元となった辞書の項目
human rights
解説
1. 基本情報と概要
単語: human rights
品詞: 名詞(複数形)
日本語訳: 人権
意味(英語):
Human rights are the fundamental privileges or entitlements that every individual is believed to have simply by virtue of being human.
意味(日本語):
人間として生まれながらにして持つ基本的な権利や自由のことです。「人が尊厳をもって生きるために誰もが守られるべきものである」というニュアンスで使われます。
難易度の目安 (CEFR): B2(中上級)
→ 社会問題や政治的なトピックでよく出てくるため、中上級レベルの学習者向けと考えられます。
活用形
- 「human rights」は通常、複数形の名詞として使われます。
- 単数形として「human right」という言い方もありますが、ほとんどの場合「権利」全般を指すため「human rights(人権)」が使われます。
他の品詞形
- 形容詞的用法: 「human-rights issue」(人権問題)、「human-rights activist」(人権活動家) のように、複合語として修飾の役割を果たすことがあります。
2. 語構成と詳細な意味
- human: 「人間の」「人間に関する」
- rights: 「権利」(right の複数形で、原義は「正しいこと」「法・規則によって保障された正当性」)
「human rights」は「人間としての権利」をまとめて表す概念的な複数形です。
関連語・派生語
- civil rights: 「市民権」「公民権」
- legal rights: 「法的権利」
- fundamental rights: 「基本的権利」
コロケーション(共起表現) 10選
- human rights violation → 人権侵害
- protect human rights → 人権を守る
- defend human rights → 人権を擁護する
- fundamental human rights → 基本的人権
- respect human rights → 人権を尊重する
- universal human rights → 普遍的人権
- promote human rights → 人権を推進する
- uphold human rights → 人権を支持する(擁護する)
- human rights organization → 人権団体
- human rights law → 人権法
3. 語源とニュアンス
- 語源: 「human(人間) + rights(権利)」という組み合わせは18世紀以降、欧米圏で個人の自由や尊厳を確立する思想の広がりとともに定着したとされます。
- 歴史的使用: 「自然権 (natural rights)」という考え方が近代思想の中で発展し、のちに「human rights」という表現が普及しました。
- ニュアンス・使用時の注意:
- 一般的には「すべての人間が持つ尊厳と権利」を指します。
- フォーマルな文脈(法律文書、国際条約、政治的演説など)でよく使われますが、日常会話でもNGO活動やニュース記事などで見聞きします。
- 公的・公式な響きを持ち、強い道徳性や倫理性を伴います。
- 一般的には「すべての人間が持つ尊厳と権利」を指します。
4. 文法的な特徴と構文
- 名詞(複数形): 不可算名詞ではなく複数形の可算名詞扱いです。ただし「人権」という概念全体を指すため、一語として捉えられることが多いです。
- 一般的な構文例:
- subject + verb + human rights: “They advocate human rights.”
- protect/defend/uphold + human rights: “Various organizations work to protect human rights.”
- subject + verb + human rights: “They advocate human rights.”
- フォーマル/カジュアル: 一般にフォーマルや公的な場面で使われますが、近年ではカジュアルな会話でも頻出します。
5. 実例と例文
A) 日常会話での例文
- “My sister joined an NGO that focuses on human rights.”
(姉は人権に取り組むNGOに参加しました。) - “We had a discussion in class about human rights and equality.”
(クラスで人権と平等に関する話し合いをしました。) - “Do you think social media can help raise awareness about human rights?”
(SNSは人権に対する意識を高めるのに役立つと思う?)
B) ビジネスでの例文
- “Our company strictly adheres to human rights standards in all of our factories.”
(私たちの会社は、自社のすべての工場で人権基準を厳守しています。) - “It’s crucial for global corporations to address human rights issues in their supply chains.”
(グローバル企業は、サプライチェーンでの人権問題に取り組むことが重要です。) - “We conduct regular audits to ensure we are not violating anyone’s human rights.”
(当社は、誰かの人権を侵害していないかを確認するために定期的に監査を行っています。)
C) 学術的な文脈での例文
- “The concept of human rights emerged from Enlightenment philosophies.”
(人権の概念は啓蒙思想から生まれました。) - “Many scholars debate the universality versus cultural relativity of human rights.”
(多くの学者が、人権の普遍性と文化的相対性について議論しています。) - “The UN Declaration of Human Rights is a key milestone in international law.”
(国連の世界人権宣言は国際法における重要な節目となっています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語(synonyms)
civil rights(市民権/公民権)
- 国内法や公的制度の下で保障される権利。
- “human rights”がより国際的・基本的権利を指すのに対し、“civil rights”は主に国家内部での市民としての権利を指す場合に使われます。
- 国内法や公的制度の下で保障される権利。
fundamental rights(基本的権利)
- “human rights”にほぼ近い意味ですが、法律文書では「基本的権利」と表現されることが多いです。
- “human rights”にほぼ近い意味ですが、法律文書では「基本的権利」と表現されることが多いです。
individual liberties(個人の自由)
- “human rights”を構成する要素の一つで、自由権により焦点を当てます。
- “human rights”を構成する要素の一つで、自由権により焦点を当てます。
反意語(antonyms)の例
- human rights violation(人権侵害)
- 正確には反意語というよりは対極的行為を示す言葉ですが、しばしばセットで使われます。
- 正確には反意語というよりは対極的行為を示す言葉ですが、しばしばセットで使われます。
- 「権利」と相反する概念としては、“oppression”(抑圧)があります。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ˈhjuːmən raɪts/
- 「human」の第一音節 “hu-” に強勢があり、 “rights” はそのまま /raɪts/ と発音します。
- 「human」の第一音節 “hu-” に強勢があり、 “rights” はそのまま /raɪts/ と発音します。
- アメリカ英語とイギリス英語:
- おおむね同じ発音です。“human” の /hjuː/ の部分が /juː/ と若干弱まる場合もありますが、大きな違いはありません。
- おおむね同じ発音です。“human” の /hjuː/ の部分が /juː/ と若干弱まる場合もありますが、大きな違いはありません。
- よくある発音の間違い:
- “human” を「フーマン」のように /fuː/ で始めないように注意します。
- “right” の複数形 “rights” では、最後の /ts/ をはっきり発音します。
- “human” を「フーマン」のように /fuː/ で始めないように注意します。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “humann rights” や “human rites”(「人間の儀式」になってしまう)などのつづり間違いに注意。
- 同音/類似表現: “rites (儀式)”, “right (正しい/権利/右)” を混同しないように気をつけてください。
- 試験対策:
- TOEICや英検などでも国際問題のトピックとして出題されることがあります。
- 特に読解問題で「人権問題(human rights issues)」が頻出ワードです。
- TOEICや英検などでも国際問題のトピックとして出題されることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 覚え方のコツ:
- 「human(人間)」と「rights(権利)」をそのまま直訳すると「人間の権利」と捉えやすいので、スムーズに頭に入りやすいフレーズです。
- 「human(人間)」と「rights(権利)」をそのまま直訳すると「人間の権利」と捉えやすいので、スムーズに頭に入りやすいフレーズです。
- イメージ:
- 「手錠が外れているイラスト」や「人々が手を繋いで平等の輪を作っているイメージ」を思い浮かべると、人権=誰もが持つ自由や生きる上での尊厳を表すことが想起しやすいです。
- 「手錠が外れているイラスト」や「人々が手を繋いで平等の輪を作っているイメージ」を思い浮かべると、人権=誰もが持つ自由や生きる上での尊厳を表すことが想起しやすいです。
- 勉強テクニック:
- 時事問題(ニュース記事やNGOのWebサイト)を読む際に「human rights」がどう使われているか確認すると理解が深まります。
- 時事問題(ニュース記事やNGOのWebサイト)を読む際に「human rights」がどう使われているか確認すると理解が深まります。
以上が名詞 “human rights” の詳細な解説です。人間が基本的に持つ権利という重要な概念なので、ニュースやドキュメンタリーでも頻出します。理解と使い方をしっかり押さえておきましょう。
意味のイメージ
意味(1)
人権(発言・行動・労働などの自由を保障する権利)