元となった辞書の項目
upstairs
IPA(発音記号)
解説
以下では、形容詞「upstairs」について、できるだけ詳細に解説していきます。
1. 基本情報と概要
【単語】
- 形容詞: upstairs(アップステアーズ)
【意味(英語)
- Located on or relating to an upper floor.
【意味(日本語)
- 上の階にある、またはそれに関連する。
「上階(2階以上)にある部屋やエリアなどを示すときに使われる形容詞です。普段の生活シーンで“上階の○○”と言いたいときに便利な単語です。」
【活用形】
- 形容詞形は変化しません(比較級・最上級は通常つきません)
- 同じスペルで副詞形(“He walked upstairs.”)および名詞形(“the upstairs of a house”)も持ちます。
【CEFRレベルの目安】
- B1(中級)
「日常会話でよく出てきますが、A1やA2の超初級・初級段階でも聞き慣れた単語として登場することがあります。実際に使いこなすとなるとB1程度が目安です。」
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- up: “上へ” を意味する副詞・前置詞として広く使われる要素
- stairs: “階段” を意味する名詞
「up」と「stairs」が合わさり、“階段を上へ”、“上の階へ”という意味合いを持ちます。
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(例:形容詞として)
- upstairs bedroom(上の階の寝室)
- upstairs bathroom(上の階のバスルーム)
- upstairs neighbor(上の階の隣人)
- upstairs hallway(上の階の廊下)
- upstairs window(上階の窓)
- the upstairs office(上階にあるオフィス)
- the upstairs flat(上の階のフラット/アパート)
- upstairs living room(上階のリビングルーム)
- upstairs balcony(上階のバルコニー)
- the upstairs unit(上階のユニット/区画)
3. 語源とニュアンス
語源
- 「up」(上へ)+「stairs」(階段)という2つの語が組み合わさってできました。
- 歴史的には、古英語で階段を表す “stæger” や “stair” が由来ですが、現代英語での「stairs」と組み合わせることで、「上階へ」といった意味が強調されています。
ニュアンス・使用時の注意点
- カジュアル/日常的: 家や建物の中で「上の階」を特定する、ごく日常的・口語的な表現です。
- フォーマルな文書では「upper floor」などが使われる場合もありますが、「upstairs」でも十分通じます。
- 形容詞の場合は「どこにあるか」を示す用法なので、名詞を直接修飾します。
4. 文法的な特徴と構文
- 「upstairs」は基本的に【形容詞・副詞・名詞】として使えます。ここでは形容詞としての用法を解説します。
- 形容詞: 「the upstairs bedroom」「the upstairs window」のように、名詞の前に置いて「上の階にある(もの)」を説明します。
- 副詞: 「He went upstairs.(彼は上の階へ行った)」
- 名詞: 「The upstairs of this building is under renovation.(この建物の上階は改装中だ)」
構文例
- The upstairs room is much quieter.
- We need to renovate the upstairs bathroom soon.
5. 実例と例文
以下では、日常会話・ビジネス・学術的な文脈などで使われる例文を示します(すべて形容詞用法)。
例文を通して、自然な使い方をイメージしてください。
(1) 日常会話
- “Could you grab a towel from the upstairs closet?”
(上の階のクローゼットからタオルを取ってきてくれる?) - “The upstairs bedroom has a great view of the backyard.”
(上の階の寝室は裏庭の素晴らしい景色が見られるよ。) - “I think the upstairs TV isn’t working properly.”
(上階のテレビがうまく動かないみたい。)
(2) ビジネスシーン
- “Our company rented the upstairs office for new hires.”
(私たちの会社は新入社員のために上階のオフィスを借りた。) - “Please check the upstairs meeting room before the conference starts.”
(会議が始まる前に上階の会議室を確認しておいてください。) - “The upstairs hallway is under construction this week.”
(今週は上階の廊下が工事中です。)
(3) 学術的・フォーマルな文脈
- “The upstairs laboratory houses specialized equipment for molecular analysis.”
(上階の実験室には分子解析のための特殊な装置が備わっている。) - “In the upstairs gallery, visitors can explore Renaissance artwork.”
(上階のギャラリーでは、ルネサンス期の美術作品を鑑賞することができる。) - “The university’s library has an upstairs section dedicated to historical archives.”
(その大学の図書館には、歴史的アーカイブに特化した上階区画がある。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- upper (階)
- 日本語訳: 上階(の)
- “upper floor”や“upper level”で使うことが多い。よりフォーマル・一般的な表現。
- 日本語訳: 上階(の)
- above
- 日本語訳: 上にある
- 位置関係を示す副詞・前置詞的用法が多い。形容詞として建物内の階を示すときにはあまり使われない。
- 日本語訳: 上にある
反意語
- downstairs(下の階にある/下階)
- 使い方は “upstairs” と同様、形容詞・副詞・名詞で使われます。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ˌʌpˈsteərz/ (イギリス英語), /ˌʌpˈsterz/ (アメリカ英語)
- アクセントは “up*STAIRS*” の後半 “stairs” にあります。
- イギリス英語では [eə] の音(エア),アメリカ英語では [ɛr](エアに近いr音)で発音される傾向があります。
- よくある間違いは、母音を短く発音しすぎたり、[s] を抜かしてしまうケース(“upstair” と言ってしまう)などです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “upstaires” のように “e” を余分に入れないように注意しましょう。
- 複合語であることの混同: 「up」と「stairs」に分かれていても意味がつながっているかを意識しておくと覚えやすいです。
- 形容詞と副詞の用法の混同: 形容詞は名詞を修飾し、副詞では “go upstairs” のように動詞を修飾します。TOEICなどでも文法問題で問われることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「up(上) + stairs(階段)」で「階段を上がった先」をイメージすると覚えやすいです。
- 階段を上っていくイメージを視覚化すると、「上階」のニュアンスが自然と頭に残ります。
- スペルは “up” + “stairs” と分解して覚えると、スペルミスが減りやすいです。
上の階を示す便利な形容詞「upstairs」。
副詞・名詞としても使えるので、前後の文脈に注意して使い分けると会話の幅が広がります。ぜひ日常会話や文章で活用してみてください。
意味のイメージ