『ハンディキャップ』(競技などで全員に優勝の機会を与えるため優者(劣者)につける不利(有利)な条件) / ハンディキャップつきの競技(競争) / (一般に)『不利の条件』 / …‘を'不利な地位に置く / (競技などで)〈優者〉‘に'ハンディキャップをつける
handicap
『ハンディキャップ』(競技などで全員に優勝の機会を与えるため優者(劣者)につける不利(有利)な条件) / ハンディキャップつきの競技(競争) / (一般に)『不利の条件』 / …‘を'不利な地位に置く / (競技などで)〈優者〉‘に'ハンディキャップをつける
以下では、英単語「handicap」について、できるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
英語: handicap
品詞: 名詞 (ただし、動詞としても使われる場合があります)
意味(英語&日本語)
- (名詞) 【英語】a disadvantage or limitation; sometimes used to refer to a disability
- (名詞) 【日本語】不利(な条件)、障害(身体的/精神的なものを含む)
「handicap」は、もともとは「不利な条件」や「障害」を指す言葉で、身体的障害や精神的障害といった文脈でも使われます。しかし近年では、特に人の身体的・精神的な「障害」を表す際には、「disability」の方がより適切とされることも多いです。含みや使われ方に注意が必要な単語です。
活用形
- 単数形: handicap
- 複数形: handicaps
※ 動詞として「(人・組織などに)ハンディキャップを与える」という意味で使われる場合は、以下の形があります。
- 原形: handicap (例: to handicap someone)
- 現在分詞/動名詞: handicapping
- 過去形・過去分詞: handicapped
他の品詞
- 動詞: to handicap 例) He was handicapped by limited resources.
- 形容詞形としては、かつて「handicapped person」のように使われていましたが、差別的表現と捉えられることが多く、現在は “disabled person” などが望ましい表現とされています。
CEFRレベルの目安: B2 (中上級)
会話や文章中で「障害」「不利」という概念を表すにはある程度語彙力を持っていることを想定しているため、B2程度といえます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- “hand” + “cap” と関連があるといわれます。もとは “hand-in-cap” というゲームや取引に由来するとされています。
意味の詳細
- 不利な条件 (a disadvantage)
例: A limited budget is a significant handicap in starting a new business. - 障害 (disability)
例: He has a hearing handicap. (ただし “hearing impairment” などとする方が配慮ある表現)
※ 現在、身体的・精神的な障害に対しては “disability” が推奨されることが多いです。
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- physical handicap(身体的障害)
- mental handicap(精神的障害)
- overcome a handicap(ハンディを克服する)
- a serious handicap(深刻な不利)
- developmental handicap(発達障害 ※現在は “developmental disability” が一般的)
- be handicapped by ~(~によって不利な状況にある)
- face a handicap(困難に直面する/障害と向き合う)
- imposing a handicap(不利を課す)
- social handicap(社会的ハンディキャップ)
- handicap in sports(スポーツにおけるハンディキャップ)
3. 語源とニュアンス
語源
“handicap” は “hand in cap” という17世紀頃のゲーム・賭け事に端を発します。取引の差額などを均等にするために帽子(cap)へ手(hand)を入れることから派生し、「不利を与える/不利になるもの」という意味になりました。
ニュアンス・使用時の注意
- 「障害」を表す単語として使うときは、差別的または古い表現と捉えられる場合があります。現代では “disability” や “impaired” を使う方がより配慮されているとされます。
- 「不利(な条件)」という意味でカジュアルにもフォーマルにも使われますが、文章では「disadvantage」に言い換えられることが多いです。
4. 文法的な特徴と構文
名詞として
- 可算名詞として使われることが多い: ※例 “He has several handicaps in this competition.”
- 「障害」を意味する場合のみ、状況によっては不可算的に扱う文脈もありますが、一般的には可算扱い。
動詞として
- 他動詞: to handicap someone/something (誰かや何かに不利を与える)
例: “The limited budget handicapped our project.”
フォーマル/カジュアル
- 「不利」を表す場合は比較的中立で一般的。
- 「身体的・精神的障害」の意味では、現代の感覚ではややフォーマルに響くか、または時代遅れの表現とみなされるため、注意が必要。
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “I’m worried that my lack of experience will be a handicap.”
(経験不足が不利になりそうで心配だよ。) - “It’s a bit of a handicap not having a car in this area.”
(この地域で車を持ってないのはちょっと不便だね/不利だよね。) - “Even though he has a slight hearing handicap, he manages very well.”
(彼は少し難聴があるけど、とても上手くやっているよ。)
ビジネスでの例文(3つ)
- “Our tight budget is a significant handicap to expanding the project.”
(予算が少ないことが、プロジェクト拡大にとって大きな不利となっています。) - “We should consider how to avoid any handicap in the negotiation process.”
(交渉過程で不利が生じないようにする方法を検討すべきです。) - “Her inability to travel often was a handicap in meeting international clients.”
(彼女が頻繁に出張できないことは、海外クライアントに会う上で不利でした。)
学術的な文脈(3つ)
- “This study examines whether a language handicap influences academic performance.”
(この研究は言語的障害が学業成績に影響を及ぼすかどうかを検証したものです。) - “A social handicap can affect one’s ability to integrate into peer groups.”
(社会的ハンディキャップは、仲間集団への適応能力に影響を及ぼし得ます。) - “Early intervention programs aim to reduce learning handicaps.”
(早期介入プログラムは学習のハンディを軽減することを目的としています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- disadvantage(ディサドヴァンテージ)
- 日本語: 「不利」
- 「handicap」よりも広く使われ、ビジネス・日常会話などあらゆる場面で用いられます。
- 日本語: 「不利」
- drawback(ドローバック)
- 日本語: 「欠点・難点」
- ややカジュアルな表現で「難点」というニュアンスが強いです。
- 日本語: 「欠点・難点」
- impairment(インペアメント)
- 日本語: 「障害(主に機能・機能低下)」
- 体の機能や能力などが損なわれている状態を指すときに使われる。より医学的な文脈。
- 日本語: 「障害(主に機能・機能低下)」
反意語
- advantage(アドヴァンテージ)
- 日本語: 「有利、利点」
- 「handicap(不利)」の対照的な意味。
- 日本語: 「有利、利点」
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA(国際音声記号):
- アメリカ英語: /ˈhændɪkæp/
- イギリス英語: /ˈhændɪkæp/
- アメリカ英語: /ˈhændɪkæp/
- どちらも第一音節 “han-” に強勢がきます。
- “hand” の部分をはっきりと “ハン” と発音し、“di” を “ディ” 、“cap” を “キャップ” と発音するイメージです。
- よくある間違い: “handycap” とスペルするミスをする人がいます。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングミス: “handycap” と書いてしまう。正しくは “handicap”。
- 用法: “障害”を表すのに “handicap” を使うときの差別的ニュアンスに留意し、“disability” や “impairment” を使った方が良い場合がある。
- 試験対策: TOEICや英検などでも「不利」や「障害」という意味の単語を問う際に出題されるが、最近は “disability” や “disadvantage” が主流になりつつある。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- スペリングは “hand”+“i”+“cap” と分解できるので、「手(hand)を帽子(cap)に入れる昔のゲーム」として覚えると印象に残りやすいです。
- 「不利」と「障害」の2つの大きな意味があることをしっかり区別しましょう。
- 人を表す言い方としては “a physically disabled person” など他の表現が勧められるため、実際に使う前に慎重に意味合いを確認するとよいです。
以上が、名詞「handicap」の詳細解説となります。特に「障害」について述べる際には、現代の社会的配慮や表現上のニュアンスに気をつけながら使うようにしてください。
ハンディキャップ(競技などで全員に優勝の機会を与えるため優者(劣者)につける不利(有利)な条件)
ハンディキャップつきの競技(競争)
(一般に)不利の条件
…‘を'不利な地位に置く
(競技などで)〈優者〉‘に'ハンディキャップをつける