concert
以下では、英単語 “concert” (名詞) について、学習者にも優しい説明を心がけつつ、できるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
- 英語表記: concert
- 品詞: 名詞 (countable: 可算名詞)
- 意味 (英語): A live musical performance or event where musicians or singers play in front of an audience.
- 意味 (日本語): 音楽の演奏会やコンサートのことです。大勢の観客の前でバンドやオーケストラ、歌手などが音楽を披露する場面で使われます。
「concert」は主に「ライブ演奏会」や「演奏イベント」の意味で使われます。アーティストがホールや野外会場などで行う正式な演奏会を指す場合が多いですが、小規模なライブでも“concert”と言えます。
活用形:
- 単数形: concert
- 複数形: concerts
- 単数形: concert
他の品詞形:
- 形容詞: concerted (例: concerted efforts = 協調した努力)
- フレーズ: in concert 〜 (「協力して、共同で」の意味で、文書やフォーマルな文脈にも使われます)
- 形容詞: concerted (例: concerted efforts = 協調した努力)
CEFRレベルの目安: B1 (中級)
- B1 (中級) は、日常的なトピックについてある程度理解し、自分の考えを伝えられるレベルです。コンサートについての会話はよくある話題なので、中級程度の学習者にも比較的なじみやすい単語でしょう。
2. 語構成と詳細な意味
“concert” はラテン語由来で、
- con- (共に)
- cert (はっきり決める、争う などの意味を持つ語源)
から成り立っています。本来は「同意する」「協力する」というニュアンスから、「協力して音楽を演奏する」という意味合いが発展してきました。
派生語・関連語
- concerted (形容詞): 協力して行われる、共同の
- in concert (熟語): 協調して・共同して
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- a rock concert (ロックコンサート)
- a live concert (ライブコンサート)
- an open-air concert (野外コンサート)
- a charity concert (チャリティーコンサート)
- a sold-out concert (完売のコンサート)
- to attend a concert (コンサートに行く)
- to hold a concert (コンサートを開催する)
- to give a concert (コンサートを行う)
- concert hall (コンサートホール)
- concert ticket (コンサートチケット)
3. 語源とニュアンス
“concert” は、フランス語 “concert” (一致する、合意する) を経由して英語に入りました。さらにさかのぼれば、ラテン語の “conserere” (共に結びつける) が起源となっています。元々は、「複数の人が一致協力して行う行為」から「共同作業」の意味合いを持っていました。その後、「音楽家が集まって演奏する」意味での使用が広まり、現在の「コンサート」という意味に定着しました。
- 使用時のニュアンス・注意点:
- 単に「音楽を聴きに行く場」を指す場合がほとんどです。
- フォーマルからカジュアルまで幅広く使われます。
- “in concert with” はややフォーマルで、「〜と協力して」「〜と一致協力して」という文脈に使われます。
- 単に「音楽を聴きに行く場」を指す場合がほとんどです。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞 (countable noun): a concert / two concerts / many concerts
- 一般的な構文例:
- to attend a concert: コンサートに行く
- to go to a concert: コンサートに行く
- to perform in a concert: コンサートで演奏する
- in concert with someone: (誰かと) 協力して
- to attend a concert: コンサートに行く
“concert” は主に「音楽の演奏会」を指すため、文脈に応じて「a concert」「the concert」「concerts」など、数を意識して使ってください。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
“I’m going to a concert this weekend. Want to join?”
- 「今週末、コンサートに行くんだ。一緒に行かない?」
“She said the concert was spectacular, especially the last song.”
- 「彼女はコンサートが素晴らしかったって言ってたよ。特に最後の曲がよかったって。」
“I bought tickets for an outdoor concert this summer.”
- 「今年の夏は野外コンサートのチケットを買ったよ。」
(2) ビジネスでの例文
“We plan to sponsor a charity concert to promote our new product.”
- 「新製品の宣伝のため、チャリティーコンサートをスポンサーする予定です。」
“Our company donated ticket vouchers for the local concert festival.”
- 「私たちの会社は地元のコンサートフェスティバルにチケット引換券を寄付しました。」
“Let’s arrange a VIP area at the concert for our business partners.”
- 「ビジネスパートナーのために、コンサートでVIP席を用意しましょう。」
(3) 学術的な文脈での例文
“Researchers studied the effects of attending live concerts on stress reduction.”
- 「研究者たちはライブコンサートに参加することがストレス軽減に与える影響を調査しました。」
“The concert audience was surveyed to determine their preferences in classical music.”
- 「クラシック音楽の好みを調査するため、コンサートの観客を対象にアンケートが行われました。」
“His paper discusses the historical development of concerts in 18th-century Europe.”
- 「彼の論文は、18世紀ヨーロッパにおけるコンサートの歴史的発展について論じています。」
6. 類義語・反意語と比較
- 類義語 (Synonyms)
- show (ショー): 音楽に限らず、総合的な娯楽も含む舞台公演全般
- performance (公演): 演技や演奏など、芸術的な披露全般を広く指す
- gig (ギグ): 特にバンドや現代音楽のライブ演奏を指し、ややカジュアルな響き
- show (ショー): 音楽に限らず、総合的な娯楽も含む舞台公演全般
“concert” は音楽の演奏会を主に指すため、たとえばミュージカルや舞台喜劇などは “concert” とはあまり呼びません。一方 “show” や “performance” は広い分野を指すことができます。
- 反意語 (Antonyms):
音楽イベントを指す単語に直接的な反意語はありませんが、たとえば “rehearsal” (リハーサル) などは「人前での本番公演ではない」という意味で対比的に扱われる場合があります。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA):
- イギリス英語 (BrE): /ˈkɒn.sət/ (「コン・サット」のように聞こえる)
- アメリカ英語 (AmE): /ˈkɑːn.sɚt/ (「カーン・サート」のように聞こえる)
- イギリス英語 (BrE): /ˈkɒn.sət/ (「コン・サット」のように聞こえる)
アクセント (強勢): 最初の音節 “con” にアクセントがきます。
- 例: CON-cert (CON の部分を強めに)
よくある発音の間違い:
- “concept” (/ˈkɒn.sept/ /ˈkɑːn.sept/) と間違えて読んでしまうことがあるので注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “concert” を “concet” や “consert” と書き間違えるケースが多いです。しっかり “c-o-n-c-e-r-t” と綴りましょう。
- 同音異義語との混同: “concept” (概念) と混同しやすいため、発音と綴りを意識して区別してください。
- 試験対策:
- TOEIC や英検などでは、音楽・文化の話題で「コンサートに行った・チケットを買った」などの日常会話形式の問題に出されることがあります。文脈の中で「コンサートチケット」「コンサートホール」が出題される可能性もあるため、関連語ごと覚えると便利です。
- TOEIC や英検などでは、音楽・文化の話題で「コンサートに行った・チケットを買った」などの日常会話形式の問題に出されることがあります。文脈の中で「コンサートチケット」「コンサートホール」が出題される可能性もあるため、関連語ごと覚えると便利です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「人々が“共に (con)”音楽を“決めて (cert)”演奏する → concert」というイメージで語源を覚えると印象に残りやすいです。
- 同じ語源をもつ “concerto (コンチェルト)” との関連から、クラシック音楽の世界と絡めて連想すると覚えやすいかもしれません。
- “concept” (概念) とは綴りや音が似ているので、「演奏会=人が集まる“音”の場面」と「抽象的な概念」とでイメージを分けて覚えましょう。
以上が名詞 “concert” の詳細な解説です。音楽好きの方はもちろん、試験や英会話でコンサートの話題になることも多いので、ぜひこれを機に覚えておきましょう。気に入った表現や例文を何度か音読するなど、実際に使ってみることで記憶がより定着します。
〈U〉協調,協力
〈C〉(公開の)演奏会,音楽会