最終更新日:2025/09/14

(音・色・考えなどが)『かすかな』,ぼんやりした / (努力・行動などが)『弱々しい』,熱のない;気の弱い,勇気のない / 《補語にのみ用いて》(で)『気が遠くなって』目が回りそうで《+『with』(『from』)+『名』》

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元となった辞書の項目

faint

IPA(発音記号)
形容詞

(音・色・考えなどが)『かすかな』,ぼんやりした / (努力・行動などが)『弱々しい』,熱のない;気の弱い,勇気のない / 《補語にのみ用いて》(で)『気が遠くなって』目が回りそうで《+『with』(『from』)+『名』》

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遠くでかすかな音が聞こえた。

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解説

以下では、形容詞「faint」について、学習者に役立つ情報をできるだけ詳しくまとめました。ぜひご活用ください。


1. 基本情報と概要

▷ 英単語: faint

▷ 品詞: 形容詞 (もともと「弱い」「かすかな」という意味で使われます)

※「faint」は動詞として「気を失う」という意味でも使われることがあります(後述)。

意味(英語と日本語)


  • 英語: faint → “very weak or slight,” “not strong or clear”

  • 日本語: 「かすかな」「ほのかな」「弱々しい」などの意味を持ちます。


    • 例えば、「かすかな物音」や「ほとんどわからない匂い」のように、とても弱いものを示したり、「意識が薄れていくほど弱っている」状態で使われたりします。


この単語は、微かにしか感じられないものや、力や意識が弱まっている状況など、主に“弱い”ニュアンスを表すときに使われます。

活用形(形容詞の比較級・最上級)


  • 原級: faint

  • 比較級: fainter

  • 最上級: faintest

他の品詞形


  • 動詞: faint (気を失う)


    • 現在形: faint

    • 過去形: fainted

    • 現在分詞: fainting

    • 過去分詞: fainted


  • 名詞: faintness (かすかな状態、弱々しさ)、a faint (気絶) など

  • 副詞: faintly (かすかに、微かに)

難易度(CEFR推定レベル)


  • B2(中上級)


    • 「faint」は日常会話でも比較的よく使われる単語ですが、健康状態の描写や微妙なニュアンス表現で使われるなど、少し抽象的で文脈依存な部分があります。



2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 「faint」には明確な接頭語や接尾語は直接ついていません。

  • 形容詞としては「弱い、微弱な」、動詞としては「気絶する」という二つの用法がオリジナルです。

詳細な意味


  1. 形容詞:かすかな、弱い


    • 視覚・聴覚・嗅覚など、五感に対して「ほとんど感じ取れないレベル」の微かなものを表す。

    • また、体力や意識の状態が「弱っている」「もうすぐ倒れそうな」場合にも用いられます。


  2. 動詞:気を失う (to faint)


    • 「倒れる」「意識を失う」という意味。


よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)


  1. faint smell → かすかなにおい

  2. faint sound → かすかな音

  3. faint light → ほのかな光

  4. faint hope → かすかな望み

  5. faint outline → ぼんやりとした輪郭

  6. faint heart → 弱った心、勇気のない態度

  7. faint possibility → ほんのわずかな可能性

  8. a faint smile → かすかな微笑

  9. feeling faint → 気が遠くなりそうな、めまいのする

  10. faint from hunger → 空腹で気絶しそうになる


3. 語源とニュアンス

語源


  • 「faint」は古フランス語の「feint」(「偽る」「作り物の」の意)やラテン語の「fingere」(形づくる・想像する)などに由来すると言われています。

  • 中世英語では「虚弱な」「気力がない」という意味を持ち、徐々に「かすかな」「弱い」というニュアンスが強くなっていきました。

使用時の注意点・ニュアンス


  • 微妙なニュアンス: 「faint」は「(強さが)ごくわずか」という控えめな印象を与え、感覚的には“unable to perceive very well(よく感知できないレベル)”というイメージです。

  • 口語/文語: どちらでも使われますが、体力や意識に関する「気を失いそう」という場面では会話中に頻繁に登場し、匂いや音、光などが「かすかだ」という描写では文章でもよく使われます。

  • カジュアル/フォーマル: カジュアルな場面でも、フォーマルな文面でも問題なく使えます。状況に合わせて、意味が誤解されないように使いましょう。


4. 文法的な特徴と構文


  • 形容詞(faint)としての用法:


    • 修飾する名詞の前に置く: a faint smell, a faint hope

    • 状態を表す補語として用いる: She looked faint. (彼女は気絶しそうに見えた)


  • 動詞(to faint)としての用法:


    • 自動詞: She fainted from exhaustion. (彼女は疲れ果てて気絶した)


主な構文やイディオム


  • to feel faint: 「気分が悪い、気絶しそうな感覚がする」

  • not for the faint-hearted: 「(状況や映画などが)臆病な人には向かない、心臓の弱い人には向かない」というイディオム。

    例: This horror movie is not for the faint-hearted. (このホラー映画は心臓の弱い人には向いていない)


5. 実例と例文

下記では、日常会話・ビジネス・学術的な文脈に分けて例文を提示します。

1) 日常会話 (カジュアルシーン)


  1. “I can smell a faint scent of roses. It’s lovely.”

    (かすかにバラの香りがする。素敵だね。)

  2. “I feel a bit faint. I need to sit down.”

    (少し気分が悪い。座らなきゃ。)

  3. “There’s a faint chance of rain, so let’s bring an umbrella just in case.”

    (雨が降る可能性はごくわずかだけど、念のため傘を持って行こう。)

2) ビジネス (ややフォーマル)


  1. “We still have a faint possibility of closing the deal, but it might be challenging.”

    (契約をまとめる可能性はまだわずかにあるが、難しいかもしれません。)

  2. “He said he caught a faint hint of dissatisfaction among the employees.”

    (彼は従業員の間にわずかな不満を感じ取ったそうだ。)

  3. “Please note that only a faint trace of the error remains in the system.”

    (システムにはエラーの痕跡がかすかに残っているだけですので、ご承知おきください。)

3) 学術的・専門的 (論文・研究など)


  1. “The spectrometer detected a faint signal, indicating the presence of trace elements.”

    (分光計はかすかな信号を検出し、微量元素の存在を示した。)

  2. “A faint correlation was observed between the two variables.”

    (その2つの変数の間にわずかな相関が見られた。)

  3. “We found only a faint possibility that the hypothesis might hold in extreme conditions.”

    (極端な条件下では、その仮説が成り立つ可能性はごくわずかであることがわかった。)


6. 類義語・反意語と比較

類義語(近い意味を持つ単語)


  1. dim(薄暗い、はっきりしない)


    • 光や視覚的要素が「はっきりしない」「ぼんやりしている」というニュアンス。

    • faint は五感や意識など対象範囲が広いが、dim は主に視覚的な印象が強い。


  2. weak(弱い)


    • 体力や影響力が「弱い」という意味。

    • faint は「微弱、かすか」というニュアンスに特化。


  3. feeble(ひ弱な、か弱い)


    • 主に人の体力や精神力が非常に弱いときに使われる。

    • faint は体力が落ちて気絶しそうなニュアンスや、感覚的に「かすか」という意味にも使える。


  4. slight(わずかな、軽度の)


    • 量や程度が非常に少ない。

    • faint はより「感覚的に気づきにくい」というニュアンス。


  5. vague(あいまいな、はっきりしない)


    • 意味・意図がはっきりしない場合にも使われる。

    • faint は主に感覚や物理的な強度が弱いことを表す。


反意語(反対の意味の単語)


  • strong(強い)

  • clear(はっきりした)

  • intense(強烈な)

  • bright(明るい、鮮やかな)


7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号 (IPA): /feɪnt/

  • アメリカ英語 (AmE): [feɪnt]

  • イギリス英語 (BrE): [feɪnt]

  • 強勢(アクセント)は単語全体にあり、「フェイント」という感じで「ei」の部分を明瞭に発音します。

  • よくある間違いは音節を増やしてしまうことや、「ei」の部分を「あい」などと摩擦音交じりで発音してしまうこと。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: 「faint」を「feint」と書いてしまう初学者がいますが、feintは「フェイント」(スポーツなどのフェイク動作) の意味で別単語です。

  • 同音異義語: 「faint」と「feint」は同音。意味はまったく異なるので注意してください。

  • TOEIC・英検での出題傾向: 語彙問題や読解問題で「かすかな」「弱々しい」という文脈で選択肢に出てくることがあります。具体的には「faint smell」や「faint hope」などの形で登場することが多いです。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「fa(i)nt」は「弱々しい・かすかな」イメージなので、「呼吸が一瞬 (瞬間 = instant) 止まりそう=弱い」とイメージして覚える、という小技を使うと記憶に残りやすいかもしれません。

  • 同音異義語である「feint (フェイント)」を思い出すと、逆に“人を惑わすための動作=少しだけずらす”というイメージがあるので、語りべとして「わずかにズラす→かすか」という連想でも関連付けて覚えられます。


以上が形容詞「faint」の詳細解説です。

微妙な強弱や感覚の度合いを表現するうえで便利な単語なので、ぜひ使いこなしてください。

意味のイメージ
faint
意味(1)

(音・色・考えなどが)かすかな,ぼんやりした

意味(2)

(努力・行動などが)弱々しい,熱のない;気の弱い,勇気のない

意味(3)

《補語にのみ用いて》(で)気が遠くなって目が回りそうで《+with(from)+

和英選択問題 / 中級英単語(CEFR-J B1)

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