phrasal verb
1. 基本情報と概要
単語: phrasal verb
品詞: 名詞 (可算名詞)
英語の意味: A verb combined with one or more particles (prepositions or adverbs), forming a single unit of meaning.
日本語の意味: 「動詞 + 前置詞(または副詞)」の形で、合わせると一つの意味を成す表現を指す語です。例えば “get up” や “look after” のように、基本の動詞とは別の意味になるのが特徴です。「熟語動詞」「句動詞」「句動詞表現」と呼ばれることもあります。英語の文法を学ぶ際によく出てくる基本用語で、日常会話やビジネス英語でも頻繁に登場します。
- 活用形: 名詞なので動詞のような活用はありませんが、複数形は phrasal verbs になります。
- 他の品詞形: 「phrasal」が形容詞、「verb」は名詞や動詞としての用法がありますが、単語としての “phrasal verb” は基本的に文法用語の名詞として使われます。
CEFRレベル: B2(中上級)
英語学習の中級から上級にかけて、文法や表現力を磨く段階で意識的に学習される用語です。
2. 語構成と詳細な意味
“phrasal verb” は、形容詞 phrasal + 名詞 verb という2つの語の組み合わせからなる合成名詞です。
- phrasal: 「句の、句に関する」という意味の形容詞
- verb: 「動詞」
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10例)
- “common phrasal verbs” (一般的な句動詞)
- “list of phrasal verbs” (句動詞の一覧)
- “separable phrasal verb” (分離可能な句動詞)
- “intransitive phrasal verb” (自動詞的な句動詞)
- “understand a phrasal verb” (句動詞を理解する)
- “teach phrasal verbs” (句動詞を教える)
- “phrasal verb dictionary” (句動詞辞典)
- “non-separable phrasal verb” (分離不可能な句動詞)
- “meaning of a phrasal verb” (句動詞の意味)
- “struggle with phrasal verbs” (句動詞に苦労する)
3. 語源とニュアンス
- 語源:
- phrasal は “phrase”(句)に由来し、さらに遡るとギリシャ語の phrasis(言い回し)が起源とされています。
- verb はラテン語の verbum(言葉)から。
- phrasal は “phrase”(句)に由来し、さらに遡るとギリシャ語の phrasis(言い回し)が起源とされています。
- 歴史的変遷: 英語学習や文法書で “phrasal verb” という用語が広まり、特に20世紀以降に増えた言語学・文法学の研究や ESL 教育でよく使われるようになりました。
- ニュアンスや注意点:
- 言語学や文法の文脈で使われる専門用語です。
- 学習者向けの文法解説書や英語学習サイトなどで非常に重要な用語として登場します。
- フォーマルというよりは、中立的・アカデミックな文脈で見られますが、先生や英語学習者同士のカジュアルな会話でもよく出てきます(「句動詞はややこしいね」など)。
- 言語学や文法の文脈で使われる専門用語です。
4. 文法的な特徴と構文
- 文法的特徴:
- 名詞として扱われる場合、可算名詞として扱い、複数形は “phrasal verbs” となります。
- 指し示す対象は、動詞 + 前置詞/副詞 の形をとる文法項目そのものを指します。
- 名詞として扱われる場合、可算名詞として扱い、複数形は “phrasal verbs” となります。
一般的な構文例:
- “A phrasal verb consists of a verb and a particle.”
- “We often use phrasal verbs in spoken English.”
- “A phrasal verb consists of a verb and a particle.”
イディオムとの違い:
- “phrasal verb” は「動詞+前置詞(または副詞)」の形を取り、文法的役割を果たします。
- イディオムは文全体を通じて慣用的な意味をなす表現(“kick the bucket” など)で、動詞句の場合もありますが文全体が慣用化しているのが特徴です。
- “phrasal verb” は「動詞+前置詞(または副詞)」の形を取り、文法的役割を果たします。
5. 実例と例文
以下では “phrasal verb” を名詞として使った例文を示します。
日常会話(カジュアル)
- “I find learning a new phrasal verb every day really helpful.”
(毎日新しい句動詞を一つ覚えるのって、すごく役に立つと思うんだ。) - “Could you explain what a phrasal verb is? I’ve never heard that term before.”
(句動詞って何なのか説明してくれる? そんな言葉初めて聞いたよ。) - “She’s always showing me different phrasal verbs that come up in songs.”
(彼女はいつも音楽に出てくるいろいろな句動詞を教えてくれるんだ。)
ビジネス(ややフォーマル)
- “Our new English-training program will include a module on phrasal verb usage.”
(新しい英語研修プログラムでは、句動詞の使い方を扱うモジュールが含まれます。) - “Mastering phrasal verbs can significantly improve your business communication.”
(句動詞をマスターすると、ビジネスコミュニケーションが大幅に向上します。) - “We should prepare a reference list of common phrasal verbs for our international employees.”
(海外従業員のために、よく使われる句動詞のリストを用意すべきです。)
学術的(アカデミック)
- “The study focuses on the acquisition of phrasal verbs by non-native speakers.”
(本研究は、非母語話者による句動詞の習得に焦点を当てています。) - “A corpus analysis revealed frequent misinterpretations of certain English phrasal verbs.”
(コーパス分析によって、特定の英語句動詞が頻繁に誤解されていることが分かりました。) - “This paper proposes a new approach to teaching phrasal verbs in ESL classrooms.”
(本稿は、ESLの授業で句動詞を教える新しいアプローチを提案します。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語:
- “multi-word verb”(複数語動詞)
- 意味: 実質的には “phrasal verb” と同様に複数の語からなる動詞だが、やや包括的な表現。
- 意味: 実質的には “phrasal verb” と同様に複数の語からなる動詞だが、やや包括的な表現。
- “prepositional verb”(前置詞動詞)
- 意味: 動詞 + 前置詞 からなる表現。phrasal verb の一部だが、粒度がやや細かい文法用語。
- 意味: 動詞 + 前置詞 からなる表現。phrasal verb の一部だが、粒度がやや細かい文法用語。
- “particle verb”(パーティクル動詞)
- 意味: 動詞 + 副詞的なパーティクル(off, up, down など)からなる表現。
- “multi-word verb”(複数語動詞)
反意語: (直接の反意語はありませんが、参考として)
- “single-word verb”(単一語動詞):一語だけで動詞として機能するもの。
上記の類義語は文法用語として分類が微妙に異なるので、文法書によっては “multi-word verbs” の下位分類として “phrasal verbs,” “prepositional verbs,” “phrasal-prepositional verbs” と区別する場合があります。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号(IPA)
- アメリカ英語: /ˈfreɪ.zəl vɝːb/
- イギリス英語: /ˈfreɪ.zəl vɜːb/
- アメリカ英語: /ˈfreɪ.zəl vɝːb/
アクセントの位置:
- “phra-sal” の最初の音節 “phra” に強勢があります (PHRAY-zəl)。
- “verb” は単独で /vɝːb/ または /vɜːb/ と発音します。
- “phra-sal” の最初の音節 “phra” に強勢があります (PHRAY-zəl)。
よくある間違い:
- 最初の “phra-” を [frez] ではなく [freɪz] と発音する。
- “phrasel” とスペルミスする場合があるので注意。
- 最初の “phra-” を [frez] ではなく [freɪz] と発音する。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “phrasel” “frasal” などと書いてしまうミスが起こりやすいです。
- 用法の混同: “phrasal verb” と “phrasal adjective” の混同。後者は別の文法範囲です。
- 試験対策:
- TOEIC や英検などで“phrasal verb”自体の意味を問われることは少ないですが、句動詞を正しく理解していないと英文読解やリスニングで苦労しがちです。
- 英文法問題や読解問題で句動詞の意味が分からず回答を誤るケースがあります。
- TOEIC や英検などで“phrasal verb”自体の意味を問われることは少ないですが、句動詞を正しく理解していないと英文読解やリスニングで苦労しがちです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- イメージ: 「動詞1つではなく “動詞 + 何か” でセットになっている」と考えると分かりやすいです。
- 覚え方:
- 自分がよく使いそうな phrasal verb から優先して学習する。
- 例文とともに覚えて、実際の使い方やニュアンスを確認する。
- 必要なら「イメージイラスト」や「ストーリー」に関連づける。
- 自分がよく使いそうな phrasal verb から優先して学習する。
- スペリングのポイント: “phra–” の部分が “phrase” と共通していると考えれば間違いにくいです。
学習者にとっては少し専門的な文法用語に聞こえますが、句動詞の概念を理解すると日常会話でも応用が利くようになるので、ぜひ押さえておきましょう。
動詞句(副詞や前置詞を伴って慣用的な意味を持つ動詞)