alarm
1. 基本情報と概要
単語: alarm
品詞: 動詞 (他動詞)
CEFRレベル目安: B2(中上級)
英語での意味
- to make someone feel frightened, worried, or anxious
日本語での意味
- (人を)驚かせる、不安にさせる、おびえさせる
「alarm」という動詞は、「相手に怖い思いをさせる」「深刻な不安を与える」というニュアンスで使われます。
活用形
- 原形: alarm
- 三人称単数現在形: alarms
- 過去形: alarmed
- 過去分詞形: alarmed
- 現在分詞・動名詞形: alarming
他の品詞形
- alarm (名詞): 警報, 驚きや不安の気持ち(例:fire alarm 「火災警報」)
- alarming (形容詞): 不安を引き起こすような(例:alarming news 「不安にさせる知らせ」)
- alarmed (形容詞): 不安になった(例:He was alarmed by the news. 「彼はその知らせに驚いた」)
2. 語構成と詳細な意味
この単語の由来として、フランス語の「~へ武器をとれ」という意味をもつ “à l’arme” からきており、特に「危険を知らせる」「不安や恐怖を引き起こす」というニュアンスが根強く残っています。
よく使われるコロケーション(共起表現)
- cause alarm(不安を引き起こす)
- raise the alarm(警鐘を鳴らす・警告を発する)
- set off an alarm(警報を鳴らす)
- alarm someone deeply(人をひどく不安にさせる)
- be alarmed at/by …(…に驚く・不安を感じる)
- alarm bells ring(警鐘が鳴る(比喩的に「ヤバいぞ」という感覚))
- feel alarmed over …(…に対して不安を覚える)
- sound the alarm(警戒を呼びかける)
- an alarming increase(不安を呼び起こす増加)
- an alarming rate(不安を感じさせるほどの速さ)
3. 語源とニュアンス
語源:
英語の “alarm” は、もともと中英語 “alarum” として現れ、さらに古フランス語の “alarme” からきています。語源である “à l’arme” は「武器を取れ!」や「警戒せよ!」という警告の意味でした。
ニュアンス・使用時の注意点:
- 何かが「危険だ」「よろしくない」という印象を相手に与えるときに用いられます。
- 口語でも文語でも使われ、ビジネスなどオフィシャルな場面から日常会話まで広く使えますが、「相手に不安や恐怖を与える」という強いニュアンスがあるため、使い方には注意が必要です。
4. 文法的な特徴と構文
他動詞として使われる
- 目的語に「人・組織・動物」などをとり、「○○を不安にさせる」「驚かせる」という意味を表します。
- 例) The news alarmed everyone in the office.
よくある構文:
- [主語] + alarm + [目的語]
- 例) The sudden thunder alarmed the children.
- 例) The sudden thunder alarmed the children.
- [主語] + be alarmed at/by + [原因]
- 例) I was alarmed by his strange behavior.
- [主語] + alarm + [目的語]
イディオム:
- raise the alarm: 「警告を発する/警鐘を鳴らす」
- 例) We must raise the alarm about climate change.
- raise the alarm: 「警告を発する/警鐘を鳴らす」
フォーマル/カジュアル:
- フォーマル・カジュアルどちらの場面でも用いられますが、カジュアルな場面では “scare” や “freak out” と置き換えられる場合もあります(ニュアンスが少し異なります)。
5. 実例と例文
(A) 日常会話での例文
“I didn’t mean to alarm you, but I saw a big spider in the living room.”
(驚かせるつもりはなかったんだけど、リビングで大きなクモを見たよ。)“Don’t alarm the neighbors by shouting too loudly!”
(あまり大声を出して近所の人を驚かせないようにして!)“It alarms me to see you driving so fast.”
(あなたがそんなにスピードを出して運転しているのを見るとヒヤヒヤするよ。)
(B) ビジネスシーンでの例文
“The CEO’s sudden resignation alarmed investors.”
(CEOが突然辞任したことで投資家たちは不安を感じた。)“We must not alarm our clients unnecessarily; let’s handle this issue calmly.”
(取引先をいたずらに不安にさせないよう、落ち着いて対応しましょう。)“The drop in sales figures alarmed the board of directors.”
(売上の落ち込みに役員会は危機感を抱いた。)
(C) 学術的・専門的な文脈での例文
“The recent data on climate change has alarmed many researchers worldwide.”
(最近発表された気候変動のデータは、世界中の研究者に不安をもたらした。)“These findings may alarm public health officials if the trend continues.”
(この傾向が続けば、公共衛生当局は懸念を深めるかもしれない。)“An alarming number of respondents reported stress-related symptoms during the study period.”
(調査期間中、多くの回答者がストレス関連の症状を報告しており、憂慮すべき数値となっている。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
frighten (~を怖がらせる)
- 雰囲気: 「恐怖心を掻き立てる」という点が強調される。
- 例: The loud noise frightened the baby.
- 雰囲気: 「恐怖心を掻き立てる」という点が強調される。
startle (~を驚かせる)
- 雰囲気: 「不意にびっくりさせる」。瞬間的な驚き。
- 例: He was startled by the sudden knock at the door.
- 雰囲気: 「不意にびっくりさせる」。瞬間的な驚き。
disturb (~を不安にさせる、邪魔する)
- 雰囲気: 「心を乱す」や「落ち着かなくさせる」。驚きや恐怖というよりは「平穏を乱す」ニュアンス。
- 例: This news disturbed me deeply.
- 雰囲気: 「心を乱す」や「落ち着かなくさせる」。驚きや恐怖というよりは「平穏を乱す」ニュアンス。
upset (~を動揺させる)
- 雰囲気: 「心をかき乱す」、「動揺させる」。不安・悲しみなどの感情を伴う。
- 例: Her harsh words really upset him.
- 雰囲気: 「心をかき乱す」、「動揺させる」。不安・悲しみなどの感情を伴う。
反意語
reassure (安心させる)
- 「心配を取り除き、安心感を与える」という意味。
- 例: The doctor reassured me that everything was going to be okay.
- 「心配を取り除き、安心感を与える」という意味。
calm (落ち着かせる)
- 動詞として使うときは「落ち着かせる、なだめる」。
- 例: She tried to calm the frightened child.
- 動詞として使うときは「落ち着かせる、なだめる」。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA(米音): /əˈlɑɹm/
- IPA(英音): /əˈlɑːm/
アクセント(強勢)は、「larm」の部分に置かれます。アメリカ英語では「アラーrm」、イギリス英語では「アラーm」という感じで母音が少し長く発音されやすいです。
よくある間違いとしては、最初の「ə(ア)」を強く発音してしまうことです。「ラーム」の方を強調するイメージをもつとよいでしょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- “alarm” と “arm” のスペル混同
- 「arm(腕)」と似ているが、先頭に “al” がつく点が最大の違い。
- 「arm(腕)」と似ているが、先頭に “al” がつく点が最大の違い。
- 発音記号の見間違い
- 強勢が後ろにあるため、/əˈlɑːm/ のように “-larm” にアクセント。
- 強勢が後ろにあるため、/əˈlɑːm/ のように “-larm” にアクセント。
- TOEIC/英検などでの出題傾向
- 「surprising」「worry」「concern」といった文脈での言い換え問題や、名詞形 “alarm” (警報の意味)との混在に注意が必要です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 語源イメージ: “à l’arme” → 「武器を取れ!」「警報だ!」という場面をイメージすると、不安を与える・警戒を呼びかける意味が覚えやすいです。
- スペルの覚え方: 「a + larm(ラーrm)」と区切って「最初の a のあとに larm がつく」と覚えるとミスを減らせます。
- 勉強テクニック: 「警報ベルの“アラーム”(alarm)」と、日本語のカタカナ同士を関連付けて、「不安な感じを与える動詞にもなるんだな」とセットでイメージすると記憶しやすいでしょう。
以上が、動詞「alarm」の詳細説明です。警告や不安をかき立てるニュアンスが強い単語なので、使用場面や相手の気持ちに配慮しつつ活用してみてください。
…‘に'警報する,急を告げる
…'を'怖がらせる,おびえさせる(frighten)