元となった辞書の項目
written
解説
1. 基本情報と概要
単語: written
品詞: 形容詞 (過去分詞形から派生した形容詞)
活用形:
- 動詞 “write” の過去形 → “wrote”
- 動詞 “write” の過去分詞形 → “written”
意味(英語)
“Expressed in or composed in writing; in written form.”
意味(日本語)
「書面上の」「書かれた」「筆記の」という意味です。会話や音声ではなく、文字として書かれた形式や内容を指すときに使われます。たとえば、「書面での同意」「文章での説明」のような表現で用いられます。
他の品詞例
- 動詞: “to write”(書く)
- 名詞: “writing”(書くこと、文章)
CEFRレベルの目安
- B1(中級): 日常的な文書やメール、簡単なレポートなどを書く際に使われる表現。英語の使用がある程度習熟してきた学習者にとって、文章表現を区別したいときに役立ちます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- write(語幹): 「書く」という動詞
- “-en”(過去分詞の形をつくる接尾語)
派生語/類縁語
- writtenly: 現代ではほとんど使われない副詞形
- rewrite: 「書き直す」(動詞)
- handwritten: 「手書きの」(形容詞)
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- written consent → 書面での同意
- written exam → 筆記試験
- written statement → 書面による声明
- written language → 文章言語 / 書き言葉
- written record → 書面による記録
- written instructions → 書面による指示書
- written form → 書面の形態 / 文書形式
- written script → 書かれた台本
- written evidence → 書面の証拠
- written agreement → 書面による契約
3. 語源とニュアンス
語源
“written” は古英語 “writen” (過去分詞形) に由来します。これは “writan” (書く)という動詞から派生し、中世英語を経て現代英語の “written” へと継承されました。
ニュアンス・注意点
- フォーマル寄り: 「書面上」に焦点があるため、公的な文章や正式な文書に言及するときに用いられやすいです。
- 口語・日常会話: 口語でも「書かれた」内容について話すときに使いますが、くだけた文脈では「written down」のような表現を使うこともあります。
- 感情的な響き: 感情表現よりも事実にフォーカスしているため、主に客観的・情報的なニュアンスを伴う単語です。
4. 文法的な特徴と構文
一般的な構文例
- “This is a written document.”
(これは書面の書類です。) - “Please provide a written explanation.”
(書面による説明をお願いします。)
イディオム
“in black and white” と似た意味で「書面で」というニュアンスを持ちますが、厳密に言えばイディオムではなく熟語的表現です。
使用シーン
- フォーマル: 契約書、法的文書、ビジネス上の案内など
- カジュアル: 日常のメモや手紙、SNSのテキスト投稿などでも「書かれた形」を強調したい場合
文法上のポイント
- “written” は可算・不可算の区別が必要な名詞ではなく、形容詞として使う点に注意します。
- 元々は過去分詞形ですが、形容詞的に使われることで「書面で表された」「文章化された」という状態を表現します。
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “I have a written note from my friend about the party details.”
(パーティーの詳細について、友達からの書いたメモがあるんだ。) - “Could you give me your written instructions? I might forget them otherwise.”
(書面での指示をもらえる?そうじゃないと忘れちゃいそう。) - “I prefer written communication sometimes, as I can read it at my own pace.”
(ときどきは書かれたやりとりの方がいいんだ。自分のペースで読めるから。)
ビジネスでの例文(3つ)
- “We require a written agreement before proceeding with the project.”
(プロジェクトを進める前に、書面での合意が必要です。) - “Please send me a written quote by tomorrow.”
(明日までに書面での見積もりを送ってください。) - “Make sure all requests are in written form to avoid misunderstandings.”
(誤解を防ぐために、すべての要望は書面の形で残してください。)
学術的・専門的な文脈での例文(3つ)
- “The research findings must be presented in written form for peer review.”
(研究結果は査読のために文書形式で提示されなければなりません。) - “Students are required to submit a written thesis by the end of the term.”
(学生は今学期の終わりまでに書面の卒業論文を提出する必要があります。) - “His written analysis provides a new perspective on the historical data.”
(彼の書面による分析は歴史的データに新しい視点を与えている。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- documented(文書化された)
- 「詳細が文書化された」ニュアンスで、フォーマルな場面でも頻出
- 「詳細が文書化された」ニュアンスで、フォーマルな場面でも頻出
- recorded(記録された)
- 音声/映像を含む記録を指す場合にも使われる
- scripted(脚本化された)
- 会話や発言に台本がある、用意された台本に沿った
反意語
- spoken(口頭の)
- 文面ではなく口頭発表や音声的な情報を指す
- 文面ではなく口頭発表や音声的な情報を指す
- verbal(口頭の)
- 文章ではなく言葉による/口頭での表現
- 文章ではなく言葉による/口頭での表現
これらの単語はいずれも「書面か口頭か」という対比を示す際などに使われます。「written」と「spoken/verbal」はセットのように頻繁に比較されます。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号(IPA)
- アメリカ英語: /ˈrɪt̬.ən/ または /ˈrɪt.ən/
- イギリス英語: /ˈrɪt.ən/
アクセントの位置
- “ri” の部分に強勢があり、/rɪt/ にアクセントがきます。
- 二つ目の “t” は音が弱くなって /n/ に近い発音になる場合が多いです (特にアメリカ英語では「リッン」くらいに聞こえることがあります)。
よくある発音の間違い
- “written” の “t” をはっきり「ト」と発音しすぎたり、“ri” の部分の母音が /raɪ/ と混同されることがあります。
- “w” の文字を音として発音しないようにしましょう(“write” と同じく「ラ」音に寄るイメージです)。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “writen” と “t” を一つ落としてしまうミスが多い。常に “-tt-” と “-en” を意識する。
- 同音異義語との混同: “written” は「書かれた」、一方 “ridden” は “ride” の過去分詞形で「乗られた」。スペルが似ているが意味がまったく違う。
- 発音: 「リッテン」「リトゥン」などにつられて /ritten/ と言いすぎないよう注意。
- 試験対策: TOEIC や英検などで「口頭ではなく書面」という区別を問われる場合に “written” / “spoken” のペアで使われる問題が出ることがある。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “wr-” のつく単語は “w” を発音しない: write, wrong, wrist, wrap なども同様。「ラ行」に近い音でスタートするイメージ。
- 過去分詞形 “written” の -tt- と -en に注目: 「書く行為 (write) が終わって (過去分詞) 定着 (written) したイメージ」。
- 音で覚える: “written” と “kitten” の語尾は同じ /-ɪtən/ のリズムなので、似た発音の単語でセットにすると定着しやすい。
「written」は文書・書面というフォーマルなイメージと結びつけると覚えやすい単語です。書き言葉をテーマにする際には必ず出てくる表現なので、スペルと発音ともにしっかり押さえておきましょう。
意味のイメージ
意味(1)
write の過去分詞
意味(2)
書かれた,文書にした,成文の