元となった辞書の項目
sticky
解説
以下では、形容詞「sticky」を、できるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
単語
- 英語: sticky
- 日本語: ベタベタする、粘着性の、粘り気のある
意味(やさしい説明)
「sticky」は、触るとベタベタして手につくような状態を表す形容詞です。たとえば蜂蜜やテープのように、粘り気や粘着性があるものを表します。日常生活でも「手がベタベタする」時や、「気候が蒸し暑くて肌がベタつく」時に使われます。
品詞
- 形容詞 (adjective)
活用形
- 原級: sticky
- 比較級: stickier
- 最上級: stickiest
他の品詞形
- 名詞形: stickiness (ベタベタしている状態、粘着性)
- 例: “The stickiness of the tape is very strong.” (そのテープの粘着力はとても強い。)
CEFRレベルの目安
- B1: 中級
「sticky」は日常会話でもよく使われる語で、比較的早い段階で覚えると便利です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: stick (動詞で「くっつく」「貼り付く」、名詞で「棒」や「枝」を意味することもあり)
- 接尾語: -y (形容詞を作る接尾語。イメージとしては「~っぽい」「~の性質をもった」といったニュアンス)
関連語や派生語
- stick (動詞・名詞): くっつく、棒・枝
- stickiness (名詞): 粘着性、ベタベタ感
- stuck (動詞の過去・過去分詞形): くっついて離れない、行き詰まる
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- sticky fingers → ベタベタの指 / 金銭などに手をつける隠喩として使われることも
- sticky situation → やっかいな状況
- sticky tape → 粘着テープ
- sticky note → 付箋紙
- sticky substance → 粘着性のある物質
- sticky floor → ベタベタした床
- sticky weather → 蒸し暑い天気
- sticky rice → もち米、ご飯がベタつく状態
- sticky glue → ベタベタのり
- sticky residue → 残留するベタベタ
3. 語源とニュアンス
語源
「sticky」は古英語の“sticca”や“stician”(くっつく、突き刺す)などが由来とされ、「くっつく」という基本概念から派生した形容詞です。
ニュアンス
- 物理的にベタベタする様子をストレートに表します。
- また「sticky situation」のように、問題がこじれて厄介な状況を表す比喩的用法でも使われます。
- 口語・文章問わず、比較的カジュアルなニュアンスで使用されます。
4. 文法的な特徴と構文
- “sticky” は形容詞なので、名詞を修飾したり、補語(SVCなどの文型)として使われます。
- 可算・不可算名詞に対しても形容詞なのでそのまま修飾可能。
- 例: “The sticky candy stuck to my fingers.” (SVOC などで使われることも)
一般的な構文やイディオム
- “be sticky” → “The floor is sticky.” (その床はベタベタしている)
- “feel sticky” → “My hands feel sticky.” (手がベタベタしていると感じる)
- イディオム “sticky fingers” はスラングとして「盗み癖がある」「お金に手をつける」の意味を持ちます。
5. 実例と例文
A. 日常会話 (カジュアル)
- “My hands are sticky from eating that candy.”
- (あの飴を食べて手がベタベタしてるの。)
- “Be careful with that honey jar; it’s really sticky.”
- (そのハニージャー、気をつけてね。すごくベタつくから。)
- “This weather is so humid, I feel all sticky.”
- (この天気は蒸し暑くて、全身ベタベタするわ。)
B. ビジネス (ややかしこまった/フォーマルにも対応可)
- “We need to clean the production area because the floor is getting sticky.”
- (生産エリアを掃除しないといけません。床がベタベタしてきているので。)
- “The sticky labels are not adhering properly. Could you check the adhesive quality?”
- (粘着ラベルがうまくくっついていません。粘着の品質をチェックしてもらえますか?)
- “We’ve encountered a sticky situation with the negotiations, so we should proceed carefully.”
- (交渉で厄介な状況に直面したので、慎重に進める必要があります。)
C. 学術的な文脈
- “The researchers studied the sticky properties of the substance under various conditions.”
- (研究者たちは、その物質の粘着特性をさまざまな条件下で調べました。)
- “A sticky surface can trap dust particles more efficiently than a smooth surface.”
- (粘着性のある表面は、滑らかな表面よりも効率的にホコリを捕まえることができます。)
- “Our findings suggest that the sticky interface plays a crucial role in cell adhesion.”
- (我々の研究結果は、その粘着性のある界面が細胞の接着において重要な役割を果たすことを示唆しています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- tacky (ベタベタした、安っぽい)
- “tacky” は「安っぽい」や「ださい」というニュアンスでも使われるので、物理的なベタつき以外にもネガティブな意味合いがあります。
- “tacky” は「安っぽい」や「ださい」というニュアンスでも使われるので、物理的なベタつき以外にもネガティブな意味合いがあります。
- adhesive (粘着性のある)
- 物理的に「粘着剤」や「粘着性」を示す際にフォーマルに使われます。形容詞でも名詞でも使われます。
- 物理的に「粘着剤」や「粘着性」を示す際にフォーマルに使われます。形容詞でも名詞でも使われます。
- gummy (粘々した)
- やわらかくて粘度のある感じを表すことが多いです。
反意語
- slippery (滑りやすい)
ベタベタせず逆にツルツルしている状態を表します。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˈstɪk.i/
- アメリカ英語 (General American): [stík-i]
- イギリス英語 (Received Pronunciation): [ˈstɪk.i] ほぼ同じ発音です。
- アメリカ英語 (General American): [stík-i]
- アクセントは第一音節「stíck」に強勢がきます。
- よくある間違いは、カタカナ英語で「スティッキー」と発音して母音を伸ばしすぎること。実際はもう少し短く “sti-ck-y” です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「sicky」(誤り)や「stickey」(誤り)と書いてしまうことがあります。
- 「stick」と混同することがありますが、品詞と意味を確認しましょう。
- 「sticky」はTOEICや英検などで直接的に出題される頻度は高くありませんが、「sticky situation」などイディオム的表現で間接的に問われる可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「stick = くっつく+ -y = ~っぽい ⇒ くっつく(ベタベタ)っぽい」という語形成のイメージで覚えるとわかりやすいです。
- 「粘着テープ(sticky tape)」や「付箋(sticky note)」にあるように、「sticky」が入っている製品名を思い出すことで、意味をすぐに連想できます。
以上が形容詞「sticky」の詳細な解説です。ベタベタしたものや、厄介な状況を表すときに、ぜひ使ってみてください。
意味のイメージ
意味(1)
ねばねばした
意味(2)
接着剤のついた
意味(3)
(天候が)蒸し暑い
意味(4)
《話》(物が)扱いにくい,(人が)気むずかしい