最終更新日:2025/12/01
〈U〉《…への》深い愛情《to, for ...》 / 《…に労力・時間などを》ささげること,《…への》専念,傾倒《to ...》 / 《…への》帰依(きえ),信心,信仰《to ...》 / 《複数形で》宗教的儀式,勤行(ごんぎょう),祈り
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元となった辞書の項目
devotion
IPA(発音記号)
名詞
〈U〉《…への》深い愛情《to, for ...》 / 《…に労力・時間などを》ささげること,《…への》専念,傾倒《to ...》 / 《…への》帰依(きえ),信心,信仰《to ...》 / 《複数形で》宗教的儀式,勤行(ごんぎょう),祈り
解説
以下では、名詞 “devotion” をさまざまな観点から解説します。
1. 基本情報と概要
意味(英語・日本語)
- 英語: devotion – deep love or loyalty; enthusiastic commitment or dedication to something or someone.
- 日本語: 「深い愛情や忠誠心」「何かに熱心に取り組むこと」「献身的な強い思い」というような感覚の単語です。たとえば、家族や仕事、宗教など、大切なものへ向けられる献身や強い思いを表します。「愛情を注いで尽くす」「熱心に取り組む」というニュアンスで使われることが多いです。
品詞・活用形
- 品詞: 名詞 (noun)
- 英語での活用: 不可算名詞扱いが一般的ですが、場合によっては “devotions” のように複数形で「祈りの行為」を指すこともあります。
他の品詞形
- 動詞形: “devote” (~をささげる、~に専念する)
- 例: “He devotes his time to volunteering.” (彼はボランティア活動に自分の時間を捧げている)
- 例: “He devotes his time to volunteering.” (彼はボランティア活動に自分の時間を捧げている)
- 形容詞形: “devoted” (献身的な、熱心な)
- 例: “a devoted supporter” (献身的な支持者)
- 例: “a devoted supporter” (献身的な支持者)
CEFR レベルの目安
- B2 (中上級): 一般的な抽象的概念や感情を扱う単語。教養ある文章や文脈でよく用いられるため、中上級者向けといえます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- “de-” + “vot(e)” + “-ion”
- “de-” はここでははっきりした接頭語というよりは、語源的には「離れて」や「深く」のニュアンスをもつことがあります。
- “vot(e)” はラテン語の “votum”(誓い、願い)に由来します。
- “-ion” は名詞を作る接尾語です。
- “de-” はここでははっきりした接頭語というよりは、語源的には「離れて」や「深く」のニュアンスをもつことがあります。
関連語や派生語
- “devote” (動詞: ~に専念する)
- “devoted” (形容詞: 献身的な)
- “devotee” (名詞: 信奉者、熱狂的支持者)
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- unwavering devotion – 揺るぎない献身
- religious devotion – 宗教的な献身
- devotion to duty – 職務への献身
- devotion to family – 家族への献身
- deep devotion – 深い献身
- unrequited devotion – 報われない献身
- display devotion – 献身を示す
- lifelong devotion – 生涯をかけた献身
- devotion to work – 仕事(職務)への献身
- demonstrate devotion – 献身を行動で示す
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語 “devotio” (誓願、信仰などを意味する語) に遡り、 “votum”(誓い、願望)がもとになっています。もともとは「神や崇高な存在に自分を捧げる」という宗教的文脈で使われてきた語が、徐々に「愛情や熱意を捧げる」という一般的な文脈にも広がりました。
使用時の注意点・ニュアンス
- 「深い想い」や「忠誠心」を表すため、カジュアルすぎる文脈より、ややフォーマルあるいは真剣な場面で使われます。
- 日常会話でも、特に宗教的な献身や家族・仕事への強い気持ちなど、感情が深いときに使われることがあります。
- 口語よりは書き言葉やスピーチなど、改まったシチュエーションで使われることが多いです。
4. 文法的な特徴と構文
- “devotion” は通常は不可算名詞として扱われますが、宗教儀式や特定の祈りの行為を指す場合は複数形 “devotions” で使われることがあります(例: “He performs his devotions every morning.”)。
- フォーマル/カジュアルの区別: 主にフォーマル気味ですが、内容次第でカジュアルな会話でも用いられます。
- 構文としては “devotion to 〇〇” が最もよく使われます。
- 例: “Her devotion to her children is admirable.” (彼女の子どもへの献身は尊敬に値する)
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “I really admire her devotion to her family.”
(彼女の家族への献身には本当に感心するよ。) - “His devotion to cooking is incredible; he spends hours perfecting each dish.”
(彼の料理への熱中ぶりはすごいよ。毎回の料理を完璧にしようと何時間も費やしているんだ。) - “Their devotion to helping stray animals is so heartwarming.”
(彼らの野良動物を助ける献身ぶりは本当に心温まるよ。)
ビジネスでの例文
- “Our company values your devotion to improving customer satisfaction.”
(当社は顧客満足度を向上させるあなたの献身を高く評価しています。) - “Her unwavering devotion to our project has led us to success.”
(彼女の揺るぎないプロジェクトへの献身が私たちの成功へと導きました。) - “We appreciate his devotion to meeting every deadline.”
(すべての締め切りを守る彼の献身には本当に感謝しています。)
学術的な文脈での例文
- “The researcher’s devotion to her field of study has produced groundbreaking findings.”
(その研究者の分野への献身が画期的な発見をもたらした。) - “Historians often highlight the religious devotion of medieval knights.”
(歴史家はしばしば中世の騎士たちの宗教的献身を強調する。) - “His devotion to academic excellence is evident in his meticulous research.”
(学術的な卓越性への彼の献身は、綿密な研究に顕著に表れている。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- dedication (献身・専念)
- 比較: “dedication” は「真面目に打ち込む姿勢・努力」を強調する時に使われる。
- 比較: “dedication” は「真面目に打ち込む姿勢・努力」を強調する時に使われる。
- commitment (関わり合い・約束)
- 比較: “commitment” はやや広い意味をもち、「約束」や「義務感」を含むニュアンス。
- 比較: “commitment” はやや広い意味をもち、「約束」や「義務感」を含むニュアンス。
- loyalty (忠誠心)
- 比較: “loyalty” は「裏切らない忠誠」、より対人関係的な要素や組織への忠誠を想起させる。
- 比較: “loyalty” は「裏切らない忠誠」、より対人関係的な要素や組織への忠誠を想起させる。
- faithfulness (誠実さ、忠実さ)
- 比較: “faithfulness” は「誠実さ」を強調し、真心による揺るぎなさを示す。
- 比較: “faithfulness” は「誠実さ」を強調し、真心による揺るぎなさを示す。
- piety (敬虔さ、信心)
- 比較: “piety” は特に宗教的側面・敬虔さを表す時に使われることが多い。
反意語
- apathy (無関心)
- indifference (無頓着)
これらは “devotion” とは正反対の「関心や愛情がない状態」を意味します。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA:
- アメリカ英語 (AmE): /dɪˈvoʊʃən/
- イギリス英語 (BrE): /dɪˈvəʊʃ(ə)n/
- アメリカ英語 (AmE): /dɪˈvoʊʃən/
- アクセントは “vo” の部分におかれます。
- アメリカ英語では “voʊ” (オウ) のような発音、イギリス英語では “vəʊ” (ヴォウ) の音になります。
- よくある間違い: “de-motion” や “de-votion” と区切ってしまわないようにしましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングミス: “devotion” は “o” が連続しないので注意(“devotion” と “devotion” の発音が混ざり、うっかり “devoton” と書かないこと)。
- 同音異義語との混同: 似たスペリングの “devolution” (権限委譲など) とはまったく意味が異なります。
- 試験対策: TOEIC や英検では「献身」「熱心」や “devotion to” の熟語表現で出題されやすい場合があります。また、派生語 “devote” や “devoted” などの品詞変化も要チェックです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「Deep + emotion = devotion」のような語呂合わせで「深い思い」が “devotion” というイメージを持つと覚えやすいかもしれません。
- 動詞 “devote” を思い浮かべて、「何かに身を捧げる・打ち込む」→その結果生まれる名詞形が “devotion” と考えると意味がつかみやすいです。
- 宗教的なイメージから始まり、家族や仕事などに対する「献身的な愛情・努力」という広がりを連想すると覚えやすいでしょう。
以上が名詞 “devotion” の詳細な解説です。深い愛情や献身を表す際にぜひ使ってみてください。
意味のイメージ
意味(1)
〈U〉(…への)深い愛情《+to(for)+名》
意味(2)
〈U〉(…への)帰依(きえ),信心,信仰《+to+名》
意味(3)
《複数形で》宗教的儀式,勤行(ごんぎょう),祈り
意味(4)
〈U〉(…に労力・時間などを)ささげること,(…への)専念,傾倒《+to+名(do*ing*)》