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violently
解説
以下では、副詞 “violently” を多角的に解説します。
1. 基本情報と概要
単語: violently
品詞: 副詞 (adverb)
活用形: 副詞のため、原形のみ (violently)。動詞のように時制・人称で変化しません。
- 英語での意味: in a way that involves strong physical force or emotional intensity
- 日本語での意味: 激しく、乱暴に、強い力をもって
「violently」は「非常に強い力や衝撃を伴う様子」を表します。場面としては、物理的に強烈な動き(割れる、爆発する、揺れるなど)や、感情が激しく爆発する様子にも使われます。日常会話で「激しく〜する」として比較的使われる単語ですが、そのニュアンスはネガティブ寄りの場合が多いので注意しましょう。
CEFR レベル: B2(中上級)
→ 比較的高いレベルの英語学習者が扱う語彙で、主に強い感情や動作の描写で使われます。
関連する品詞
- 形容詞: violent (激しい)
- 名詞: violence (暴力)
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹 (root): 「viol-」
- ラテン語で「力」を意味する “violentus” から派生
- ラテン語で「力」を意味する “violentus” から派生
- 接尾辞 (suffix): 「-ly」
- 形容詞 “violent” に「〜のように」という意味を加え、動作や状態の様子を表す副詞にする役割
詳細な意味
物理的に強い力を伴う様子
- 例: The window slammed violently in the wind.
(窓が風で激しくバタンと閉まった)
- 例: The window slammed violently in the wind.
感情や反応が極度に激しい様子
- 例: She reacted violently to the news.
(彼女はその知らせに激しく反応した)
- 例: She reacted violently to the news.
乱暴さや荒々しさが強調される場合
- 例: The mob behaved violently during the protest.
(その暴徒たちは抗議活動中に乱暴な行動を取った)
- 例: The mob behaved violently during the protest.
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- violently ill → ひどく体調が悪い
- violently oppose → 激しく反対する
- shake violently → 激しく揺れる
- react violently → 激しく反応する
- disagree violently → 激しく意見が対立する
- violently storm → 暴風雨になる(天候が激しく荒れる)
- violently explode → 激しく爆発する
- violently erupt → 激しく噴火する
- violently resist → 強く抵抗する
- gasp violently → 激しく息を切らす
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語 “violentus” → フランス語 “violent” → 英語 “violent” → 副詞形 “violently”
- ラテン語 “vis” (力・エネルギー) が由来となっています。
ニュアンス
- 「violently」は強い感情や力を伴う激しい動作をイメージさせます。
- 多くの場合、否定的・ネガティブなシーンで用いられることが多いので、カジュアルな会話でも大げさに聞こえがちです。
- 作文など公式文書・ビジネス文書では、より客観的な動詞や副詞を使う場合もあります。
4. 文法的な特徴と構文
文法上のポイント
- 副詞として動詞、形容詞、または文全体を修飾し、主に「どのように」行うかを強調します。
- 「violently」という語自体は比較級や最上級をもたないため、強調したい場合は “very violently” “extremely violently” のように別の副詞で修飾することがあります。
- 副詞として動詞、形容詞、または文全体を修飾し、主に「どのように」行うかを強調します。
使用シーン
- カジュアル: 「He violently slammed the door.」など口語表現でOK。ただし乱暴なニュアンスが強い。
- フォーマル: 公的レポートや記事で「The crowd behaved violently.」など客観的に用いることは可能。
- カジュアル: 「He violently slammed the door.」など口語表現でOK。ただし乱暴なニュアンスが強い。
イディオムや一般的な構文
- “to react violently against something” (何かに激しく反発する)
- “the debate became violently heated” (ディベートが激しくヒートアップした)
- “to react violently against something” (何かに激しく反発する)
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “He violently slammed the book on the table.”
(彼はテーブルに本を激しく叩きつけた。) - “The door flew open violently when the wind blew.”
(風が吹いたとき、ドアが激しくバタンと開いた。) - “She shook her head violently in disagreement.”
(彼女は嫌だと言わんばかりに激しく首を横に振った。)
(2) ビジネスでの例文
- “The market reacted violently to the sudden policy change.”
(市場は突然の政策変更に激しく反応した。) - “Our client violently opposed the new contract terms.”
(顧客は新しい契約条件に激しく反対した。) - “The negotiations broke down violently, leaving both sides frustrated.”
(交渉は激しく決裂し、双方が不満を残す結果となった。)
(3) 学術的・フォーマルな文脈での例文
- “Certain chemical compounds may react violently when exposed to extreme heat.”
(特定の化合物は、高温にさらされると激しく反応する場合がある。) - “Historically, revolutions have occurred violently under oppressive regimes.”
(歴史的に見て、抑圧的な政権下では革命はしばしば激しく起こってきた。) - “Severe geological shifts cause tectonic plates to move violently over millions of years.”
(大規模な地質変動により、数百万年かけてプレートが激しく移動する。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- forcefully (力強く)
- 「力を込めて行う」、しかし「violently」ほど危険や乱暴さを強調しない。
- 「力を込めて行う」、しかし「violently」ほど危険や乱暴さを強調しない。
- fiercely (猛烈に)
- こちらも力強さを表すが、感情的な激しさや敵意・競争のニュアンスも含む。
- こちらも力強さを表すが、感情的な激しさや敵意・競争のニュアンスも含む。
- brutally (残酷に)
- 「残酷さ」「むごたらしさ」がより強調され、暴力的なニュアンスが強い。
- 「残酷さ」「むごたらしさ」がより強調され、暴力的なニュアンスが強い。
- savagely (野蛮に)
- 「非常に荒々しく乱暴な」という意味合いが大きい。
- 「非常に荒々しく乱暴な」という意味合いが大きい。
- viciously (悪意をもって激しく)
- 「悪意に満ちている」というニュアンスがある。
反意語
- gently (優しく、穏やかに)
- mildly (穏やかに、軽度に)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˈvaɪ.ə.lənt.li/
- アメリカ英語: [ˈvaɪ.ə.lənt.li]
- イギリス英語: [ˈvaɪ.ə.lənt.li]
- アメリカ英語: [ˈvaɪ.ə.lənt.li]
- アクセント: 第1音節「vaɪ」に強勢があります。
- よくある間違い
- “v” の発音を “b” と混同しないように注意 (“biolently” は誤り)。
- “-ly” をしっかり “リー” と発音できるように気をつける。
- “v” の発音を “b” と混同しないように注意 (“biolently” は誤り)。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス
- “violent” と “violet” (すみれ色) を混同しないように注意。スペルが似ているが意味は全く異なります。
- “violent” と “violet” (すみれ色) を混同しないように注意。スペルが似ているが意味は全く異なります。
- 同音異義語との混同
- “violins” (バイオリン複数形) と発音が少し似ているため、リスニングで誤解しないように。
- “violins” (バイオリン複数形) と発音が少し似ているため、リスニングで誤解しないように。
- 試験対策(TOEIC・英検など)
- 文章中で「強調表現」として登場しやすい単語。文脈を把握し、ネガティブな文脈で使われやすいことに留意してください。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “violent” の語幹は「力・強さ」を意味する “vi-”という部分に注目して、 “vita” (命) や “vital” (生命に関わる) などのラテン語由来単語とも結びつけて覚えると面白いかもしれません(あくまで語感の似ている例として)。
- 「乱暴や激しさ」というイメージから、「V は力強くギザギザしている文字形」というビジュアルイメージを思い浮かべると覚えやすいでしょう。
- 最後の “-ly” は「〜のように」という副詞化する定番パターンなので、形容詞 “violent” が「暴力的な、激しい」→ “violently”「激しく、乱暴に」という流れをイメージしましょう。
以上が、副詞 “violently” の詳細解説です。激しい動作や強い感情を表す際に使う便利な単語ですが、ニュアンスが強いので使いすぎには注意しましょう。
意味(1)
激しく,猛烈に
意味(2)
乱暴に,手荒に