元となった辞書の項目
thanks
解説
1. 基本情報と概要
単語: thanks
品詞: 名詞(複数形)
CEFRレベルの目安: A1 (超初心者レベル)
- 簡単な会話で「ありがとう」の意味で頻出するため、初級レベルの単語として扱われることが多いです。
意味 (英語 / 日本語)
- 英語: an expression of gratitude
- 日本語: 「感謝の気持ち」「感謝の言葉」
- 「thanks」は感謝を表す一般的な言葉です。日常的に「ありがとう」として口語でも文面でも使われます。「Thanks for your help.(手伝ってくれてありがとう)」などのように、具体的な行為に対して感謝を伝えるときに用いられます。
単語の活用形
- 「thanks」は名詞としては“複数形”での形が基本です。単数形「thank」という形で使われることはほとんどありませんが、動詞の「thank」と区別して覚えましょう。
- 動詞: thank (例: I thank you for your kindness.)
- 名詞: thanks (例: Thanks for coming today.)
他の品詞になった例
- 動詞形: thank
- 例: I’d like to thank you for your support.
- 例: I’d like to thank you for your support.
- 形容詞形や副詞形: 通常「thank」や「thanks」に直接形容詞・副詞形はありません。ただし「thankful」が派生形容詞として存在します。
- 例: I am thankful for your kindness.
2. 語構成と詳細な意味
「thanks」は「thank(感謝する)」が名詞化した際に複数形になったものです。
- 語幹: thank = 感謝する
- 接尾語: -s (名詞の複数形)
派生語や類縁語
- thank(動詞)
- thankful(形容詞): 感謝している
- thankfulness(名詞): 感謝の気持ち
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- give thanks to ~
- (~に感謝を捧げる)
- (~に感謝を捧げる)
- express (one’s) thanks
- (感謝を表す)
- (感謝を表す)
- send (one’s) thanks
- (感謝の気持ちを送る)
- (感謝の気持ちを送る)
- heartfelt thanks
- (心からの感謝)
- (心からの感謝)
- sincere thanks
- (真摯な感謝)
- (真摯な感謝)
- a token of thanks
- (感謝のしるし)
- (感謝のしるし)
- “Thanks a lot.”
- (どうもありがとう)
- (どうもありがとう)
- special thanks
- (特別な感謝)
- (特別な感謝)
- thanks in advance
- (あらかじめ感謝します/よろしくお願いします)
- (あらかじめ感謝します/よろしくお願いします)
- thanks again
- (重ねてお礼を言います)
3. 語源とニュアンス
- 語源: 古英語の「thanc(思い、感謝)」や、その後の中英語「thank」に由来するとされています。
- 歴史的使用: 中世頃から、感謝を表す言葉として「thank」が使われ、その複数形「thanks」も「感謝」という意味を表すようになりました。
- ニュアンス: くだけた口語からフォーマルな文面まで幅広く使われます。ただし、よりかしこまった状況では「thank you very much」や「I appreciate it.」など、別のフレーズの方がより礼儀正しく聞こえる場合もあります。
使用時の注意点
- 口語: 「Thanks!」「Thanks a lot!」などカジュアルに使います。
- 文章: メールやメッセージでもよく使用しますが、ビジネスシーンでは「Many thanks」「Thank you for your assistance」など、もう少し改まった表現にすることが多いです。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算/不可算: 「thanks」は通常複数扱いされる可算名詞ですが、実質的に「感謝を表す表現」として不可算に近い意味合いでも使われます。「a thanks」とは言いません。
- 一般的な構文:
- Thanks + for + 名詞/動名詞
- 例: Thanks for everything. / Thanks for coming.
- 例: Thanks for everything. / Thanks for coming.
- Many thanks + for + 名詞/動名詞
- 例: Many thanks for your quick reply.
- 例: Many thanks for your quick reply.
- Thanks + for + 名詞/動名詞
- イディオム:
- “Thanks anyway.”(とにかくありがとう)
- “Thanks all the same.”(同じようにありがとう/とにかくありがとう)
- “Thanks anyway.”(とにかくありがとう)
フォーマル/カジュアル
- フォーマル: “My sincere thanks” / “Many thanks.”
- カジュアル: “Thanks.” / “Thanks a bunch!” (少しカジュアルかつフレンドリー)
5. 実例と例文
それぞれの場面で3文ずつ紹介します。
日常会話 (カジュアル)
- “Thanks for the ride! I really appreciate it.”
- 送ってくれてありがとう!本当に助かったよ。
- 送ってくれてありがとう!本当に助かったよ。
- “Hey, thanks for grabbing me a coffee.”
- おい、コーヒー買ってきてくれてありがとう。
- おい、コーヒー買ってきてくれてありがとう。
- “Thanks a lot for your help with the move.”
- 引っ越しを手伝ってくれて本当にありがとう。
ビジネス (ややフォーマル)
- “Many thanks for your prompt response.”
- 迅速なご返信、ありがとうございます。
- 迅速なご返信、ありがとうございます。
- “My thanks go to everyone who contributed to this project.”
- このプロジェクトに貢献してくれた皆さんにお礼を申し上げます。
- このプロジェクトに貢献してくれた皆さんにお礼を申し上げます。
- “Thanks for the detailed report. I’ll review it by tomorrow.”
- 詳細なレポート、ありがとうございます。明日までに確認しますね。
学術的・フォーマル
- “Special thanks are extended to my advisor for her continued guidance.”
- 継続的なご指導をいただいた指導教官に感謝の意を表します。
- 継続的なご指導をいただいた指導教官に感謝の意を表します。
- “Thanks are due to all the participants in the study.”
- この調査に参加してくれた全ての方々に感謝いたします。
- この調査に参加してくれた全ての方々に感謝いたします。
- “I must offer my sincere thanks to the committee for their invaluable feedback.”
- 委員会の方々には貴重なフィードバックをいただき、心より感謝いたします。
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “thank you” (ありがとうございます)
- 意味はほとんど同じですが、「thank you」の方がやや丁寧な響き。
- 意味はほとんど同じですが、「thank you」の方がやや丁寧な響き。
- “appreciation” (感謝)
- こちらは名詞で「真に価値を認める気持ち」や「評価・感謝」のニュアンスが強い。
- こちらは名詞で「真に価値を認める気持ち」や「評価・感謝」のニュアンスが強い。
- “gratitude” (感謝の念)
- よりフォーマルで、深い感謝の心を表したいときに使う。
- よりフォーマルで、深い感謝の心を表したいときに使う。
反意語
- “ingratitude” (恩知らず、感謝しないこと)
- 「thanks」の反意として、感謝とは逆の態度を表す語。口語ではあまり使わないが、文章として対比を示すときなどに見られる。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /θæŋks/
- アクセント: 最初の音節「θæŋks」に強勢があります。
- アメリカ英語とイギリス英語: 大きな違いはありません。どちらも /θæŋks/ と発音します。
- よくある発音の間違い: [サンクス]と /sæŋks/ など “th” の音が 「s」 の音になってしまうこと。正しくは上歯と下唇を軽く噛むようにして「th」を発音します。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “thanx”と書く若者言葉的(ネットスラング)表記はカジュアルすぎる場面に限られます。正式には「thanks」。
- 同音異義語との混同: 直接的な同音異義語はありませんが、“think”との混同が起こりやすいので注意。
- 試験対策でのポイント: 英作文で自然に感謝を示すときによく使われます。TOEICや英検でもリスニングや短い会話文で出てくる頻出単語です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “Thanks”=「サンキュ」よりさらに気軽な響き。テキストや口語でも便利です。
- 「th」の音を意識して、舌先を歯に軽く添えるイメージを持つと正しく発音しやすいです。
- 覚えるときは「thank you」の短縮形とイメージすると、スペルミスを減らせます。
- 「thank」(動詞)+「s」(複数形)=「thanks」というイメージで、動詞と名詞を区別しましょう。
以上が名詞「thanks」に関する詳細な解説です。日常からフォーマルな場面まで幅広く活用される便利な単語なので、ぜひ積極的に使ってみてください。
意味のイメージ
意味(1)
ありがとう
意味(2)
(…に対する)感謝の言葉(気持ち)《+for+名〈物・事〉,+to+名〈人〉》