frying pan
以下では、英単語「frying pan(フライング・パン)」をできるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
単語の意味(英語)
A shallow pan with a long handle, used for frying or sautéing food.
単語の意味(日本語)
取っ手(ハンドル)の付いた浅い鍋で、揚げ物や炒め物などをするときに使う調理道具です。例えば卵焼きや野菜炒めをするときのように、食材を短時間で加熱・調理したいときによく使われます。台所で日常的に使う、非常に身近な道具です。
- 品詞: 名詞 (noun)
- 活用形: 名詞なので、単数形「frying pan」、複数形「frying pans」が基本的な形です。
- 他の品詞: 「frying」は動詞 “fry” の現在分詞(-ing形)ですが、名詞としてひとつの組み合わせ(複合名詞)になっています。単独で「frying」を動詞形にすると “frying (現在分詞)”, “fried (過去分詞)” として使われます。
CEFR レベル: A2(初級)
「日常生活でよく目にする身近なものに関する単語」であるため、比較的早い段階で学習することが多いです。
2. 語構成と詳細な意味
- 「frying pan」は、「frying(揚げる・炒める)」という動詞の現在分詞 + 「pan(鍋・平鍋)」が組み合わさった複合名詞です。
- frying(= fry + -ing):炒める・揚げるという意味の動詞 “fry” の現在分詞
- pan:鍋全般を指す英単語
- frying(= fry + -ing):炒める・揚げるという意味の動詞 “fry” の現在分詞
派生語や関連語
- fry (動詞): 油を使って揚げる・炒める
- fried (形容詞): 揚げた、炒めた
- pan (名詞): 鍋、フライパンなど加熱調理に用いる器具
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(例と日本語訳)
- “heat the frying pan” → フライパンを熱する
- “non-stick frying pan” → くっつかない(ノンスティック)フライパン
- “cast-iron frying pan” → 鋳鉄製のフライパン
- “preheat the frying pan” → フライパンを予熱する
- “oil the frying pan” → フライパンに油をひく
- “wash the frying pan” → フライパンを洗う
- “scrape the frying pan” → フライパンをこそげ落とす
- “remove the frying pan from the heat” → フライパンを火から下ろす
- “cover the frying pan with a lid” → フライパンにフタをする
- “season a new frying pan” → 新しいフライパンをならす(シーズニングする)
3. 語源とニュアンス
- 語源:
- pan: 古英語や古フランス語を経由してラテン語 “patina”(浅鍋)から来ているとされます。
- fry: ラテン語 “frigere”(揚げる・炒める)を起源として、フランス語 “frire” を経由して英語に入りました。
- pan: 古英語や古フランス語を経由してラテン語 “patina”(浅鍋)から来ているとされます。
- 歴史的な使い方:
古くは “pan” と “fry” が別々に使われていましたが、料理道具の名称として “frying pan” が定着しました。 - ニュアンス・使用時の注意点:
- 「フライパン」は日常的な道具であり、会話や文章で特別にフォーマルな色合いはありません。
- カジュアルな場面で「フライパン洗っておいて」というようにごく普通に使われます。
- 書き言葉でも「frying pan」としてそのまま記載されますが、とくに技術的な文書やクッキングレシピでも同じ呼び方です。
- 「フライパン」は日常的な道具であり、会話や文章で特別にフォーマルな色合いはありません。
4. 文法的な特徴と構文
- 名詞: 「frying pan」は可算名詞(countable noun)なので、数が増えれば「frying pans」となります。
- 一般的な構文例:
- “Put the ingredients in a frying pan.”(フライパンに食材を入れてください)
- “He left the frying pan on the stove.”(彼はフライパンをコンロの上に置きっぱなしにした)
- “Put the ingredients in a frying pan.”(フライパンに食材を入れてください)
- イディオム:
- “out of the frying pan into the fire” という慣用句もありますが、これは「一難去ってまた一難」という意味の表現です(実際のフライパンの話ではなく比喩表現)。
5. 実例と例文
(A) 日常会話での例文
“I need a new frying pan because the old one is scratched.”
(古いのに傷が多いから、新しいフライパンが必要だわ。)“Could you wash the frying pan after dinner?”
(夕食後にフライパン洗ってもらえる?)“I always use a small frying pan for making omelets.”
(オムレツを作るときは、いつも小さめのフライパンを使います。)
(B) ビジネスシーンでの例文
“We plan to launch a non-stick frying pan as part of our new product line.”
(新製品の一環としてノンスティックフライパンを発売する予定です。)“Could you provide a cost breakdown for manufacturing these frying pans?”
(これらのフライパンを製造する際のコスト内訳を出してもらえますか?)“Our sales have increased since we introduced the eco-friendly frying pan.”
(環境にやさしいフライパンを導入してから、売上が伸びています。)
(C) 学術的・専門的な例文
“From a materials science perspective, a cast-iron frying pan retains heat more efficiently.”
(材料科学の観点から見ると、鋳鉄製のフライパンは熱をより効率的に保持します。)“In culinary studies, the shape and thickness of a frying pan significantly affect the cooking process.”
(料理学において、フライパンの形状や厚みは調理工程に大きく影響を及ぼします。)“Research indicates that non-stick coating on a frying pan can degrade at high temperatures.”
(研究によると、高温下ではフライパンのノンスティックコーティングが劣化する可能性があります。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- skillet (スキレット): 主にアメリカ英語で「フライパン」を指す語。特に厚手でオーブンに入れられるものを指すことも多い。
- griddle (グリドル): 平らで縁がない、パンケーキなどを焼くのに使う調理用の平板。
- saucepan (ソースパン): 深さがあってソースを煮込むのに適した形状の鍋。
- skillet (スキレット): 主にアメリカ英語で「フライパン」を指す語。特に厚手でオーブンに入れられるものを指すことも多い。
反意語(道具ではないので明確な反意語はありませんが、逆のイメージで考えると「ボウル」「皿」のように熱を加えない容器が挙げられます)
- bowl (ボウル): 盛り付けや混ぜ合わせに使う容器
- plate (プレート): 食事を盛り付ける平たい皿
- bowl (ボウル): 盛り付けや混ぜ合わせに使う容器
使い方やニュアンスの違いとしては、「skillet」はアメリカ英語で金属製フライパン一般を指すことがありますが、「frying pan」はより広く浅底の揚げ焼き用の鍋を意味することが多いです。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA)
- アメリカ英語: /ˈfraɪ.ɪŋ pæn/
- イギリス英語: /ˈfraɪ.ɪŋ pæn/
- アメリカ英語: /ˈfraɪ.ɪŋ pæn/
アクセント: “frying” の「fra」にアクセントが来ます(ˈfraɪ-)。つづいて “pan” は /pæn/ の短い音です。
よくある発音の間違い:
- “flying pan” のように “r” を抜かして「フライング」を「フライング(空を飛ぶのほう)」と混同してしまうことがありますが、正しくは /fraɪɪŋ/ と
r
の音をはっきり入れるイメージです。
- “flying pan” のように “r” を抜かして「フライング」を「フライング(空を飛ぶのほう)」と混同してしまうことがありますが、正しくは /fraɪɪŋ/ と
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “frypan” と一語で書くケースも少しありますが、正式には “frying pan” と2語で書くのが一般的です。
- 同音異義語との混同: “frying” と “flying” を混同しないように気をつけましょう。
- TOEICや英検などの試験対策: 料理やキッチン用品を題材にしたリスニングやリーディングで登場する可能性があります。特に実用的な単語として写真描写や短い会話に出やすい単語なので注意が必要です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「フライ」+「パン」で直訳すると「揚げ物用の鍋」なので、覚えやすいでしょう。
- 英単語 “fry” は油で調理するときだけでなく、炒めるイメージも含まれます。
- “flying pan” と似ているので、“r” を入れて「揚げる」(fry)のイメージと紐づけて覚えるのがおすすめです。
- キッチンで見る本人のフライパンを眺め、底が浅いという特徴をイメージすると頭に残りやすいでしょう。
以上が、英単語「frying pan」の詳細解説です。普段見慣れたキッチン用品ですが、英語の構造を知ると「fry」と「pan」が合わさっていることがよくわかります。ぜひ実際の料理やレシピなどに触れながら、単語の使い方を身につけてみてください。
フライパン