じない/敬わない」という意味合いが強い。
- 「ungodly」とほぼ同義だが、より直接的に「神を信じない/敬わない」という意味合いが強い。
- impious (不敬虔な、敬神の念がない)
- 宗教的・文語的に使われることが多く、「敬虔でない」という英語圏の古風な表現。
- 宗教的・文語的に使われることが多く、「敬虔でない」という英語圏の古風な表現。
- unholy (不浄な、不敬な)
- 「holy(神聖な)の否定形」で、「聖なるものに反する」という宗教的色彩が強い。カジュアルには「とんでもなく悪い/おかしい」ニュアンスで使うこともある。
- 「holy(神聖な)の否定形」で、「聖なるものに反する」という宗教的色彩が強い。カジュアルには「とんでもなく悪い/おかしい」ニュアンスで使うこともある。
反意語 (Antonyms)
- godly (敬虔な、神を敬う)
- pious (信心深い、敬虔な)
- holy (神聖な)
「ungodly」との違いは、ひとつは宗教的背景、もうひとつは「とんでもなくひどい」のような口語的強調表現を持たない点です。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA)
- アメリカ英語(AmE): /ʌnˈɡɑːdli/
- イギリス英語(BrE): /ʌnˈɡɒdli/
強勢(アクセント)
- 「un*god*ly」の部分(god)に強勢があります。
- アメリカ英語では「ガー」に近い音、イギリス英語では「ゴッド」に近い音になります。
よくある発音の間違い
- “god”の部分を弱く発音しすぎる。
- 接頭語「un-」と主部「god」の間を曖昧にして「ʌnˈɡoʊdli」などと発音してしまう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス
- “ungodly”の「o」のあとに「d」が入ることを忘れないようにしましょう。
- “ungodly”の「o」のあとに「d」が入ることを忘れないようにしましょう。
- 同音異義語との混同
- “ungodly”と発音が類似する語は少ないものの、「godly」「godless」あたりとの語感の違いを把握する必要があります。
- “ungodly”と発音が類似する語は少ないものの、「godly」「godless」あたりとの語感の違いを把握する必要があります。
- 宗教的・倫理的に強い表現
- 誤用すると非礼になる可能性があるため、相手との関係性や場面を考えて使うようにしましょう。
- 誤用すると非礼になる可能性があるため、相手との関係性や場面を考えて使うようにしましょう。
- 試験対策
- TOEICや英検などで直接出題される頻度は高くありませんが、上位レベルの読解問題や宗教・哲学・歴史の文章などに出てくる可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「un- + godly(神聖な)」で「不敬な/神に反した」というイメージをもつと覚えやすいです。
- 「god」の部分をしっかり強調し、否定する形で「un」を付ける、と覚えておくとスペルミスを防ぎやすくなります。
- 「とんでもない」という口語的意味でも使われるので、「非常識な時間(ungodly hour)」というフレーズを一緒に暗記すると記憶に残りやすいでしょう。
以上が形容詞「ungodly」の詳細な解説です。宗教的背景から「不敬・神聖でない」という厳かな使われ方と、「とんでもない、非常識な」というややカジュアルな使われ方の両面がある点が、日本語話者にとって学習のポイントと言えます。
神を恐れない,不信心の
《話》ひどい,無茶な
(時刻が)とんでもない
罪深い