rush
名詞 “rush” の詳細解説
1. 基本情報と概要
意味(英語):
・(1) a sudden quick movement or flow
・(2) a surge of activity or emotion
・(3) a period of great activity or hurried action
意味(日本語):
・(1) 急激に動くこと、または物が勢いよく流れること
・(2) (感情やアクティビティが)一気に高まることや、殺到する状態
・(3) 非常に慌ただしい期間
例えば「急いでいるとき」「慌ただしい状況」「感情がどっと湧くとき」に使われる、比較的幅広いニュアンスを持つ名詞です。
品詞: 名詞 (noun)
活用形: 名詞のため、通常は単数形 “rush”、複数形 “rushes” となります。
- 単数形:a rush (例: There’s a rush of customers this morning.)
- 複数形:rushes (例: The rushes during holiday seasons can be overwhelming.)
他の品詞形:
- 動詞 (to rush):「急ぐ」「急いで行く」「駆り立てる」
- 例: We rushed to the station.
- 例: We rushed to the station.
- 形容詞 (rushed):「急がされた」「急いでいる」
- 例: I feel rushed today.
CEFRレベルの目安: B2 (中上級)
- B2レベルは、日常会話でよく耳にし、より抽象的・比喩的にも使える単語が多い段階です。
2. 語構成と詳細な意味
“rush” はもともと動詞として「勢いよく動く」「急ぐ」を表す言葉が、そのまま名詞化しています。
接頭語・接尾語などは直接ついていませんが、以下のように複合語として使われることが多いです。
- “rush hour” (ラッシュアワー): 通勤通学で混雑する時間帯
- “adrenaline rush” (アドレナリンがどっと出る感覚)
- “gold rush” (ゴールドラッシュ): 金鉱を求めて人が殺到した歴史的出来事から、一斉に熱中する様子
- “sugar rush” (砂糖をとりすぎたときの興奮状態)
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- “rush hour” – ラッシュアワー
- “morning rush” – 朝の慌ただしさ
- “holiday rush” – 休暇シーズンの混雑
- “last-minute rush” – 締め切り直前の慌ただしさ
- “ticket rush” – チケット発売開始時などの殺到
- “adrenaline rush” – アドレナリンが湧き上がる感情の高揚
- “gold rush” – ゴールドラッシュ
- “sugar rush” – 砂糖・甘味による興奮状態
- “shopping rush” – ショッピングが殺到する時期
- “rush job” – 緊急対応の仕事
3. 語源とニュアンス
“rush” は中英語の “russhen” から派生し、さらに古フランス語の “ruser” (突進する、だます)などから影響を受けています。もともとは「勢いよく動く」「突進する」といった行為を表しており、そこから「急いでいる状態」「人や物がドッと押し寄せる状態」を意味する名詞にも発展しました。
ニュアンス・使用時の注意点
- 感情の高ぶりや興奮(adrenaline rush)のように、ポジティブに使われることも多いですが、慌ただしさ(a rush to meet the deadline)のようにネガティブな意味合いでも使われます。
- 日常会話でもビジネスシーンでも使われ、カジュアルからフォーマルまで幅広くカバーする単語です。
- 単純に「急いでいる」というより、「人や車が殺到する」「多くの人の動きで慌ただしい」というニュアンスが強調されます。
4. 文法的な特徴と構文
可算名詞・不可算名詞
- “rush” は文脈によりますが、基本的には可算名詞として「a rush」や「the rush」として使います。特定の状況(感情・状態)を指すときには冠詞をつけないこともありますが、一般的には「a rush of ~」などと表現されることが多いです。
よくある構文
- “(have) a rush of + 感情/人/物”: 大勢の人や感情が一気になだれ込む
例: “We had a rush of customers at lunchtime.” - “be in a rush”: 焦っている、時間がない状態
例: “I’m in a rush, so I can’t talk long.” - “rush hour”: 固有名詞的(複合名詞)に使われる
例: “Avoid traveling during rush hour.”
- “(have) a rush of + 感情/人/物”: 大勢の人や感情が一気になだれ込む
フォーマル/カジュアル
- “be in a rush” などは日常会話でも頻繁に使われるカジュアルな表現です。
- ビジネスでは “holiday rush,” “end-of-year rush” など、季節や行事に絡んで使われます。
- “be in a rush” などは日常会話でも頻繁に使われるカジュアルな表現です。
5. 実例と例文
以下例文は、日常会話、ビジネス、学術的文脈などに分けて提示します。
日常会話
“I’m in a rush, so I’ll call you back later.”
(急いでるから、後で電話するね。)“Did you feel that rush of excitement when we rode the roller coaster?”
(ジェットコースターに乗ったとき、あのワクワク感を感じた?)“The morning rush can be stressful, so I always try to wake up early.”
(朝のラッシュはストレスがかかるから、いつも早起きするようにしているよ。)
ビジネスシーン
“We need more staff to handle the holiday rush.”
(休暇シーズンの混雑に対応するには、もっとスタッフが必要です。)“There’s a rush on these new products; we sold out in an hour.”
(この新製品は殺到していて、1時間で完売しました。)“We’re watching the sales rush after our latest campaign.”
(最新キャンペーン後の売上急増を注視しています。)
学術・フォーマルな文脈
“The concept of a ‘gold rush’ illustrates how resource discoveries can massively influence migration and economics.”
(「ゴールドラッシュ」という概念は、資源の発見がどのように移住や経済に大きな影響を与えるかを示す一例である。)“A sudden rush of dopamine in the brain can alter decision-making processes.”
(脳内のドーパミンが急増すると、意思決定プロセスに影響を及ぼす可能性がある。)“The historical data indicates repeated rushes of investment during times of industrial innovation.”
(歴史的データによると、産業革新の時期に何度も投資の殺到が起こっていることが示されている。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
surge (サージ): 急激な高まり、波のような動き
- “There was a surge of interest in the product last month.”
- “rush” より一時的・波のようなイメージが強い。
- “There was a surge of interest in the product last month.”
bustle (バッスル): 活気や賑わい、慌ただしさ
- “The city center is full of bustle at lunchtime.”
- “rush” より街や場所がにぎわう雰囲気を表すときに使われる。
- “The city center is full of bustle at lunchtime.”
dash (ダッシュ): 短い距離を一気に走るや急ぐこと
- “We made a dash for the exit.”
- 行為としての「急いで走る」の意味合いが強いが、名詞で「突進」を表すことも。
- “We made a dash for the exit.”
反意語 (Antonyms)
- calm (カーム): 落ち着いた状態
- lull (ラル): 一時的な落ち着き、静寂
- rest (レスト): 終わり・休憩
「rush」は慌ただしいニュアンスを持つのに対し、「calm」「lull」「rest」は静けさや落ち着きを表します。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /rʌʃ/
- アメリカ英語: [rʌʃ] (“ラッシュ”のように「ア」に近い母音)
- イギリス英語: [rʌʃ] (アメリカ英語とほぼ同じだが地域差によって微妙な変化あり)
- アメリカ英語: [rʌʃ] (“ラッシュ”のように「ア」に近い母音)
アクセント: 短い単語なので、特別なアクセントの違いはありませんが、一音節で発音するときに [rʌ] で舌をしっかり巻き、「ʃ」の清音で終わらせるのがポイントです。
よくある間違い: “r” の発音が弱くなったり、/l/ と混同することがあります(日本語話者が「ラッシュ」として発音してしまうなど)。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “lush” と混同しないように(lush: 生い茂った、豪華な)。
- 同音異義語: 特にありませんが、“rush” と “rash” (/ræʃ/) を混同しやすい人もいるかもしれません。
- 試験対策: TOEIC や英検などでも「rush hour」や「in a rush」のフレーズは頻繁に出現します。カジュアルな会話だけでなく、ビジネス文脈でも覚えておくとよいでしょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “RUSH” という4文字から「走っている」イメージを連想すると覚えやすいかもしれません。
- “ラッシュアワー” というカタカナ英語は日本でも定着しているので、そこから関連フレーズを思い出すと覚えやすいです。
- “adrenaline rush” のように、何かアクションや興奮状態を指す表現と一緒に覚えると、臨場感があって記憶に残りやすいでしょう。
以上が名詞 “rush” の詳細解説です。日常生活やビジネス、学術的な分野でも幅広く使われる単語ですので、ぜひ関連表現とあわせて覚えてみてください。
〈C〉(…の)突進,(…が)速く(急いで)動くこと,どっと押し寄せること《+of+名》
〈U〉忙しさ,目まぐるしさ
〈C〉注文(需要)が殺到すること
〈C〉《複数形で》(映画のフィルムの編成で)ラッシュ(カットされていない最初のフィルム)