元となった辞書の項目
full-time
解説
以下では、形容詞「full-time」について、学習者にとってわかりやすいように詳細に解説します。
1. 基本情報と概要
単語: full-time
品詞: 形容詞 (時に副詞としても使われる)
意味(英語・日本語)
- 英語: Working or involving standard or extended hours (typically about 40 hours a week in many countries).
- 日本語: 常勤の、フルタイムの(週40時間程度など通常の労働時間を満たして働くさま)。
「full-time」は、仕事や学業などで “通常の決められた時間すべてを使っている” というニュアンスです。仕事の文脈では “週40時間前後働く” ことを指すのが一般的です。
活用形
- 形容詞形: full-time
- 例: a full-time employee (フルタイム社員)
- 例: a full-time employee (フルタイム社員)
- 副詞形: work full-time (フルタイムで働く)
※「full-time」は名詞形としては基本的に用いられませんが、先頭にハイフンつきで形容詞として使うことが多いです。
CEFRレベルの目安
- B1 (中級): 日常会話や就労などでよく出てくる単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- full (形容詞): 完全な、いっぱいの
- time (名詞): 時間
これらが合わさって「full-time」となり、「一日の大半あるいは1週間の多くの時間を使っている」という意味を表します。
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10選)
- full-time job → フルタイムの仕事
- full-time position → フルタイムの職
- full-time work → フルタイム労働
- full-time schedule → フルタイムのスケジュール
- full-time student → フルタイムの学生
- full-time commitment → フルタイムでの関わり
- full-time contract → フルタイムの契約
- full-time employment → フルタイムの雇用
- work full-time → フルタイムで働く
- study full-time → フルタイムで学ぶ
3. 語源とニュアンス
語源
- 「full」は古英語の「full」から来ており、「いっぱいの, 完全な」を意味します。
- 「time」は古英語の「tīma」から来ており、「時間」を意味します。
- これらが組み合わさって「就業可能な時間目いっぱい働く(あるいは学ぶ)」という概念が生まれました。
ニュアンス
- 「full-time」は、十分な時間を割いて行うというポジティブな印象を与えます。
- 一方で、「part-time (パートタイム)」と対比される場面が多いです。
- 口語でもビジネスでもよく使われる比較的カジュアルな印象がありますが、契約や履歴書(レジュメ)などの書面でもそのまま登場する、フォーマルな場面でも通用する語です。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞としての使い方: 「full-time + 名詞」の形で使うことが多い。
例) He got a full-time position. - 副詞としての使い方: 動詞の後ろにつけて「〜をフルタイムで行う」と表現する。
例) She works full-time at the hospital.
名詞としての用法
- 厳密には「full-time」は単独の名詞としては使わないのが一般的です。
可算・不可算
- 「full-time」は形容詞/副詞なので可算・不可算の区別は通常ありません。
使用シーン
- フォーマルからカジュアルまで幅広く用いられます。
- 就業形態や学生の在籍形態を明示する際に多用されます。
5. 実例と例文
日常会話(3例)
- “I’m looking for a full-time job right now.”
(今、フルタイムの仕事を探しているんだ。) - “My brother works full-time at a local restaurant.”
(私の兄は地元のレストランでフルタイムで働いてるよ。) - “Are you studying full-time or part-time?”
(フルタイムで勉強しているの? それともパートタイム?)
ビジネス(3例)
- “Our company has two full-time openings for software developers.”
(当社ではソフトウェア開発者のフルタイムのポジションを2名募集しています。) - “She transitioned from a part-time role to a full-time role last month.”
(彼女は先月、パートタイムからフルタイムの役職に移行しました。) - “He’s a full-time employee with excellent benefits.”
(彼はフルタイム社員で、手厚い福利厚生を受けています。)
学術的な文脈(3例)
- “Full-time students are expected to train in the lab at least five days a week.”
(フルタイムの学生は週に最低5日、研究室で実習をすることが期待されています。) - “Full-time researchers often have strict publication deadlines.”
(フルタイムの研究者は厳格な論文掲載の締め切りを課されることが多いです。) - “It’s common for postgraduate programs to offer both full-time and part-time tracks.”
(大学院のプログラムでは、フルタイムとパートタイムの両方のコースを提供していることが多いです。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- permanent (永久的な、常勤の)
- “full-time”よりも雇用形態が長期的・恒久的であることにフォーカス。
- “full-time”よりも雇用形態が長期的・恒久的であることにフォーカス。
- regular (通常の、正規の)
- “full-time”に近いが、「通常の雇用形態」ぐらいの幅広い意味。
- “full-time”に近いが、「通常の雇用形態」ぐらいの幅広い意味。
- full-scale (本格的な)
- 時間だけでなく規模や範囲が「完全である」というニュアンスを強調。
反意語
- part-time (パートタイムの)
- 最も直接的な反対語。働く/学ぶ時間がフルでない形態。
- 最も直接的な反対語。働く/学ぶ時間がフルでない形態。
- temporary (一時的な)
- 長期的でない、限定期間の雇用や学習。
- 長期的でない、限定期間の雇用や学習。
- freelance (フリーランス)
- 雇用形態が会社に常駐する「フルタイム」とは異なる。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ˌfʊlˈtaɪm/
- アクセントは full の「ʊ」の音と「time」の「taɪm」の2音節にわかれますが、全体として「full-TIME」とtimeの部分がやや強調されます。
- アメリカ英語 /ˌfʊlˈtaɪm/ と イギリス英語 /ˌfʊlˈtaɪm/ で大きな差はありません。
- 「fulltime」とつなげて書いたり、あるいは「フルタイム」とカタカナで読んでも意味は通じますが、正確には “full” と “time” の音を分けて発音します。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- つづり間違い: “fulltime” と一語にしてしまうミス
- 正しくは “full-time” (形容詞として使う際はハイフンを入れるのがベター)。副詞の場合は “full-time” もしくは “full time” と書かれる場合もありますが、形容詞としてはハイフン入りが一般的。
- 正しくは “full-time” (形容詞として使う際はハイフンを入れるのがベター)。副詞の場合は “full-time” もしくは “full time” と書かれる場合もありますが、形容詞としてはハイフン入りが一般的。
- part-time と混同
- 意味が正反対なので、混同に注意。
- 意味が正反対なので、混同に注意。
- 副詞的用法
- “He works full-time.” のように動詞の後に置く副詞用法を見落とさないこと。
- “He works full-time.” のように動詞の後に置く副詞用法を見落とさないこと。
- TOEICや英検での出題傾向
- 雇用形態を問う問題や、ワークスタイルの違いを選択させる問題などで出題されやすい。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「full + time」で想像すると、コップに水が“満ちている”状態と“時間”が重なるイメージを持つと覚えやすいです。
- 「フルに時間を使う・完全に時間を使う=full-time」という感覚が大事。
- スペリングで “fulltime” と書いてしまうミスは多いので、“full-time” というハイフン入りをイメージで刻んでおきましょう。
以上が形容詞「full-time」の詳細解説です。
日常会話からビジネスまで幅広く使われ、特に雇用形態を示すシーンでよく登場しますので、ぜひ積極的に使ってみてください。
意味のイメージ