元となった辞書の項目
get back
解説
1. 基本情報と概要
単語(フレーズ): get back
品詞: 動詞句(句動詞)
英語の意味:
- To return (戻る)
- To retrieve or regain something (取り戻す)
- To reply or respond (返事をする、返信する) ※「get back to someone」の形で使う
日本語の意味:
- 「戻る」や「帰る」を表すときに使います。
- 「取り戻す」「再び手に入れる」を表すときにも使われます。
- 「返事をする」「対応する」の意味では “get back to someone” の形をとり、「後で連絡するね」というニュアンスになります。
たとえば、“I’ll get back to you soon.”(後で連絡するね)というときに使われるカジュアルな表現です。日常会話やメールでもよく登場し、状況に応じて「戻る」「取り戻す」「返事をする」のいずれかの意味になります。
活用形:
- get – got – gotten(アメリカ英語)/ got(イギリス英語)
他の品詞での例
- 「get」はふつう動詞として使われますが、名詞的用法としてはあまり一般的ではありません。
- 「Get back」自体は句動詞ですが、「get back at someone」(仕返しする)など、前置詞・副詞を変えてさまざまな意味を表します。
CEFRレベルの目安: B1(中級)
- B1(中級): 日常的なフレーズが一通り使えるレベル。
2. 語構成と詳細な意味
- get: 「手に入れる」「(状態に)なる」「行く・来る」など多義。
- back: 「後ろに」「戻って」「元の状態に」というニュアンス。
この二つが組み合わさることで「戻る」「取り戻す」「また連絡する」などの意味を表します。
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- get back home ・家に戻る
- get back safely ・安全に戻る
- get back on track ・(軌道・計画に)戻る
- get back to work ・仕事に戻る
- get back to me ・私に連絡する(返事をする)
- get back at someone ・(人に)仕返しする
- get back into shape ・体調(体型)を元に戻す
- get back what one lost ・失くしたものを取り戻す
- can’t get back in time ・時間どおりに戻れない
- get back together ・(別れた人と)よりを戻す
3. 語源とニュアンス
- get: 中期英語「geten」から来ており、「手に入れる・獲得する」という意味を持つ。
- back: 古英語「bæc」から来ており、「後ろ」「戻る」の意味がある。
もともと「得る」という意味の get に「元のところへ・後ろに」という意味の back が合わさり、「元のところに得る → 『帰る』『返る』『取り返す』」というニュアンスが生まれました。
使用上の注意点・ニュアンス
- 「get back」は比較的カジュアルに使われる表現です。
- フォーマルな場面では “return” や “reply” を使うこともありますが、ビジネスメールなどでも “I will get back to you soon.” はよく使われる自然な言い回しです。
- 「get back at someone」は「仕返しする」というやや強いニュアンスがあるため、使いどころに注意が必要です。
4. 文法的な特徴と構文
句動詞(Phrasal Verb)
- 「get (動詞) + back (副詞/前置詞的要素)」
- “get back” は目的語がない場合、「戻る・帰る」の意味をとります。
- “get back + 名詞” すると「~を取り戻す」、または “get + 名詞 + back” の形でも使われます。
- 例: “I want to get my money back.” (お金を取り戻したい)
- 例: “I want to get my money back.” (お金を取り戻したい)
- “get back to someone” で「~(人)に連絡する、返事をする」。相手が目的語になります。
フォーマル/カジュアル
- カジュアルな口語表現では非常によく使われます。
- ビジネスシーンでも「返答する」の意で使われますが、文面をフォーマルにするなら “I will reply to you.” などに置き換える場合もあります。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “I’ll get back home around 7 p.m.”
(夜7時ごろ家に戻るよ。) - “Let me grab some groceries, then I’ll get back quickly.”
(ちょっと食料品を買ってくるね。それからすぐ戻るよ。) - “I need to get back into shape before summer.”
(夏までに体を元の調子に戻さなくちゃ。)
(2) ビジネスシーンでの例文
- “I’ll get back to you with the final proposal by tomorrow.”
(最終的な提案は明日までに連絡します。) - “Could you get back to me once you have the figures?”
(数字が出そろったら連絡してもらえませんか?) - “After the meeting, let’s get back to the main project.”
(ミーティング後にメインプロジェクトに戻りましょう。)
(3) 学術・アカデミックシーンでの例文
- “I need to get back to my research paper after this seminar.”
(このセミナーが終わったら研究論文に戻らないといけない。) - “Let’s get back to our discussion on the data analysis.”
(データ分析の議論に戻りましょう。) - “I’ll get back to the library for more references.”
(もっと参考文献を探すために図書館に戻ります。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- return(戻る)
- よりフォーマル。書き言葉でよく使われる。
- 例: “I will return home at 7 p.m.”
- よりフォーマル。書き言葉でよく使われる。
- come back(戻る)
- “get back” と近い口語表現だが、単純に「戻る」ニュアンスが強い。
- 例: “Please come back soon.”
- “get back” と近い口語表現だが、単純に「戻る」ニュアンスが強い。
- reply(返答する)
- “get back to someone” と似た意味。メールやメッセージでフォーマルに使われる。
- 例: “I will reply to your message by tonight.”
- “get back to someone” と似た意味。メールやメッセージでフォーマルに使われる。
反意語
- go away(立ち去る)
- depart(出発する)
「出ていく」「離れる」という意味で、「戻る」の反対を表します。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ɡet bæk/
- アメリカ英語: [ゲット バック]
- イギリス英語: [ゲット バック]
- アメリカ英語: [ゲット バック]
- 強勢は “get” と “back” がそれぞれ短い単語ですので、文脈によって変化する場合がありますが、日常会話ではほぼ同じくらいの強さで発音されることが多いです。
- “get” を [gɪt] と発音する地域(イギリスの一部方言など)もありますが、標準的には [gɛt] です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングミス: “get” は短い単語でよく使うため、スペリングミスはあまりないですが、「got と gotten の使い分け」で混乱することがあります。
- 文意の混同: “get back” と “go back” の違い。
- “go back” は単純に「戻る」
- “get back” は「戻ってくる」「取り戻す」「返連絡する」などやや広い意味。
- “go back” は単純に「戻る」
- TOEIC・英検などでの出題傾向
- ビジネスメールや会話文で「返答をする」「取り戻す」という文脈がよく出題されます。
- “get back to someone” の意味(返事をする, 連絡をする)を問う設問が多いです。
- ビジネスメールや会話文で「返答をする」「取り戻す」という文脈がよく出題されます。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- イメージ: “get” が「つかむ、得る」イメージ、 “back” が「後ろ、戻る」イメージなので、「後ろ(もとのところ)をつかむ → 帰る・取り戻す・返事をする」という連想で覚えましょう。
- “get back to you” は「後であなたのところに(話を)取り戻す」というイメージで、「後で連絡する」という意味になります。
- 学習テクニックとしては、日常会話やビジネスメールで “I’ll get back to you.” を繰り返し使って慣れると、自然と身につきます。
以上が “get back” の詳細解説です。日常でもビジネスシーンでも使いやすいフレーズなので、ぜひ覚えて活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
戻る, 《...に》戻る《to ...》
意味(2)
〈…を〉取り戻す