最終更新日:2025/09/26

『不定詞』(動詞形の一つで人称・数・時制によって変化しないもの)

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元となった辞書の項目

infinitive

IPA(発音記号)
名詞

『不定詞』(動詞形の一つで人称・数・時制によって変化しないもの)

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解説

1. 基本情報と概要

単語: infinitive

品詞: 名詞 (文法用語としての「不定詞」)

CEFRレベル目安: B2(中上級)


  • 理由: 文法用語としてやや専門的かつ、実際の英語学習においては中上級レベルで学ぶことが多いため。

英語での意味

An “infinitive” is the base form of a verb that can function in various grammatical roles, such as a noun, adjective, or adverb, and is often preceded by “to” (called the to-infinitive). It does not indicate person or number and is not limited by tense in itself.

日本語での意味

「infinitive」は動詞の基本形で、時制や人称に縛られず、「to」がついている形(to-infinitive)や、あえて「to」がつかない形(bare infinitive)を指す文法用語です。名詞・形容詞・副詞的な役割を果たせるのが特徴で、日本語で言う「不定詞」にあたります。

「to study」や「to go」といった形で、「やること」「行くこと」という意味合いの名詞的役割を持ったり、「勉強するために」のように目的・意図を表す副詞的役割を持ったりします。日常会話からビジネス文書まで幅広く使われる、なくてはならない文法要素です。

活用形

名詞として使われる場合、基本的に “infinitive” (単数形) と “infinitives” (複数形) があります。


  • 単数形: infinitive

  • 複数形: infinitives

英語の文法用語としては形容詞化された “infinitival” (例: “infinitival clause”) という形で使われることもあります。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 接頭語 (prefix): なし

  • 語幹 (root): “fin” (ラテン語の finis「終わり・限界」から)

  • 接尾語 (suffix): “-itive” (ラテン語由来の形容詞的語尾 -ivus から派生した英語形)

“in-” はここでは「否定」を示し、“fin” は「終わり・境界」を示す語根です。つまり “infinitive” は「終わり(限界)がないもの」というイメージから来ています。

関連語や派生語


  1. finite (形容詞): 限定されている

  2. infinite (形容詞): 無限の

  3. infinitival (形容詞): 不定詞の

  4. infinity (名詞): 無限

よく使われるコロケーション(共起表現)・フレーズ10選

以下では “infinitive” という文法用語の解説や使用例によく登場する表現を紹介します。


  1. to-infinitive(to 不定詞)


    • 例: “He used the to-infinitive after the verb ‘decide.’” (彼は動詞「decide」の後にto不定詞を用いた。)


  2. bare infinitive(to がない不定詞)


    • 例: “We use the bare infinitive with modal verbs.” (助動詞の後ろではtoがない不定詞を使う。)


  3. split infinitive(分離不定詞)


    • 例: “To boldly go” is a famous split infinitive. (「To boldly go」は有名な分離不定詞だ。)


  4. infinitive clause(不定詞節)


    • 例: “An infinitive clause can act as the subject of a sentence.” (不定詞節は文の主語として機能し得る。)


  5. infinitive marker(不定詞のマーカー “to”)


    • 例: “The infinitive marker ‘to’ can sometimes be omitted.” (不定詞のマーカーである「to」は省略されることがある。)


  6. infinitive phrase(不定詞句)


    • 例: “An infinitive phrase often appears at the beginning of a sentence.” (不定詞句は文の冒頭にしばしば現れる。)


  7. infinitive of purpose(目的を表す不定詞)


    • 例: “We often use an infinitive of purpose: I went to the store to buy milk.” (目的を表す不定詞をよく使う: 牛乳を買うために店に行った。)


  8. infinitive vs. gerund(不定詞 vs. 動名詞)


    • 例: “Choosing between an infinitive and a gerund can change the meaning.” (不定詞と動名詞を選ぶことで意味が変わる場合がある。)


  9. infinitive subject(不定詞が主語の役割を果たす用法)


    • 例: “To travel is one of my dreams.” (旅することが私の夢の一つです。)


  10. infinitive complement(補語としての不定詞)


    • 例: “I want to eat.” では “to eat” は補語として働く。 (I wantの内容を補足している。)



3. 語源とニュアンス

語源

ラテン語の “infinitus” (in + finitus = “終わりがない”) から来ています。文法用語としては「時制や人称などによる制約を受けない動詞の形」というニュアンスにつながっています。

ニュアンス・使用上の注意


  • “infinitive” はあくまでも文法用語なので、日常会話で直接使うよりも、学習書や文法解説、学校教育などの「説明」の場面でよく登場します。

  • “split infinitive” (to と動詞の間に副詞などを挿入する形) を文法的に避けるべきだという意見も昔は強かったですが、現代英語では必ずしも誤りとみなされなくなってきています。

  • フォーマルな文書からカジュアルな口語表現まで、不定詞(to-infinitive や bare infinitive)は頻繁に出現します。


4. 文法的な特徴と構文

文法上のポイント


  • 可算・不可算: 文法用語としての“infinitive”は可算名詞扱いです (a single infinitive, multiple infinitives)。

  • 形態:


    • to-infinitive: 最も一般的な形

    • bare infinitive: 助動詞(can, must, etc.)の後ろや一部の構文で登場


一般的な構文・イディオム例


  • It + be + adjective + to + infinitive


    • 例: “It’s important to study.” (勉強することは大事だ。)


  • Subject + verb + to + infinitive


    • 例: “I decided to leave.” (私は出発することを決めた。)


  • Infinitive as subject


    • 例: “To err is human.” (過ちを犯すことは人間的だ。)



5. 実例と例文

日常会話での例 (3つ)


  1. “I want to see that movie tonight.”


    • (今夜あの映画を見たいな。)


  2. “It’s nice to meet you.”


    • (お会いできて嬉しいです。)


  3. “To be honest, I’m not really interested.”


    • (正直言うと、あまり興味がありません。)


ビジネスでの例 (3つ)


  1. “I plan to schedule a meeting with the client next week.”


    • (来週、クライアントとの会議を予定しています。)


  2. “It’s essential to meet the deadline for this project.”


    • (このプロジェクトの締め切りを守ることが不可欠です。)


  3. “To reduce costs, we should consider outsourcing.”


    • (コスト削減のために、外注を検討すべきです。)


学術的・技術的な文脈 (3つ)


  1. “To analyze the data thoroughly, researchers used multiple tools.”


    • (データを徹底的に分析するために、研究者たちは複数のツールを利用した。)


  2. “It’s important to define key terms at the outset of the paper.”


    • (論文の冒頭で重要な用語を定義することが大切です。)


  3. “To solve these equations, one must apply advanced mathematical methods.”


    • (これらの方程式を解くためには、高度な数学的手法を適用する必要がある。)



6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. bare infinitive (to のない不定詞)


    • 違い: “bare infinitive” は文法用語で “infinitive” の一形態を指す。


  2. gerund (動名詞)


    • 違い: gerund は動詞に -ing をつけた形で、infinitive とは形が異なる。使い方によって意味が変わる場合がある (“I like to swim.” vs. “I like swimming.”)。


  3. participle (分詞)


    • 違い: 分詞は形容詞的・副詞的に使われる動詞形。infinitive とは目的・形が異なる。


反意語

厳密な反意語はありませんが、文法用語の中で “infinitive” と対比されるのは “finite verb” (人称・時制に縛られた動詞形) です。


7. 発音とアクセントの特徴

発音記号(IPA)


  • アメリカ英語: /ɪnˈfɪnɪtɪv/

  • イギリス英語: /ɪnˈfɪnɪtɪv/

強勢(アクセント)の位置


  • 「in-FIN-i-tive」のように、第2音節の “fin” の部分に強勢があります。

発音の注意点


  • “ɪn” の部分は「イン」と「エン」の間のような短い「イ」音で発音します。

  • “fin” は“フィン”としっかり子音 f と n を響かせます。

  • “-tive” は「ティブ」のように短く軽い発音になります。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペルミス


    • “infinitive” の “i” が多いため、 “infinitive” や “infinitiv” などと誤記しやすい。


  2. 同音異義語との混同


    • “infinity” (無限) や “infinite” (無限の) と混同しないように注意。


  3. 試験対策


    • TOEIC・英検などでは “split infinitive” や “bare infinitive” を正しく使えるか問われることがある。

    • 不定詞用法(名詞的・形容詞的・副詞的)が頻繁に出題されるので、用法の識別がポイント。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • “in + fin + itive” → “終わりが無い”状態 → 動詞が特定の時制や人称に縛られず“無限に広がる”イメージ。

  • 勉強テクニックとしては、 “to + 動詞の原形 = 名詞/形容詞/副詞” と覚えると取り組みやすいです。

  • 例文に触れながら、実際に “to do something” を使いこなす訓練をすることがおすすめです。


以上が “infinitive” の詳細な解説です。英語学習においてとても重要な文法要素なので、例文をたくさん見て慣れていってください。

意味のイメージ
infinitive
意味(1)

不定詞(動詞形の一つで人称・数・時制によって変化しないもの)

和英選択問題 / 中級英単語(CEFR-J B1)

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