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would appear
解説
以下では “would appear” という表現について、学習者の方にもわかりやすいように、できるだけ詳しく解説していきます。
1. 基本情報と概要
英語・日本語の意味
- 英語: “would appear”
「(状況から判断して)~のように見える・思われる」という意味になります。 - 日本語: 「〜のように思われる」「〜と見受けられる」
話し手が自分の観察や推測を述べる際に用いる表現で、「・・・のようだ」と丁寧・控えめに表現したいときに使われます。
品詞と活用
- “would appear” は、助動詞 “would” + 動詞 “appear” の組み合わせで、動詞フレーズ(助動詞句)として用いられます。
- “appear” は自動詞です。
- “appear” の主な活用形:
- 原形: appear
- 三人称単数現在形: appears
- 過去形: appeared
- 過去分詞: appeared
- 現在分詞: appearing
- 原形: appear
- “would” は “will” の過去形または仮定形として使われます。
他の品詞形
- “appear” を名詞形にすると “appearance” (登場、外見 など)
- “appear” の形容詞形として直接的な派生はありませんが、関連形容詞 “apparent” (明らかな) があります。
難易度(CEFR)
- “appear” 単独で考えると B1〜B2 (中級〜中上級) くらい。
“would appear” としても日常的に使われる表現ですが、丁寧なニュアンスがあり、ややフォーマルな場面でも用いられます。
2. 語構成と詳細な意味
接頭語・接尾語・語幹
- “would”
- “will” の過去形や仮定形の助動詞で、仮定や丁寧、控えめなどのニュアンスを加えます。
- “will” の過去形や仮定形の助動詞で、仮定や丁寧、控えめなどのニュアンスを加えます。
- “appear”
- ラテン語の “apparēre”(= to come in sight, 明らかになる) が由来とされており、「突然姿を現す」「〜のように見える」という意味を含みます。
関連語や派生語
- “appearance” … 名詞 (登場・外見)
- “apparent” … 形容詞 (明らかな、見たところ)
- “apparently” … 副詞 (見たところは、どうやら)
よく使われるコロケーション・関連フレーズ (10個)
- “It would appear that...”
「~のように思われる」 - “You would appear to be mistaken.”
「あなたは間違っているように思われます」 - “would appear to suggest”
「~を示唆しているようだ」 - “It would appear, therefore, that...”
「したがって、~のように思われます」 - “would appear in court”
「法廷に出廷する(ようだ)」 ※“appear” 単独の意味:出席・登壇 - “would appear to confirm”
「~を裏づけるようだ」 - “would appear unlikely”
「ありそうにないように思われる」 - “would appear quite reasonable”
「とても妥当だと思われる」 - “would appear on the list”
「リストに載っている(ようだ)」 - “would appear as evidence”
「証拠として示される(ようだ)」
3. 語源とニュアンス
語源
- “appear” はラテン語の “apparēre” (ad “〜へ” + parēre “現れる”) が語源で、「姿を現す」という意味を持ちます。
- “would” は古英語・古フランス語に由来する助動詞 “will” の過去形で、仮定や過去の意志を表す文脈から派生しました。
ニュアンス・使用時の注意点
- “would appear” は「〜のようだ」という推測・判断をやや控えめに表現したいときに便利です。
- 日常会話の中でも使われますが、やや丁寧・フォーマルに感じられることが多いです。「〜みたいだね」と言うより「〜のようです」という印象。
- 堅苦しすぎるほどではありませんが、ビジネス文書やプレゼンなどでもよく見られる表現です。
4. 文法的な特徴と構文
文法上のポイント
- “would” は助動詞なので、後ろは動詞の原形 “appear” が来ます。
- 「主語 + would appear + 補足情報」の形で、推測や控えめな断定をする表現です。
- 自動詞としての “appear” は目的語を直接取らず、補語(形容詞や to 不定詞 など)や副詞句で内容を補足することが多いです。
例: It would appear likely. / It would appear to be true.
よくある構文・イディオム
- “It would appear that SV...” → 「(文全体として)SがVするように思われる」
- “S would appear to be + C” → 「SはCのように思われる」
フォーマル / カジュアル
- カジュアル会話: “It looks like...” “It seems...” などがよりカジュアル。
- ややフォーマル・丁寧: “It would appear...” / “It would seem...” など。
5. 実例と例文
ここでは、日常会話・ビジネス・学術的文脈の3つの場面で、それぞれ3例ずつ挙げます。
① 日常会話
- “It would appear that the store is closed today.”
「そのお店は今日は閉まっているようだね。」 - “From the way he’s talking, it would appear he’s not interested.”
「彼の話し方を見ていると興味がなさそうだね。」 - “It would appear we’re going to have to wait longer than we thought.”
「どうやら思ったより待たなきゃいけないみたい。」
② ビジネス
- “Based on these figures, it would appear that our revenue will exceed the forecast.”
「これらの数値からすると、収益は予想を上回る見込みです。」 - “It would appear we need to revise our project timeline.”
「プロジェクトのスケジュールを見直す必要がありそうです。」 - “It would appear the client is satisfied with the initial proposal.”
「クライアントは最初の提案に満足しているようですね。」
③ 学術的・フォーマル
- “From the data, it would appear that the hypothesis holds true in this case.”
「データから判断すると、この場合は仮説が正しいと思われる。」 - “It would appear there is a significant correlation between these variables.”
「これらの変数の間には有意な相関があるようだ。」 - “It would appear that further research is necessary to validate these findings.”
「これらの結果を検証するには、さらなる研究が必要と考えられる。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- “seem” (〜のように思われる)
- “It seems that...” はよりカジュアル。
- “It seems that...” はよりカジュアル。
- “look (like)” (〜のように見える)
- 視覚に焦点があり、日常でもっと口語的。
- 視覚に焦点があり、日常でもっと口語的。
- “appear” (〜のように見える / 現れる)
- “would” を付けないと、より直接的な印象。
- “would” を付けないと、より直接的な印象。
- “come across as” (〜の印象を与える)
- 性格や印象にフォーカス。
- “sound” (〜のように聞こえる)
- 「音声や内容から判断して~そう」というニュアンス。
反意語 (Antonyms)
- 直接的な反意語はないが、「見える/思われる」の逆として「〜ではないと断定する」のような表現は “would not appear” や “It does not seem that...” となります。
7. 発音とアクセントの特徴
- “would appear” の発音記号(IPA): wʊd əˈpɪər / wʊd əˈpɪr
- アクセントは “appear” の後半 “-pear” に置かれます。(ap-PEAR)
- “would” は [wʊd] で、 [l] は発音しない点に注意しましょう。
- イギリス英語では “appear” の /ɪə/ がやや長め、「アピア」に近い響き。アメリカ英語では /ɪr/ として発音され、「アピアー」に近い。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス:
- “appear” の p が2つになったり、a を落としたりしないように注意 (“apear” は誤り)。
- “would” の l を発音しないことと 綴り(WOUL-D)を混同しないように。
- “appear” の p が2つになったり、a を落としたりしないように注意 (“apear” は誤り)。
- “would appear” といった場合、あくまで推測・仮定を表しているので、断定をしたい文脈では使わないようにしましょう。
- TOEICや英検では、「推測を表す表現」「仮定法」等の問題で出題が期待できます。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “would appear” は “It seems like” をもう少しフォーマルに、丁寧にした表現と思うと覚えやすいです。
- “would” が “will” の仮定形であるため、「少し控えめに、遠回しに『〜のようです』と伝える」イメージをもつと理解しやすいです。
- “appear” は “頼む” の “appeal” と綴りが似ていますが、スペルと意味を混同しないように。top
以上が “would appear” の詳しい解説です。論文やビジネス場面など、少し丁寧で控えめなトーンを出したいときによく使われる便利な表現なので、ぜひ覚えて活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
《It ~ that ...》...のようだ, ...だと思われる