元となった辞書の項目
doc
IPA(発音記号)
解説
1. 基本情報と概要
単語: doc
品詞: 名詞 (インフォーマルな略語)
CEFRレベルの目安: B1(中級)
- 学習者にとっては、カジュアルな場面でよく目にする可能性がある略語です。
主な意味(英語)
- (informal) doctor
- (informal) document
主な意味(日本語)
- (口語的に) お医者さん、ドクター
- (コンピュータ関連や日常会話での) ドキュメント、文書
「doc」は「doctor」の略語として、人に呼びかけるときに「Hey, doc!」などの形でカジュアルに用いられます。また、「document」の略としても、デジタルファイルや文書ファイル(.doc)を指すときに使います。主にラフな会話やビジネスの場面で「ドキュメント」(書類)の軽い言い方として登場します。
活用形
- 単数形: doc
- 複数形: docs (「複数のドキュメント」や「複数のドクター」を口語的に言う場合)
他の品詞形
- 動詞形などは一般的ではありません。
「doc」は略語なので、そのままの形で使われることがほとんどです。
2. 語構成と詳細な意味
接頭語・接尾語・語幹
- doc はもともと “doctor” または “document” を略した形であり、接頭語や接尾語を含まない略語です。
関連・派生語
- doctor: 医者
- document: 文書
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- “Hey, doc!” –「やあ、先生!」(口語で医者への呼びかけ)
- “Doc appointment” –「お医者さんの予約」
- “Share the doc” –「ドキュメントを共有する」
- “Edit the doc” –「ドキュメントを編集する」
- “Word doc” –「Word形式の文書」
- “Doc file” –「ドキュメントファイル」
- “Doc version” –「文書のバージョン」
- “Send me the doc” –「書類(ファイル)を送って」
- “Ask the doc” –「先生に聞いてみる」
- “Update the doc” –「ドキュメントを更新する」
3. 語源とニュアンス
語源
- doctor もしくは document を略した 口語的な短縮形。
- 「doctor」はラテン語の “docēre”(教える)に由来。
- 「document」はラテン語の “docere” と同語源で「教える、示す」を意味します。
- 「doctor」はラテン語の “docēre”(教える)に由来。
使用上のニュアンス・注意点
- カジュアル/インフォーマル: 友人や親しい仲間内、もしくは社内のラフなやり取りなどで使われる表現。改まった文書やフォーマルな席では避けるのが無難です。
- 口語寄り: お医者さん本人への呼びかけや、コンピュータ関連での書類共有など、主に会話やメールなどでよく使われます。公的な文書で使うことはほとんどありません。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞として扱われます。
例) “I have three docs to finish tonight.”(今夜終わらせなきゃいけないドキュメントが3つあるよ) - 使用シーン:
- 呼びかけとして “doc” を使う場合 → カジュアルな口語
- 文書として “doc” を使う場合 → 口語やビジネス上のやりとり(主にメールやチャットなど)
- 呼びかけとして “doc” を使う場合 → カジュアルな口語
- フォーマル vs. カジュアル
- フォーマルな場では “doctor” / “document” と書くほうが望ましいです。
5. 実例と例文
日常会話(カジュアル)
- “Hey, doc, do you have a minute?”
「ねえ、先生、ちょっと時間ある?」 - “Could you send me the doc? I need to print it out.”
「その文書を送ってくれない?印刷したいんだ。」 - “My doc says I need more exercise.”
「私の主治医(先生)は、もっと運動が必要だって言ってる。」
ビジネスシーン
- “Please update the project doc by tomorrow.”
「明日までにプロジェクトの文書をアップデートしてください。」 - “We have a shared doc for these meeting notes.”
「これらの会議メモ用に共有のドキュメントがあります。」 - “I'll check the doc once I've finished my tasks.”
「タスクを終えたら、その書類を確認します。」
学術的・専門的な文脈
- “The doc he submitted contains crucial data on the experiment.”
「彼が提出した文書には、その実験に関する重要なデータが含まれています。」 - “Our doc references multiple peer-reviewed journals.”
「私たちの文書は多数の査読付きジャーナルを参照しています。」 - “Please consult the doc before making any changes to the protocol.”
「手順を変更する前に、その文書を参照してください。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (doctor の意味の場合)
- physician(医師)
- よりフォーマルで、肩書や専門分野を強調します。
- よりフォーマルで、肩書や専門分野を強調します。
- medic(医療従事者)
- 軍隊などで「メディック」と呼ぶ場合にも使われる口語表現。
- GP (General Practitioner)(一般開業医)
- イギリス英語圏で、特に町医者に対して使われます。
類義語 (document の意味の場合)
- file(ファイル)
- 一般的にパソコン内で扱うデータ全般に使います。
- 一般的にパソコン内で扱うデータ全般に使います。
- paper(書類、論文)
- 学術的・公的な文書、または紙に印刷された形態を強調。
- 学術的・公的な文書、または紙に印刷された形態を強調。
- record(記録)
- 文書として「記録する」ニュアンスが強い。
反意語
- 「doc」に対する直接の反意語はありませんが、あえて挙げれば “patient” (医者-patient の関係) などが文脈上対立概念として登場する場合があります。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA):
- アメリカ英語: /dɑːk/ (実際は地域によって /dɑk/ にも近い)
- イギリス英語: /dɒk/
- アメリカ英語: /dɑːk/ (実際は地域によって /dɑk/ にも近い)
- アクセント: どちらも1音節であり特にアクセントの移動はありません。
- よくある発音の間違い:
- /dɔːk/ (doorのように伸ばしてしまう) にならないように注意。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「dock」と混同しないように注意。 “dock” は埠頭などを意味します。
- 同音異義語との混同: “dog” (犬) と似たスペリングなのでタイプミスに注意。
- TOEICや英検などでの出題傾向: 略語としてはあまり見かけないが、Eメールやチャット文脈で “doc” が登場することも。リスニングやリーディングで突然出る略語として知っておくとよい。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “doc” は 短縮 (doctor / document) の頭3文字で簡単に覚えましょう。
- 「一文字ずつ区切って “D-O-C”」 で「医者(Doctor)をすぐにDocument化する」と連想してみると覚えやすいかもしれません。
- スマホやPCで頻繁に見る拡張子 “.doc” から「Wordのファイル」として「ドキュメント」と結びつけると良いでしょう。
大まかに言えば、「doc」はくだけた場面で「お医者さん!」と呼びかけるときや、「Wordの文書ファイル (docファイル) をちょっと指すとき」に使われる略語です。フォーマルな場面では元の単語 “doctor” や “document” を使うほうが適切ですが、カジュアルなコミュニケーションでは便利に使われます。
意味のイメージ