最終更新日:2024/08/31
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元となった辞書の項目

norm

名詞

〈C〉(しばしば複数形で) 標準,規準 / 一般水準 / (行動の)規範, 常識 / ノルマ, 基準量

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解説

1. 基本情報と概要

単語: norm

品詞: 名詞 (countable noun / 可算名詞)

CEFRレベル目安: B2(中上級)


  • B2: 日常会話はもちろん、やや抽象的な議論にも対応できるレベル

英語での意味:


  • “A standard or typical pattern, especially of social or cultural behavior.”

日本語での意味:


  • 「規範、標準的なルールや基準」

    「何かを判断するときの基準や社会的な決まりごとを表す単語です。社会の常識や一般的な行動指針、また数学や統計学では基準となる数値化された値のことを示すこともあります。」

活用形:


  • 名詞なので、数による変化(単数形・複数形)があります。


    • 単数形: norm

    • 複数形: norms


他の品詞例:


  • “normal” (形容詞): 「普通の」

  • “normative” (形容詞): 「規範に関する、規範的な」

  • “normalize” (動詞): 「規格化する、正常化する」


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 語幹: “norm”


    • ラテン語の “norma” (大工や石工が直角を測るために使った“定規”) に由来し、「正しい基準」「一定の基準」を表します。


関連語や派生語


  • normal (形容詞): 「標準的な、普通の」

  • normalize (動詞): 「標準化する、正常化する」

  • normative (形容詞): 「規範的な、規範に関する」

よく使われるコロケーションと関連フレーズ(10個)


  1. social norms(社会的規範)

  2. cultural norms(文化的規範)

  3. establish norms(規範を確立する)

  4. break the norm(通常のルールを破る/逸脱する)

  5. deviate from the norm(規範から逸脱する)

  6. a shift in norms(規範の変化)

  7. societal norms(社会的な規範)

  8. set norms and standards(基準や規格を設定する)

  9. conform to norms(規範に従う)

  10. professional norms(専門職における規範)


3. 語源とニュアンス

語源


  • ラテン語の “norma” (定規や直角を測る道具)に由来し、もともと「正しい・正確」に物事を測る基準を指していました。英語でも「基準」や「標準的な形」へと意味が広がりました。

ニュアンスと使用上の注意


  • 「norm」は慣習や常識といった社会的な背景と結びつくことが多いです。

  • 社会学的な文脈や、倫理的・文化的な議論で頻出します。

  • 数学や統計学では、数値における基準やベクトル空間における“ノルム”のように、やや専門的な意味で用いられることもあります。

  • 一般的にはフォーマル/カジュアルどちらでも使われますが、やや硬めの印象があるので、カジュアルな場面では「rule」や「custom」などに置き換えられる場合もあります。


4. 文法的な特徴と構文


  • 可算名詞: “norm” は可算名詞です。複数形は “norms” となります。


    • “This norm is important for our project.”(単数形)

    • “Social norms play a huge role in our everyday life.”(複数形)


  • 一般的な構文例:


    • “(something) becomes the norm”

    • “(something) is against the norm”

    • “(someone or something) violates the norm/norms”


  • フォーマル度:


    • 論文・ビジネス・学術的文脈など、ややフォーマルな場面でよく使われます。

    • 日常会話では「common practice」や「standard」といった言葉も使われます。



5. 実例と例文

日常会話での例文(3つ)


  1. “Wearing shorts in the office isn’t usually the norm, but our workplace is quite relaxed.”

    (オフィスでショートパンツを履くのは普通は規範的に考えにくいけれど、うちの職場はけっこうゆるいんです。)

  2. “It has become the norm to order food online these days.”

    (最近ではオンラインで食べ物を注文するのが当たり前になりました。)

  3. “She likes to challenge social norms by dressing in her own unique style.”

    (彼女は自分独自のスタイルで服を着ることで社会的な規範に挑戦するのが好きです。)

ビジネスでの例文(3つ)


  1. “We should establish clear norms for team communication to avoid misunderstandings.”

    (誤解を避けるために、チームでのコミュニケーションの明確な基準を定める必要があります。)

  2. “Our company norms dictate that all employees must follow cybersecurity protocols.”

    (当社の規範では、すべての従業員がサイバーセキュリティのプロトコルに従わなければなりません。)

  3. “It’s important to align company norms with the overall organizational culture.”

    (企業の規範を組織全体の文化と一致させることが重要です。)

学術的/専門的文脈での例文(3つ)


  1. “Researchers often rely on established norms when comparing statistical data across populations.”

    (研究者は集団間で統計データを比較する際、既存の基準に頼ることが多いです。)

  2. “In sociology, ‘norms’ are defined as unwritten rules that govern social behavior.”

    (社会学において「規範」とは、社会的行動を支配する不文律のルールとして定義されます。)

  3. “Mathematicians use the concept of norm to measure the magnitude of vectors in a given space.”

    (数学者はベクトル空間において、ベクトルの大きさを測るために“ノルム”という概念を使用します。)


6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. “standard”(標準)


    • 「ある基準を代表する値や基準」

    • “norm” よりも広く、あらゆる基準に使える。一方 “norm” は社会的・文化的な標準を指すことが多い。


  2. “rule”(ルール)


    • 「守るべき取り決め」

    • “norm” は社会的・文化的背景が強いのに対して、“rule” はより明確に定められている規則。


  3. “convention”(慣習)


    • 「社会的に共有された慣習やしきたり」

    • “norm” と近いが、“convention” は形式化されている場合も含む。


反意語


  • “exception”(例外)


    • 規範・標準から外れるもの。


  • “deviation”(逸脱)


    • 規範から逸れる行為や状態。



7. 発音とアクセントの特徴


  • IPA: /nɔːrm/ (アメリカ英語・イギリス英語共通でほぼ同じ)


    • アメリカ英語: [nɔːrm] (「ノーム」に近い音)

    • イギリス英語: [nɔːm] (やや「ノーム」より短い感じの発音になる場合もある)


  • 強勢(アクセント):


    • 一音節の単語なので特に強勢を意識する部分はありません。


  • よくある発音の間違い:


    • 母音を [o] と発音して “ノム” に近くなってしまうケースがある。実際はもう少し口を開き、「オー」に近い母音で発音します。



8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: “norm” の最後の “m” を忘れて “nor” にしてしまう誤り。

  • 同音異義語との混同: 特に似た発音の単語は少ないですが、“north” などとは混同しないようにする。

  • 用法の間違い: “norm” は可算名詞である一方で、似た意味をもつ “normality” は不可算になりがち。例文を書くときに注意が必要です。

  • 試験対策: TOEICや英検などでも、社会の常識や組織・ビジネスのルールを表す文脈で登場することがあります。一文の中で “the norm” と定冠詞を伴うことが多いので、その使い方に注意しましょう。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • “norm” は “normal” とつながりがあると覚えるとイメージしやすいです。「何が普通(normal)か?」を示す基準が “norm”。

  • “ラテン語の“norma” = 定規”という由来から、測ったり、揃えたりするイメージで覚えましょう。

  • 自分の生活や組織に「こんな基準があるな」という場合に、心の中で “That’s our norm.” と言いかえてみると、使い方が自然に身につきます。


以上が、名詞「norm」の詳細な解説です。社会的な規範から数学的な意味まで幅広い文脈で使える便利な単語なので、しっかり覚えておくと役立ちます。

意味のイメージ
norm
意味(1)

《しばしば複数形で》標準,規準;一般水準;(行動の)規範,ノルマ・基準量(値)

学術英単語(NAWL)/ 英英選択問題 / 英単語⇨英定義

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