元となった辞書の項目
hearted
IPA(発音記号)
解説
1. 基本情報と概要
単語: hearted
品詞: 形容詞 (主に他の単語と組み合わせて用いられる “複合形容詞” の一部として使われることが多い)
CEFRレベル目安: B2(中上級レベル)
- 「hearted」は「心を持った・~な心をもった」というニュアンスを表す形容詞です。
- 単独で使われることはあまりなく、通常は「kind-hearted」(優しい心を持った)や「cold-hearted」(冷たい心の)など、ほかの形容詞や副詞と結びついて “○○-hearted” の形で表現します。
- 「やさしい心」「冷たい心」「勇敢な心」など、心や態度をイメージして表現したいときに使われます。
活用形
- 「hearted」は形容詞形で、動詞のような変化はありません。その代わりに、結びつく語によって以下のような形容詞として使われます。
- big-hearted (寛大な、心の広い)
- kind-hearted (優しい、親切な)
- cold-hearted (冷酷な)
- half-hearted (気乗りしない、中途半端な)
- warm-hearted (温かい心の)
- light-hearted (気軽な、陽気な)
- 他にも多数あり
- big-hearted (寛大な、心の広い)
他の品詞形
- “heart” (名詞): 「心」という意味
- “hearten” (動詞): 「元気づける、励ます」
- “heartening” (形容詞): 「元気づける、励みになる」
2. 語構成と詳細な意味
- 語幹: heart (心)
- 接尾語: -ed (形容詞化する働き; 「~の心をもった」というニュアンス)
「hearted」は “heart” + “-ed” で、「心をもった」「心持ちが~な」という意味を作り出します。
関連・派生表現(複合形容詞)
- kind-hearted (優しい心を持った)
- warm-hearted (温かい心を持った)
- light-hearted (気軽な、能天気な)
- half-hearted (本気でない、腰が引けている)
- cold-hearted (冷たい心の)
- lion-hearted (非常に勇敢な)
- faint-hearted (臆病な)
- big-hearted (寛大な)
- whole-hearted (全身全霊の、心からの)
- heavy-hearted (悲しい気持ちでいっぱいの)
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(例と日本語訳)
- kind-hearted person(優しい心を持つ人)
- warm-hearted gesture(温かい心づかい)
- big-hearted donation(寛大な寄付)
- cold-hearted response(冷酷な返答)
- half-hearted attempt(やる気のない試み)
- faint-hearted approach(気後れしたアプローチ)
- lion-hearted warrior(勇気あふれる戦士)
- light-hearted mood(気軽な雰囲気)
- heavy-hearted conversation(沈んだ会話)
- whole-hearted support(心からのサポート)
3. 語源とニュアンス
- 語源: 「heart (心)」に形容詞化の接尾語 “-ed” がついた形で、古英語から “心を持つ” という概念で派生してきました。
- 歴史的背景: 古くから「心 = 感情の中心」というイメージがある英語圏では、人の内面の性質を表すために “○○-hearted” という表現が広く使われてきました。近代でも文語・口語問わずよく使われる形です。
- ニュアンス・使用時の注意:
- 「hearted」は単独ではあまり用いず、どんな心を持っているかを他の語と組み合わせて表現します。
- カジュアルな文章・会話からややフォーマルな文脈まで、幅広く使われますが、ビジネス文書などではより直接的な形容詞を用いる場合もあります。
- 「heart」自体が感情に強く結びつくので、感情的・情緒的な響きを持ちやすいという特徴があります。
- 「hearted」は単独ではあまり用いず、どんな心を持っているかを他の語と組み合わせて表現します。
4. 文法的な特徴と構文
- 「hearted」は複合形容詞(compound adjective)の一部として使われ、他の形容詞や副詞と “-” (ハイフン) でつないで修飾語を作ります。
- 多くの場合、述語的位置でも限定的位置でも使用できます。
- 限定用法: “He is a kind-hearted man.” (名詞を修飾)
- 叙述用法: “They seem kind-hearted.” (補語として)
- 限定用法: “He is a kind-hearted man.” (名詞を修飾)
- フォーマル/カジュアル: 基本的にどちらでも使えますが、「kind-hearted」「big-hearted」などポジティブな複合形容詞はカジュアルな印象にもなりやすいです。
- 名詞としては「heart(心)」、動詞としては「hearten(鼓舞する)」などがそれぞれ存在しますが、「hearted」は形容詞のみです。
5. 実例と例文
以下では「hearted」を含む複合形容詞を使用した例文を示します。
日常会話での例文 (3例)
- “My sister is really kind-hearted and always helps those in need.”
- 「私の姉はとても優しい心を持っていて、困っている人をいつも助けるの。」
- 「私の姉はとても優しい心を持っていて、困っている人をいつも助けるの。」
- “Don’t worry about him; he’s just a bit cold-hearted sometimes.”
- 「あの人のことは気にしないで。ちょっと冷たいところがあるだけだから。」
- 「あの人のことは気にしないで。ちょっと冷たいところがあるだけだから。」
- “She gave me a warm-hearted hug when I was feeling down.”
- 「私が落ち込んでいたとき、彼女は温かいハグをしてくれたよ。」
ビジネスシーンでの例文 (3例)
- “Our company seeks big-hearted individuals who value collaboration.”
- 「当社は、協力を大切にする寛大な人材を求めています。」
- 「当社は、協力を大切にする寛大な人材を求めています。」
- “We need a warm-hearted approach to customer complaints.”
- 「顧客からのクレームには、温かい姿勢で対処する必要があります。」
- 「顧客からのクレームには、温かい姿勢で対処する必要があります。」
- “Her half-hearted effort in the project caused delays.”
- 「彼女がプロジェクトに対して腰が引けていたため、進行が遅れた。」
学術的・フォーマルな文脈での例文 (3例)
- “The study examines whether a faint-hearted attitude toward risk impacts decision-making.”
- 「その研究は、リスクに対する臆病な態度が意思決定に影響を与えるかを検証している。」
- 「その研究は、リスクに対する臆病な態度が意思決定に影響を与えるかを検証している。」
- “A big-hearted policy often fosters goodwill and loyalty.”
- 「寛大な方針はしばしば好意と忠誠心を育むものである。」
- 「寛大な方針はしばしば好意と忠誠心を育むものである。」
- “Participants demonstrated whole-hearted dedication to the experiment’s objectives.”
- 「参加者は、その実験の目的に対して心からの献身を示した。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- generous (寛大な)
- 「big-hearted」に近いが、人だけでなく行為の寛大さにも使える。
- 「big-hearted」に近いが、人だけでなく行為の寛大さにも使える。
- compassionate (思いやりのある)
- 「kind-hearted」に近いが、特に痛みや苦しみに共感して助けようとするニュアンス。
- 「kind-hearted」に近いが、特に痛みや苦しみに共感して助けようとするニュアンス。
- benevolent (善意のある)
- 「kind-hearted」と似ているが、ややフォーマルかつ慈善的な響き。
- 「kind-hearted」と似ているが、ややフォーマルかつ慈善的な響き。
- brave (勇敢な)
- 「lion-hearted」に近い。心の強さ・勇気を特に強調したいときに使う。
- 「lion-hearted」に近い。心の強さ・勇気を特に強調したいときに使う。
反意語
- heartless (無情な、冷酷な)
- 「cold-hearted」と同義・類似ですが、「heartless」はより強い否定的ニュアンス。
- 「cold-hearted」と同義・類似ですが、「heartless」はより強い否定的ニュアンス。
- unfeeling (無感覚な)
- 思いやりがなく感情がない印象を与える。
- 思いやりがなく感情がない印象を与える。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ˈhɑːr.tɪd/ (イギリス英語), /ˈhɑr.t̬ɪd/ (アメリカ英語)
- アクセント: 「HAR-ted」のように、最初の音節 “har” に強勢が来ます。
- よくある間違い:
- /ˈhɑr.tɪd/ を /hɛr-…/ のように発音してしまうことがあります。heart は /hɑːrt/ と “a” が長めであること、アメリカ英語では “r” の発音がやや強めになることを意識しましょう。
- /ˈhɑr.tɪd/ を /hɛr-…/ のように発音してしまうことがあります。heart は /hɑːrt/ と “a” が長めであること、アメリカ英語では “r” の発音がやや強めになることを意識しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- “heart” と “heat” のスペル違いに注意。heat(熱) と混同しないようにしましょう。
- “hearted” と “heartened” は意味が異なります。
- hearted: 「~な心をもった」という形容詞
- heartened: 「元気づけられた、励まされた」という動詞の過去分詞・形容詞化
- hearted: 「~な心をもった」という形容詞
- TOEICや英検などの試験においては直接「hearted」が出題される頻度は低めですが、複合形容詞として「kind-hearted」「cold-hearted」などは読解問題中の単語として登場する可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “heart” + “-ed” ⇒ 「心(heart)を持っている(~ed)」とイメージすると覚えやすいです。
- “hearted” を単独でではなく「kind-hearted」「big-hearted」などセットで覚えるほうが実践的です。
- イメージとしては、人的な性格や態度から「どんな心臓・心を持っている?」と考え、“○○-hearted” の形でその性質を表す、と理解しましょう。
- 勉強テクニックとしては、似た表現をまとめて単語カードに「kind-hearted = 優しい心」「cold-hearted = 冷酷な心」などと書いてみると覚えやすいです。
以上が「hearted」の詳細解説です。通常は何か別の形容詞や副詞と組み合わせて使われ、相手や自分の持つ「心のあり方」を表現するときに役立つ表現です。さまざまな “○○-hearted” の慣用的な形を覚えておくと、豊かに人や物事の性格・性質を言い表せます。
意味のイメージ
意味(1)
「…の心を持った」「心が…の」の意を表す