reserve
以下では、名詞としての“reserve”を、できるだけ詳しく解説していきます。
1. 基本情報と概要
英語での意味
“reserve” (名詞) は、何かを「確保しておくもの」、「蓄え」、「予備」「控え」といった意味を持ちます。たとえば「備蓄」「予備軍」「自然保護区(nature reserve)」「控えめな態度」など、いろいろな文脈で使われる単語です。
日本語での意味
「リザーブ」は「予備」「蓄え」「控え」などを表す単語です。たとえば「予備の物資を保管する」「いざという時のための蓄えを確保する」といった場面で使われたり、「控え目な人柄である」という場合の「控え目さ」を表すこともあります。幅広いニュアンスがありますが、基本的には「何らかの物・資金・態度などを確保あるいは控えた状態」を示します。
初心者の方でも「何かをキープしておく」「ストックしておく」というイメージを持つと覚えやすいですよ。
品詞
- 名詞 (noun)
活用形
名詞なので、厳密な活用形はありません。ただし、同じスペルで「reserve」は動詞としても使われます。名詞としては単数形“reserve”と複数形“reserves”があります。
- 単数: reserve
- 複数: reserves
他の品詞になった例
- 動詞: “to reserve” (予約する、取っておく)
- 例: “I want to reserve a table.” (テーブルを予約したいです)
- 形容詞: “reserved” (控えめな、予約済みの)
- 例: “He is very reserved.” (彼はとても控えめだ)
CEFRレベル
B2(中上級)
“reserve”は多くの場面で登場し、かつ多様な意味を持つため、中級を超えた学習者がしっかりと理解しておくと便利な単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語「re-」: 「再び」「後ろに」「残す」といった意味合いを持つことが多い
- 語幹「serve」: 「仕える」「役立つ」「提供する」など
“reserve”は、もともとラテン語の「reservare」(残しておく、保存する)からきています。
詳細な意味と派生語
- (物の)「蓄え」「備蓄」
例: “oil reserves” → 石油の埋蔵量(石油の備蓄) - 「予備軍」「控え」
例: “the reserves” → スポーツなどで控え選手を指すこともある - 「自然保護区」(nature reserve)
例: “a wildlife reserve” → 野生生物保護区 - 「遠慮」「控えめな態度」
例: “He showed reserve during the meeting.” → 会議中に彼は控えめな態度を取った
よく使われるコロケーション(10例)
- “cash reserve” (現金の蓄え)
- “oil reserves” (石油埋蔵量)
- “emergency reserves” (緊急時用の備蓄)
- “nature reserve” (自然保護区)
- “reserve capacity” (予備容量/余力)
- “reserve fund” (準備金)
- “reserve player” (控え選手)
- “have reservations about ~” (〜について懸念を抱く / 疑問を持つ)
- “military reserve” (予備役)
- “in reserve” (予備にとっておく)
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語 “reservare” (re-「後ろに、再び」+ servare「保持する」)
→ “to keep back” の意。
歴史的には「大切なものを取り置いておく」というイメージが根付いており、現在でも「とっておく」「備えとして蓄えておく」という意味で広く使われています。
微妙なニュアンスや感情的な響き
- 「備蓄」や「確保」の意味では割と客観的な単語です。
- 「控えめさ」「気後れ」など、人の態度を表す際にはややフォーマル・硬い印象です。 “He was full of reserve.” と言うと、「彼は遠慮がちで控えめだった」というやや書き言葉寄りの印象になります。
口語/文章/カジュアル/フォーマル
- 「備蓄」「蓄え」の意味: ビジネスや学術的文脈でもよく使われる (フォーマルからカジュアルまで幅広い)。
- 「控えめな態度」の意味: 少しフォーマルな文章やスピーチに使われがち。会話でも使用可能ですが、やや硬い表現。
4. 文法的な特徴と構文
一般的な構文
- “have + reserve”
例: “We have a reserve of food supplies.” - “keep + something + in reserve”
例: “Keep some money in reserve for unexpected expenses.” - “in reserve” という副詞的フレーズ
例: “I always keep a few ideas in reserve.”
イディオム
- “with reserve” → 控えめに、慎重に
- “hold something in reserve” → 何かを保留にする、必要になるまで取っておく
可算/不可算の区別
- 「蓄え」「備蓄」「自然保護区」など、「具体的なもの」として数えられるときは可算 (reserves)。
- 抽象的な「控えめな態度」などの意味合いでは不可算扱いになることもあります。
5. 実例と例文
日常会話
- “I always keep some snacks in reserve in case I get hungry.”
→ 小腹が空いたときのために、いつも軽食を蓄えておくんだ。 - “Do you have any extra cash reserves for emergencies?”
→ 緊急時用の予備の現金はある? - “He tends to show a bit of reserve when meeting new people.”
→ 彼は初対面の人に対して、ちょっと控えめなところがあるんだ。
ビジネス
- “We should build up a reserve fund for unplanned expenses.”
→ 予期せぬ出費のために、予備資金を増やすべきです。 - “The company’s oil reserves are crucial for future expansion.”
→ その企業の石油埋蔵量は、将来的な拡大にとって非常に重要です。 - “Management decided to keep a large sum in reserve for strategic investments.”
→ 経営陣は、戦略的投資に備えて多額の資金を予備として確保することに決めました。
学術的な文脈
- “The nature reserve is home to several endangered species.”
→ その自然保護区は、いくつかの絶滅危惧種の生息地になっています。 - “Researchers studied the water reserves in the region to predict drought impact.”
→ 研究者たちは干ばつの影響を予測するために、その地域の水の備蓄を調査しました。 - “Psychologists have examined how social reserve influences interpersonal communication.”
→ 心理学者たちは、対人コミュニケーションにおいて社交的控えめさがどのように作用するかを調査しました。
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- “stock” (ストック)
→「在庫」「貯蔵品」。より物理的・経済的ニュアンスが強い。 - “supply” (サプライ)
→「供給源」「供給量」。常に補給可能な場合に使われやすい。 - “backup” (バックアップ)
→「代替手段」「予備」。口語的で、必要に応じてサポートする性格が強い。 - “cache” (貯蔵所)
→「隠し場所」「隠し蓄え」。やや専門的/IT的なニュアンスも強い。
これらは「何かをためておく・代替手段を用意する」という点で共通していますが、“reserve”は「①蓄え、②控え、③態度・距離感」を含むため、やや幅広い意味合いがあります。
反意語 (Antonyms)
- “expenditure” (支出)
“expenditure”は「使い果たすこと」や「支出」のニュアンスを含むため、「ためておく」という“reserve”の意味合いと反対になります。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号(IPA)
- アメリカ英語: /rɪˈzɜːrv/
- イギリス英語: /rɪˈzɜːv/
アクセント位置
「re-ZERVE」のように、第二音節の “-zerve” の部分にアクセントが置かれます。
よくある発音の間違い
- “re-serve”/「ri-ザーブ」とならないよう注意
- “z” の有声音がはっきりと聞こえるようにする
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- 動詞の“reserve” (「予約する」「取っておく」)と、名詞の“reserve” (「蓄え」「控え」) を混同しないよう注意しましょう。
- “reservation” (「予約」「懸念」「遠慮」) との区別も大切です。名詞の“reservation”と名詞“reserve”はスペルも意味合いも似ていますが使い方が異なります。
- スペルミスで “researve” や “resrve” と間違えるケースがあります。
- TOEICや英検などでは、ビジネス文脈で“reserve fund”や“in reserve”の表現が出てくることがあります。意味と使い方を理解しておくと役立ちます。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “re-” + “serve” → “再び保つ/背後に保つ” とイメージすると、「とっておく」「確保する」という感覚が頭に残りやすいかもしれません。
- 「控え選手の背後には、本チームを支える力(力をためているイメージ)がある!」と想像すると、蓄える・支えるというニュアンスが思い浮かびやすいでしょう。
- スペリングは「re-」+「serve」で考えると間違いにくくなります。
“reserve”は一見「予約する」という動詞のイメージが強いかもしれませんが、名詞として使うと「蓄え」「保護区」「遠慮」など多様な用法がある便利な単語です。ぜひ覚えて、うまく使いましょう。
〈C〉(特定の目的や将来使うために)取っておくもの,(…にための)蓄え《+for+名》
〈U〉(…のために)取っておかれた状態《+for+名》
〈C〉(特別の目的のため取ってある公の)特別保留地
〈U〉慎み,自制(self-control)
〈C〉(政府・銀行などの)準備金,予備金,積立金
〈C〉《しばしば複数形で》予備軍