最終更新日:2025/10/12
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元となった辞書の項目

empirical

形容詞

経験的な, 経験を基礎とする / 実証的な, 実験に基づいた

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その科学者は新理論を検証するために実証的な研究を行った.

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解説

以下では、形容詞「empirical」について、できるだけ詳しく解説します。


1. 基本情報と概要

意味(英語・日本語)


  • 英語: “empirical”

  • 日本語: 「経験(実験・観察)に基づく」「実証的な」

たとえば学術論文やレポートなどで、「何かを実験や観察データなどの経験的事実に基づいて証明する」「理論だけではなく実地の結果を重視する」ようなときに用いられます。つまり、理論や推測ではなく、実際の観察や実験によって得られた知見に基づくというニュアンスを持つ形容詞です。

品詞


  • 形容詞 (adjective)

活用形


  • 原形: empirical

  • 比較級: more empirical

  • 最上級: most empirical

この単語は形容詞として使われるのが基本です。「empirically(副詞)」という形になることもあります。

他の品詞例


  • 副詞: empirically (「経験的に」「実証的に」)

  • 名詞: empiricism (「経験主義」)

CEFRレベル目安


  • B2 〜 C1 (中上級〜上級)

    ・学術的な文脈でも使われ、大学以上のレベルでもよく見かける語です。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 語源: “empirical” はラテン語 “empiricus”(経験に頼る)から派生し、さらにギリシャ語の “empeirikos”(経験に基づく)に由来しています。

  • 接頭語・接尾語は特にありませんが、語幹 “empiric” に -al(形容詞化)という形で成り立っています。

他の単語との関連性


  • “empiricism” (名詞): 経験主義、実証主義

  • “empiricist” (名詞): 経験主義者、実証主義者

よく使われるコロケーション(共起表現)10選


  1. empirical evidence(実証的証拠)

  2. empirical data(実験的データ)

  3. empirical research(実証研究)

  4. empirical study(経験的研究)

  5. empirical analysis(実証的分析)

  6. purely empirical(純粋に経験的な)

  7. empirical approach(経験的アプローチ)

  8. empirical observation(経験的観察)

  9. empirical method(経験的な手法)

  10. strong empirical support(強い実証的根拠)


3. 語源とニュアンス

語源


  • “empirical” は先述のようにギリシャ語の“empeirikos”にさかのぼり、「経験に基づく」という本質を強く持っています。歴史的には医学や科学の分野で、理論よりも実践・観察を重視する立場を指す言葉として使われてきました。

ニュアンス


  • “empirical” は特に学術場面や専門的な文脈で利用され、「理論や推測」ではなく「観察や実験に基づいた」という信頼感を与えます。

  • 口語というよりは、ややフォーマルな場面(論文、レポート、ビジネスの調査報告など)でよく使われます。


4. 文法的な特徴と構文


  • 形容詞として名詞を修飾します。前に置いて使われることが多いです。

    例: “empirical findings”, “empirical data”

  • フォーマルなテキスト(論文・レポートなど)で頻繁に登場します。

  • “empirically + 動詞” で副詞的にも使用されます。

    例: “The theory was empirically tested.”


5. 実例と例文

ここでは日常会話・ビジネス・学術などの文脈でそれぞれ3つずつ例文をあげます。

日常会話


  1. “I prefer to rely on empirical results rather than just guessing.”

    (ただ推測するだけじゃなくて、私は経験的な結果に頼りたいな。)


  2. “Her approach to cooking is quite empirical—she experiments until she finds the best recipe.”

    (彼女の料理のやり方はとても実験的で、一番いいレシピを見つけるまで実験を繰り返すんだよ。)


  3. “I found a simpler solution through empirical trial and error.”

    (実際に試行錯誤して、もっと簡単な解決方法を見つけたよ。)


ビジネス


  1. “Our marketing strategy is based on empirical data from customer surveys.”

    (私たちのマーケティング戦略は、顧客アンケートという実証的なデータに基づいています。)


  2. “We need empirical evidence to justify the new budget proposal.”

    (この新しい予算案を正当化するには、実証的な証拠が必要です。)


  3. “An empirical analysis showed that remote work increased productivity.”

    (実証的分析によると、リモートワークは生産性を向上させたことがわかりました。)


学術的な文脈


  1. “This empirical study examines the effects of sleep deprivation on cognitive performance.”

    (この実証研究は、睡眠不足が認知機能に与える影響を調査しています。)


  2. “Empirical findings suggest that early intervention can significantly improve outcomes.”

    (実証的な発見によると、早期介入によって結果が大幅に向上する可能性があります。)


  3. “Their empirical research challenges the prevailing theory in the field.”

    (彼らの実証研究は、その分野で一般的に受け入れられた理論に異議を唱えるものです。)



6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. “evidence-based”(証拠に基づいた)


    • 用途: 主に医療分野や政策分野で「根拠に基づく」を強調するときによく使います。

    • 違い: “empirical” は観察や実験的調査そのものを強調し、“evidence-based” は既に確立された根拠・証拠を利用するイメージです。


  2. “observational”(観察に基づく)


    • 用途: 科学研究や日常観察でも使えます。

    • 違い: “observational” はデータの収集方法として「観察」を明確に指しており、“empirical” よりも限定的です。


  3. “experiential”(経験に基づいた)


    • 用途: 自身の経験をもとにした学習や知識を言うときなどに使われます。

    • 違い: “experiential” は主観的や個人的経験を示す場合もあり、研究の結果というより体験ベースのニュアンスが強いです。


反意語


  1. “theoretical”(理論的な)


    • 「理論に基づく」であり、実証研究ではなく抽象概念や仮説・理論に重きを置きます。



7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号(IPA): /ɪmˈpɪrɪk(ə)l/ または /ɛmˈpɪrɪkəl/


    • アメリカ英語: [ɪm-ˈpir-i-kəl] または [ɛm-ˈpir-i-kəl]

    • イギリス英語: [ɪm-ˈpɪr-ɪ-kəl]


  • アクセント(強勢)は “pi” の部分(pi-リ-)にかかります。

  • 「em-pir-i-cal」と4音節でとる人もいれば、「em-peer-i-cal」と近い発音の仕方をすることがあります。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペル: 「empirical」は途中に“ical”があるため、しばしば “empiracal” のようにスペルミスされがちです。

  • 同音異義語: 特に同音異義語はありませんが、語幹が似た “empire” と混同しないように注意してください。

  • 試験対策: TOEICや英検・大学入試などで、学術的文章に頻出するため、読解セクションでよく見かける単語です。「理論ではなく実験・観察」と結びつけて理解しておくと、内容把握に役立ちます。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • “empirical” の「empire」とのつづりの似通いには注意。ただし語幹の “empir-” は「経験」を表すと覚えておくとよいです。

  • “em-PIR-ical” と区切って、観察データ(データの山=ピラミッド(Pyramid))を想像しながら “PIR” の音をイメージすると、実証的なデータの山に基づくという連想が働き、記憶に残りやすくなります。

  • 勉強テクニック: 学術論文やレポートでよく出てくる言葉なので、例文を何度も音読して、実際に使ってみると自然に覚えやすいです。


以上が形容詞「empirical」の詳細な解説です。理論ではなく、実際の経験や観察に基づいたというニュアンスをしっかり押さえると、使いこなしやすくなります。学術的・ビジネス的文脈で出現頻度が高い単語なので、ぜひ押さえてください。

意味のイメージ
empirical
意味(1)

経験的な, 経験を基礎とする

意味(2)

実証的な, 実験に基づいた

学術英単語(NAWL) / 英英選択問題 / 英定義⇨英単語

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