元となった辞書の項目
cybercrime
解説
1. 基本情報と概要
単語: cybercrime
品詞: 名詞 (countable / uncountable)
- 意味(英語): Crime conducted via the internet or other computer networks.
- 意味(日本語): インターネットやコンピュータネットワークを利用して行われる犯罪のこと。たとえば、ハッキングやオンライン詐欺などが含まれます。「サイバー空間で行われる犯罪活動」を指し、IT社会で非常に重要な課題となっています。
「サイバー犯罪」と言った場合は、世の中で目立ちやすいハッキング事件や情報漏洩など、デジタル領域で行われるあらゆる犯罪行為を広く指します。フォーマルな場面でもカジュアルな場面でも使われることがあります。
活用形
- 単数形: cybercrime
- 複数形: cybercrimes (主に具体的な種類や事例を並べるときに使用)
他の品詞例
- cybercriminal (名詞/形容詞): サイバー犯罪者/サイバー犯罪に関する
- cyber (形容詞): サイバーの、コンピュータやネットワークに関する
※「cybercrime」は主に名詞として使われるため、動詞や形容詞への直接的な変化形はありません。
難易度の目安 (CEFR)
- B2: (中上級) 日常会話からビジネスまで幅広い場面で登場し、IT関連のニュースなどでも頻出する単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- cyber-: 「コンピュータやネット、仮想空間に関する」という意味の接頭語
- crime: 「犯罪」という意味の名詞
両方が組み合わさって、「サイバー空間で行われる犯罪」を指す単語となっています。
関連語や派生語
- cybercriminal (サイバー犯罪者)
- cybersecurity (サイバーセキュリティ)
- cyberattack (サイバー攻撃)
- cyberlaw (サイバー法)
コロケーションや関連フレーズ(10個)
- commit cybercrime (サイバー犯罪を犯す)
- fight cybercrime (サイバー犯罪と戦う)
- cybercrime ring (サイバー犯罪組織)
- cybercrime laws (サイバー犯罪に関する法律)
- cybercrime prevention (サイバー犯罪防止)
- victim of cybercrime (サイバー犯罪の被害者)
- cybercrime investigation (サイバー犯罪の捜査)
- cybercrime awareness (サイバー犯罪への意識啓発)
- cybercrime statistics (サイバー犯罪の統計)
- tackle cybercrime (サイバー犯罪に取り組む)
3. 語源とニュアンス
語源
- 「cyber-」はギリシャ語の「κυβερνάω(kybernáo: 操縦する)」に由来するとされ、のちに「コンピュータや仮想空間」の意味に拡大した接頭語です。
- 「crime」はラテン語から派生しており、一般的に「違法行為」を指します。
- これらが結びつき、インターネットやコンピュータを通じて行われる犯罪行為を意味するようになりました。
使用時のニュアンス
- ニュースや報道、法的文書などフォーマルな場面でよく使用されますが、日常会話でも違和感なく通じます。
- 非常に深刻な課題として認識されることが多く、比較的固い印象の言葉です。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算/不可算:
- 一般的には不可算名詞として扱われることが多いですが、具体的な種類や事例を並べる際には「cybercrimes」という形で可算名詞化される場合もあります。
- 一般的には不可算名詞として扱われることが多いですが、具体的な種類や事例を並べる際には「cybercrimes」という形で可算名詞化される場合もあります。
構文例:
- “Cybercrime is becoming more sophisticated every year.” (不可算的用法)
- “Various cybercrimes have been reported recently.” (具体例を指す可算的用法)
- “Cybercrime is becoming more sophisticated every year.” (不可算的用法)
フォーマル/カジュアル:
- 法律や医療など専門分野の正式な文章では当然のように登場します。日常会話や報道でもよく使われますが、場の雰囲気は固めです。
よく使われる動詞:
- commit (犯す) / investigate (捜査する) / prevent (防ぐ) / combat (対策する、戦う) / detect (発見する)
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “I heard there was a big cybercrime involving stolen credit card data.”
(クレジットカード情報が盗まれた大きなサイバー犯罪があったみたいだよ。) - “My parents worry about cybercrime whenever I shop online.”
(オンラインで買い物をするときに、両親はいつもサイバー犯罪を心配してる。) - “Did you read about that cybercrime case in the news this morning?”
(今朝のニュースで、そのサイバー犯罪の事件について読んだ?)
(2) ビジネスでの例文
- “Our company is investing more in cybersecurity to prevent cybercrime.”
(わが社はサイバー犯罪を防ぐためにサイバーセキュリティにさらに投資しています。) - “We need to update our systems regularly to reduce the risk of cybercrime.”
(サイバー犯罪のリスクを減らすために、システムを定期的にアップデートする必要があります。) - “Law firms are seeing an increase in cybercrime-related cases.”
(法律事務所では、サイバー犯罪に関連する事案が増加しています。)
(3) 学術的/専門分野での例文
- “Academic research on cybercrime often focuses on legal frameworks and technical countermeasures.”
(サイバー犯罪に関する学術研究は、法律上の枠組みや技術的対策に焦点を当てることが多いです。) - “The evolution of cybercrime challenges traditional policing methods.”
(サイバー犯罪の進化は、従来の捜査手法に大きな課題をもたらしています。) - “Proposed legislation aims to clarify international cooperation in fighting cybercrime.”
(提案された法案は、サイバー犯罪と戦うための国際協力を明確化することを目的としています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- online crime(オンライン犯罪)
- インターネット上で起こる違法行為を指す点でほぼ同義ですが、やや日常的な言い回し。
- インターネット上で起こる違法行為を指す点でほぼ同義ですが、やや日常的な言い回し。
- computer crime(コンピュータ犯罪)
- コンピュータ初心期からある言い方。インターネット登場以前の「コンピュータを使った犯罪」にも対応。
- コンピュータ初心期からある言い方。インターネット登場以前の「コンピュータを使った犯罪」にも対応。
- internet crime(インターネット犯罪)
- サイバー犯罪を指す場合とほぼ同じですが、「インターネットを舞台とする」という点が強調されます。
- サイバー犯罪を指す場合とほぼ同じですが、「インターネットを舞台とする」という点が強調されます。
サイバー犯罪は、「コンピュータネットワークを利用したあらゆる犯罪」という意味で、インターネット外のネットワークを含む場合もあります。
反意語
厳密な反意語はありませんが、「lawful online activities」(合法的オンライン活動)や「cybersecurity」(サイバーセキュリティ)などが「サイバー犯罪に対抗する立場」として逆の概念に位置すると考えられます。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ˈsaɪbərkraɪm/
- アメリカ英語: [サイバークライム]
- イギリス英語: [サイバークライム] (大きな違いはあまりありませんが、r音の発音に若干の差があります)
- アクセント: 「サイバーフ」(cyber) の “サイ” と「クライム」(crime) の“ク”にかけて強勢が置かれますが、自然に「サイバクライム」と発音すれば問題ありません。
- よくある間違い: 「サイバークレイム」のように /r/ の発音が曖昧になることがあります。英語圏では “クライム” としっかり /raɪm/ の発音を意識しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「cybercrime」を「cybercrame」や「cybercrmie」などと綴る間違い。
- ハイフンの有無: 「cyber-crime」とハイフンで書かれる場合もありますが、近年は一語の「cybercrime」が一般的です。
- 同音異義語: “crime” 系統に紛らわしい同音異義語はほぼありませんが、スペリングには注意。
- 試験出題傾向: IT関連の英語問題(TOEICや英検)ではセキュリティやリスクに関する文脈で登場する可能性があります。ニュース英語でも頻出。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「cyber-」は「サイバー空間、ネット空間」というイメージを常に意識すると覚えやすいです。
- 「crime」は「クライム(く・らい・む)」と音声的に分けて発音をマスターしましょう。
- 「サイバー空間+犯罪」という直感的な組み合わせなので、シンプルに “ネットでの犯罪” というイメージで覚えてみてください。
- 例文を声に出して読んでみると印象に残りやすいです。
以上が名詞 “cybercrime” の詳細解説です。サイバー空間における犯罪の総称であり、現代社会の重大な問題を指す単語として幅広い文脈で登場します。ぜひ単語単体だけでなく、関連語やコロケーションとあわせて覚えてみてください。
意味のイメージ