make up one’s mind
《...について/...することを/...ということを》決心する《about / to do / that節》/ 《...であると》判断を下す《that ...》 / 《…するのは》仕方ないとあきらめる 《to doing》
1. 基本情報と概要
英語表記: make up one’s mind
日本語訳: 決心する、決断を下す
「make up one’s mind」は「(自分の)意志を固める、決断する」という意味のイディオムです。
「これをやろうか、あれをやろうか」と迷ったときに、最終的に「よし、やるぞ!」と決断するイメージです。わりと日常会話でも使われる表現で、人がある物事について考え抜いた末に“最終的に心を固めた状態”を表します。
- 品詞: イディオム(フレーズ)、全体としては動詞句(phrasal verb)
- 活用形:
- make up one’s mind (原形)
- made up one’s mind (過去形)
- making up one’s mind (進行形)
- will make up one’s mind (未来形)
なお、もともとの「make」は動詞(例: I make a cake. など)、しかし「make up one’s mind」という形でひとつのイディオムとして機能します。
- CEFRレベル: B1(中級レベル)
- 日常生活の中で頻繁に出てくる「決断」に関する表現のため、比較的よく目にする・耳にするレベルのフレーズです。
2. 語構成と詳細な意味
語構成:
- make(作る) + up(副詞的要素) + one’s mind(自分の意志・心)
- 「make up」は「組み立てる」「埋め合わせる」「構成する」というニュアンスがあり、「mind」は「心」や「意志」を意味します。したがって「自分の心の中で何かを組み立てる・決める」というところから「決断を下す」という意味につながっています。
- make(作る) + up(副詞的要素) + one’s mind(自分の意志・心)
関連表現(派生語や類似表現):
- 「make up」単体では「(化粧を)する」「埋め合わせる」「仲直りをする」「作り上げる」など、様々な意味があります。ただし「one’s mind」が付くと「決心する、意志を固める」の一点に特化したイディオムになります。
- 「make up」単体では「(化粧を)する」「埋め合わせる」「仲直りをする」「作り上げる」など、様々な意味があります。ただし「one’s mind」が付くと「決心する、意志を固める」の一点に特化したイディオムになります。
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10例)
- make up your mind about something(何かについて決める)
- finally make up my mind(ついに決心する)
- help someone make up their mind(誰かが決断するのを手助けする)
- struggle to make up his mind(彼が決断するのに苦労する)
- can’t make up your mind(決められない)
- take time to make up one’s mind(時間をかけて決断する)
- urge someone to make up their mind(誰かに早く決めるよう促す)
- still haven’t made up my mind(まだ、どうするか決めていない)
- force someone to make up their mind(強制的に決断させる)
- have you made up your mind yet?(もう決断した?)
- make up your mind about something(何かについて決める)
3. 語源とニュアンス
語源:
- 「make up」は古英語以来の表現で、“寄せ集めて作り上げる”といったニュアンスがもともとあります。「mind」は“精神・心”。そこから、自分の「心のなかで何かをしっかり組み上げる(完成させる)」という発想が転じて「決心する」に至ったと言われています。
ニュアンスや使用時の注意点:
- カジュアルからフォーマルまで幅広く使われるが、やや口語的・日常的な響きがあります。
- 相手に「さっさと決めなよ」的に急かすような口調になる場合もあるので、その文脈では多少強めに聞こえる場合があります。
- カジュアルからフォーマルまで幅広く使われるが、やや口語的・日常的な響きがあります。
使用シーン:
- カジュアルな日常会話で「早く決めて!」と言いたいとき
- ビジネスの打ち合わせで「決断を下す」必要があるときなど
- 書き言葉でも問題なく使えるが、よりフォーマルな文面では「decide」の方が普通に選ばれる場合もあります。
- カジュアルな日常会話で「早く決めて!」と言いたいとき
4. 文法的な特徴と構文
一般的な構文:
- make up + (所有格)mind
- 例: “I need to make up my mind.” “You should make up your mind soon.”
- make up + (所有格)mind
イディオム:
- “make up your mind” で「決断しなさい」、
- “Have you made up your mind?” で「決めた?」という定番フレーズになります。
- “make up your mind” で「決断しなさい」、
使用シーンに応じた特徴:
- 口語: “Hurry up and make up your mind!”
- ビジネスなどフォーマル: “I must make up my mind regarding this proposal.”
- 口語: “Hurry up and make up your mind!”
文法上のポイント:
- 所有格は必ず変化: my / your / his / her / our / their
- 他動詞「make」と副詞「up」が離れているが、ふたつでひとつの意味を形成する“phrasal verb”です。
- 所有格は必ず変化: my / your / his / her / our / their
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
“I can’t make up my mind about what to eat tonight. Pizza or pasta?”
- 今夜何を食べるか決められないんだ。ピザかパスタか迷ってるよ。
“Hurry up and make up your mind! We’re going to miss the movie.”
- 早く決めてよ!映画に遅れちゃうよ。
“I finally made up my mind to buy a new smartphone.”
- ついに新しいスマホを買う決心をしたよ。
ビジネスでの例文(3つ)
“We need to make up our minds about the marketing strategy by Friday.”
- 金曜日までにマーケティング戦略について決断を下す必要があります。
“Have you made up your mind on the hiring decision yet?”
- 採用の決定についてはもう決断しましたか。
“After reviewing all the data, the CEO made up her mind to proceed with the merger.”
- すべてのデータを精査した後、CEOは合併を進める決断を下しました。
学術的な文脈での例文(3つ)
“In order to write a solid research paper, you must first make up your mind about the central hypothesis.”
- しっかりした研究論文を書くには、まず中心となる仮説を決定しなければいけません。
“He couldn’t make up his mind on which academic field to specialize in.”
- どの学問分野を専門にするか、彼は決めかねていました。
“It’s crucial for researchers to make up their minds based on verified data rather than mere speculation.”
- 研究者にとっては、推測だけでなく検証済みのデータに基づいて決断を下すことがとても重要です。
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms):
- decide(決める)
- 最も直接的で一般的な「決める」の意。文語・口語どちらでも使える。
- 最も直接的で一般的な「決める」の意。文語・口語どちらでも使える。
- determine(決定する)
- ややフォーマルな語で、強い意志や最終決断を表す。
- ややフォーマルな語で、強い意志や最終決断を表す。
- resolve(決心する)
- しっかり決意して揺らがないイメージが強い。
- しっかり決意して揺らがないイメージが強い。
- come to a decision(決断に至る)
- プロセスを経て決断に達するというニュアンス。少しフォーマル。
- プロセスを経て決断に達するというニュアンス。少しフォーマル。
- decide(決める)
反意語 (Antonyms):
- hesitate(ためらう)
- waver(迷う、ぐらつく)
- vacillate(行ったり来たりして決められない)
- hesitate(ためらう)
これらは「決断できない・決心できない」状態を表すときに用いられます。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA):
- /meɪk ʌp wʌnz maɪnd/
- アメリカ英語・イギリス英語共にほぼ同じですが、 /ʌ/ の音(「アップ」の部分)の若干の違いなど地域差はあります。
- /meɪk ʌp wʌnz maɪnd/
アクセント:
- “MAKE up ONE’S MIND” のように、全体が一続きで使われることが多いですが、特に “make” と “mind” に強めのイントネーションがかかることが多いです。
よくある発音ミス:
- “make” の /eɪ/ が曖昧になって “mek” のように短くなってしまう
- “mind” の /aɪ/ が /ɪ/ になり “min-d” のように短くなる
- “make” の /eɪ/ が曖昧になって “mek” のように短くなってしまう
8. 学習上の注意点・よくある間違い
スペルミス:
- make up one’s mind を “make one’s mind up” と順番を間違えることがあるが、実は語順を変えるカジュアルな言い方 (“make your mind up” など) は存在します。ただし「one’s mind up make」のようにさらに崩すのは不自然です。
同音異義語との混同:
- “mind” (脳や心) と “mine” (私のもの) を混同しないように注意。
試験対策でのポイント:
- TOEICや英検などでも「決断する」を問う設問ではよく「make up your mind」の言い換え問題が出る可能性あり。
- “decide” と同義表現として覚えておくと便利です。
- TOEICや英検などでも「決断する」を問う設問ではよく「make up your mind」の言い換え問題が出る可能性あり。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「頭の中で何かを“作り上げて完成させる”イメージ」 → それが「決断する」につながります。
- “make up” = “埋め合わせてまとめる” → “mind” = “心” → “心をまとめる” → “決断”
- 勉強の際は、「decide」の同義表現として、連想マップなどで「= make up one’s mind」と紐づけて覚えるのがおすすめです。
以上が “make up one’s mind” の詳細です。日常・ビジネス問わず多くの場面で使える表現ですので、しっかり覚えておくとコミュニケーションがスムーズになります。
《...であると》判断を下す《that ...》
《…するのは》仕方ないとあきらめる 《to doing》