farmland

以下では、名詞「farmland」を、学習者の方が理解しやすいように、できるだけ詳しく解説します。

1. 基本情報と概要

・意味（英語 / 日本語）

• 英語: “land that is used for farming”
  


• 日本語: 「農地」「耕地」

農業を行うための土地を指す単語です。野菜や穀物を育てたり、家畜を飼育するための広い土地というニュアンスがあります。

・品詞

• 名詞 (noun)

・活用形

名詞のため、活用（時制変化など）はありません。

・他の品詞形

• 「farm」(動詞)「農業を営む」「耕作する」
  


• 「farmer」(名詞)「農家の人」
  


• 「farming」(名詞 / 形容詞)「農業 / 農業に関する」

・CEFRレベルの目安

• B1（中級）程度
  
  農業や田舎の暮らし、土地利用などに関する内容が出てくるときに見かける単語ですが、日常会話の中でも出てくる可能性があるため、中級レベル程度として目安を示しています。

2. 語構成と詳細な意味

・語構成

• 「farm」 + 「land」
  
  
  
  • 「farm」は「農場」を意味し、動詞では「農業を営む」という意味もあります。
    
  
  
  • 「land」は「土地」を意味します。
  
  

この2つが合わさって、「農業をするための土地」という意味になっています。

・派生語や類縁語

• farmland → farm (動詞/名詞), farmer (名詞), farmyard (名詞: 農家の庭), farmland area など

・よく使われるコロケーション（共起表現）10個

1. fertile farmland（肥沃な農地）
   


2. acres of farmland（何エーカーもの農地）
   


3. preserve farmland（農地を保護する）
   


4. farmland shortage（農地不足）
   


5. farmland prices（農地の価格）
   


6. prime farmland（最適な農地）
   


7. expand farmland（農地を拡大する）
   


8. convert farmland into housing（農地を住宅地に転用する）
   


9. farmland irrigation（農地の灌漑）
   


10. family-owned farmland（家族経営の農地）

3. 語源とニュアンス

・語源

• 「farm」は古英語の “feorm / fearm” に由来し、「食糧供給」「報酬」などの意味を持っていたとされます。
  


• 「land」は古英語の “land” に由来し、「地面」「領土」などを意味しました。

歴史的にも「farm」は耕作や家畜の飼育と深い関わりがあり、「land」と組み合わさることで、農業に使われるための広い土地というニュアンスで使われるようになりました。

・使用時の注意点・ニュアンス

• 「farmland」は土地そのものの用途を強調するときに使います。
  


• カジュアルな会話でも「I grew up surrounded by farmland.（農地に囲まれて育った）」といった使い方をします。
  


• 文章（レポートやニュースなど）でも、「farmland conversion to residential areas has been increasing.（農地が住宅地に転用されている）」のような、ややフォーマルな文脈でもよく使われます。

4. 文法的な特徴と構文

• 「farmland」は名詞として扱われ、基本的に不可算（数えられない）扱いが多いですが、文脈によっては「large tracts of farmland（広大な農地）」のように扱われることもあります。
  


• 一般的な文章やスピーチでの使い方:
  
  
  
  • “There is a lot of farmland in this region.”
    
  
  
  • “The government is trying to protect farmland.”
  
  

・イディオムや構文

• farmland preservation（農地保全）
  


• farmland management（農地管理）
  


• farmland conversion（農地転用）
  


• farmland restoration（農地の再生）

フォーマルにもカジュアルにも使われる単語ですが、特に農業政策や田舎の暮らしに関わる文脈でよく出てきます。

5. 実例と例文

① 日常会話で使われる例文

1. “I love walking through the farmland near my house in the morning.”
   
   （朝に家の近くの農地を散歩するのが大好きなんだ。）
   


2. “We get fresh vegetables straight from the local farmland.”
   
   （私たちは地元の農場の農地から、新鮮な野菜を直接手に入れているんだ。）
   


3. “The scenery here is mostly farmland and rolling hills.”
   
   （ここの景観はほとんど農地と緩やかな丘になるよ。）

② ビジネスシーンで使われる例文

1. “Our company is considering an investment in farmland to diversify our portfolio.”
   
   （当社は投資ポートフォリオを多様化するために農地への投資を検討しています。）
   


2. “They purchased a large area of farmland to expand their organic produce line.”
   
   （彼らはオーガニック作物の生産を拡大するため、大規模な農地を購入しました。）
   


3. “Government subsidies have helped maintain the local farmland base.”
   
   （政府の補助金により、地域の農地基盤が維持されてきました。）

③ 学術的な（アカデミックな）文脈で使われる例文

1. “The study examines the impact of climate change on farmland productivity.”
   
   （この研究は気候変動が農地の生産性に与える影響を調査している。）
   


2. “Farmland preservation is crucial for sustaining biodiversity and local food systems.”
   
   （農地保全は生物多様性と地域の食料システムを維持するために極めて重要である。）
   


3. “Researchers analyzed historical data on farmland usage patterns over the last century.”
   
   （研究者たちは過去1世紀にわたる農地利用のパターンに関する歴史的データを分析した。）

6. 類義語・反意語と比較

・類義語（Synonyms）

1. agricultural land（農業用地）
   
   
   
   • 「agricultural land」は、よりフォーマル・学術的な文脈で使われる傾向があります。
     
   
   


2. arable land（耕作可能な土地）
   
   
   
   • 「arable」は「耕作可能である」ことを強調します。直接栽培が可能な土地というニュアンスです。
     
   
   


3. cropland（作物用地）
   
   
   
   • 主に作物の栽培に使われる土地を指し、家畜の放牧地などを含まないことがあります。
   
   

・反意語（Antonyms）

• urban area（都市部）
  


• industrial zone（工業地帯）
  

「都市地域」や「工業地域」は「farmland」とは明確に対立する特徴を持った地域です。

7. 発音とアクセントの特徴

・発音記号（IPA）

• アメリカ英語(General American): /ˈfɑːrmlænd/
  


• イギリス英語(Received Pronunciation): /ˈfɑːmlænd/

・アクセント（強勢）の位置

• 「farm」の /fɑːrm/ 部分に強勢があります: FAR-mland

・よくある発音の間違い

• “farm” の /ɑːr/ の部分を「ファーム」ではなく「フォーム」のように発音してしまう間違いがあるため注意。
  


• 「far」と聞き間違えられ… “far land” として切り離して発音する例もありますが、一語として “FAR-mland” と言うことを意識すると良いです。

8. 学習上の注意点・よくある間違い

1. スペルミス
   
   
   
   • “farmland” は1語。 “farm land” と2語に分けてしまわないように注意。
     
   
   


2. 同音異義語との混同
   
   
   
   • 特にはないですが、「farm」と別の単語が混ざってしまう可能性もあります。
     
   
   


3. 試験対策
   
   
   
   • TOEICや英検などでは、農業や生活環境に関するパッセージで出題される可能性があります。
     
   
   
   • 農地の拡大・保護に関するニュース記事やリスニング問題において、よく出てくる単語です。
   
   

9. 記憶に残るヒントやイメージ

• 「farm」+「land」イコール「農場用の土地」とイメージすると、スペルを覚えやすいです。
  


• 農作物が一面に広がるイメージを思い浮かべると、単語の意味も定着しやすくなります。
  


• 単語自体は単純な作りなので、語根となる「farm」と「land」をしっかり覚えておけば、「farmland」は自然と覚えられます。

以上が、名詞「farmland」の詳細な解説です。農地や農業に関するテーマでよく使われる単語なので、イメージと一緒に覚えると理解が深まります。