元となった辞書の項目
utility
解説
1. 基本情報と概要
単語: utility
品詞: 名詞(n.)
- 英語の意味: “Utility” generally means usefulness or practicality. It can also refer to essential services such as water, gas, electricity, or infrastructure.
- 日本語の意味: 「有用性」「実用性」「公共サービス」、あるいは「公共料金」などを指します。たとえば電気やガス、水道など、生活に必要不可欠なサービスにも使われる言葉です。
- 例: 「このツールは高い実用性(utility)があります。」「水道光熱費を意味する“utilities”です。」
「utility」は少しフォーマル寄りな単語で、物事の有用性を評価したり、サービスとしての「公共料金」を指したりするときに使われます。
- 活用形: 通常、名詞なので複数形は“utilities”になります。
他の品詞形:
- 形容詞 “utilitarian” (実用的な、実利的な)
- 動詞 “utilize” (活用する、利用する)
- 名詞 “utilization” (利用、活用)
- 形容詞 “utilitarian” (実用的な、実利的な)
CEFR レベルの目安: B2(中上級)
- B2: 語彙がかなり増え、抽象的な内容にも対応できるレベル。
2. 語構成と詳細な意味
- 語構成:
- “util-” はラテン語 “utilis(使える、実用的な)” に由来
- “-ity” は名詞を作る接尾辞
- “util-” はラテン語 “utilis(使える、実用的な)” に由来
関連語:
- “to utilize” (利用する)
- “utilitarian” (実利的な、実用主義的な)
- “to utilize” (利用する)
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ10選
- public utility … (公共事業)
- utility bill … (公共料金の請求書)
- utility company … (公共事業会社)
- utility knife … (多用途ナイフ)
- utility software … (ユーティリティソフト)
- utility function (経済学) … (効用関数)
- high utility … (高い有用性)
- low utility … (低い有用性)
- utility costs … (公共料金の費用)
- marginal utility (経済学) … (限界効用)
- public utility … (公共事業)
3. 語源とニュアンス
- 語源: ラテン語 “utilitas(利便性)” → “utilis(使える)” → 古フランス語 “utilité” → 中英語 “utility” と伝わってきました。
- 歴史的な使い方: もともと「役に立つこと」を表す一般的な単語でしたが、産業革命以降、特に「公共サービス」や「公共料金」の議論で多用されるようになりました。
- ニュアンス:
- 物事の実用的価値を強調するときに使われる。
- 物質的、機能的な面に焦点を当てており、ややビジネスや施設管理などフォーマルな印象。
- 物事の実用的価値を強調するときに使われる。
- 使用時の注意:
- 「有用性」の意味で使う場合は抽象的なニュアンスになる。
- 請求書や生活インフラの文脈で使う場合は、公共料金やインフラそのものを指す。
- 「有用性」の意味で使う場合は抽象的なニュアンスになる。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算/不可算:
- 「公共サービス(utilities)」と複数形で使う場合は可算名詞扱い。
- 「有用性(utility)」のように抽象概念として使う場合は不可算名詞扱いが多いです。
- 「公共サービス(utilities)」と複数形で使う場合は可算名詞扱い。
構文例:
- “The utility of this device is undeniable.”
- (この装置の有用性は否定できない)
- (この装置の有用性は否定できない)
- “We need to pay the utilities by the end of the month.”
- (今月末までに公共料金を払う必要がある)
- “The utility of this device is undeniable.”
フォーマル/カジュアル:
- 「utility」を「有用性」の意味で使う場合は、ビジネスや学術的な文脈などややフォーマル。
- 「utilities」を公共料金の意味で使うのは日常的にもビジネス的にも使用可能。
- 「utility」を「有用性」の意味で使う場合は、ビジネスや学術的な文脈などややフォーマル。
5. 実例と例文
(A) 日常会話での例文
- “I need to check my utility bill for this month.”
- 「今月の光熱費の請求書を確認しなきゃ。」
- 「今月の光熱費の請求書を確認しなきゃ。」
- “Did you remember to pay the utilities?”
- 「公共料金の支払いは忘れずにした?」
- 「公共料金の支払いは忘れずにした?」
- “A good utility knife is always handy in the kitchen.”
- 「使いやすい多用途ナイフが台所にあると便利だよ。」
(B) ビジネスでの例文
- “Our monthly utility costs have increased due to the new air conditioning system.”
- 「新しいエアコンシステムのせいで、毎月の公共料金が上がってしまいました。」
- 「新しいエアコンシステムのせいで、毎月の公共料金が上がってしまいました。」
- “When assessing this product’s market potential, we focused on its utility for everyday users.”
- 「この製品の市場性を評価する際、私たちは一般ユーザーにとっての実用性に注目しました。」
- 「この製品の市場性を評価する際、私たちは一般ユーザーにとっての実用性に注目しました。」
- “Please contact the local utility company for additional connection information.”
- 「追加の接続情報については、地域の公共事業会社にお問い合わせください。」
(C) 学術的な文脈での例文
- “The concept of utility is central to many economic theories.”
- 「経済学の多くの理論では、効用(有用性)の概念が中心となります。」
- 「経済学の多くの理論では、効用(有用性)の概念が中心となります。」
- “A utility function measures the satisfaction level a consumer derives from goods.”
- 「効用関数は、消費者が商品から得る満足度を測るものです。」
- 「効用関数は、消費者が商品から得る満足度を測るものです。」
- “Researchers studied the utility of this software in diverse industrial settings.”
- 「研究者たちは、このソフトウェアの多様な産業環境での有用性を研究しました。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- “usefulness” (有用性)
- “utility”よりも日常的・カジュアルな語感。
- “utility”よりも日常的・カジュアルな語感。
- “practicality” (実用性)
- “utility”と近い意味だが、“practicality”は「現実的な実用性」のニュアンスが強い。
- “utility”と近い意味だが、“practicality”は「現実的な実用性」のニュアンスが強い。
- “benefit” (利益、恩恵)
- “utility”より広い意味で、「メリット」全般を指す。
- “utility”より広い意味で、「メリット」全般を指す。
- “functionality” (機能性)
- 技術的な文脈でよく使い、「機能や操作面」に注目する際に用いる。
- “usefulness” (有用性)
反意語 (Antonym)
- “uselessness” (無用)
- “inefficiency” (非効率)
- “uselessness” (無用)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA):
- 米: /juːˈtɪl.ə.ti/
- 英: /ju(ː)ˈtɪl.ɪ.ti/
- 米: /juːˈtɪl.ə.ti/
- 強勢 (アクセント): “u-TIL-i-ty” の “TIL” の部分に強勢がきます。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い:
- 大きな違いはありませんが、アメリカ英語では /ə/ の発音がややはっきり /ə/ か /ɪ/ に近い場合があります。
- 大きな違いはありませんが、アメリカ英語では /ə/ の発音がややはっきり /ə/ か /ɪ/ に近い場合があります。
- よくある誤り: “ユーティリティ”と日本語風に発音すると、アクセント位置がずれることに注意。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「utillity」のように “l” を重ねてしまう誤り。
- 同音異義語との混同: 特に同音異義語はありませんが、“futility” (無益) との混同に注意。
- 試験対策: TOEIC・英検などでは、ビジネスメールの中で “utility costs” (公共料金) や経済テキストで “utility” (効用) が出ることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 覚え方のコツ:
- “useful” + “quality” となんとなくイメージすると「有用性」という意味に結びつきやすい。
- 「ユーティリティー・ソフトウエア」のようなIT用語でもよく見かけるので、そこから「実用的」「公共料金」と広げて覚えると便利。
- “useful” + “quality” となんとなくイメージすると「有用性」という意味に結びつきやすい。
- ストーリー例:
- 「多用途(utility)ナイフはキッチンに置くと便利」→「実用性」→「公共料金(utilities)」とイメージをつなげる。
- 「多用途(utility)ナイフはキッチンに置くと便利」→「実用性」→「公共料金(utilities)」とイメージをつなげる。
以上が、名詞 “utility” の詳細解説です。公共料金を指すか、有用性を指すかで文脈が異なるので注意しつつ、ビジネスや学術的にも頻繁に使われる重要単語として覚えておきましょう。
意味のイメージ
意味(1)
〈U〉役に立つこと
意味(2)
〈C〉《しばしば複数形で》(ガス・電気・水道などの)公益事業