元となった辞書の項目
contemporary
解説
1. 基本情報と概要
単語: contemporary
品詞: 形容詞(時に名詞としても使われる)
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
意味(英語)
- (Adjective) “existing or happening in the same period of time; modern or current.”
意味(日本語)
- (形容詞) 「同時代に存在する・起こっている」「現代的な」という意味です。
たとえば「現代アート」のように、現代社会や同時代に焦点を当てる文脈でよく使われる形容詞です。同じ時代を共有するものごとを指すときにも使われるため、少しフォーマルなニュアンスを持つことがあります。
活用形
形容詞のため、基本的に比較級・最上級の形は “more contemporary” / “most contemporary” で表現します。
名詞形
- “contemporary” (名詞) で「同時代の人」「同時代に生きた人」という意味もあります。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- con- (接頭辞): 「共に」や「一緒に」などを意味するラテン語由来
- tempor (語幹): ラテン語 “tempus”(時間)から来ており、「時間・時期」を表す
- -ary (接尾辞): 「〜の性質の、〜に関する」という形容詞を作る接尾辞
よく使われる派生語や類似語
- “contemporarily” (副詞) : 同時代に、現代的に
- “contemporaneous” (形容詞) : 同時期に起こる、同時代の(やや硬い表現)
コロケーション(共起表現)10選
- contemporary art(現代アート)
- contemporary society(現代社会)
- contemporary music(現代音楽)
- contemporary literature(現代文学)
- contemporary issues(現代の諸問題)
- contemporary approach(現代的なアプローチ)
- contemporary culture(現代文化)
- contemporary design(現代的なデザイン)
- contemporary architecture(現代建築)
- contemporary trends(現代の潮流)
3. 語源とニュアンス
語源
ラテン語の “contemporarius” がもとになり、
- “con-” (一緒に) + “tempus” (時間)
という組み合わせから「同じ時代の」「同時期の」という意味が生まれました。
ニュアンス
- 同時代性 を強調するときに使う。
- 「今まさに」「他のものと時代が一致している」という含みがあり、モダンな印象を与える。
- フォーマルな文脈で使われやすいが、口語でも「contemporary art」「contemporary style」などは比較的よく登場する。
使用シーン
- 文章での使用: 論文や記事などで、同時代の人々や出来事に言及するとき。
- 口語での使用: 「現代的な」「今風の」といった意味合いで、デザインや文化などを説明する際によく使われる。
- カジュアルかフォーマルか: 比較的フォーマルより。
4. 文法的な特徴と構文
形容詞としての使い方
- “This is a contemporary work of art.”
- 「これは現代の芸術作品です。」
- 一般に “contemporary + 名詞” の形で用いられる。
- “This is a contemporary work of art.”
名詞としての使い方
- “He was a contemporary of Shakespeare.”
- 「彼はシェイクスピアと同時代の人でした。」
- “He was a contemporary of Shakespeare.”
可算/不可算
- 形容詞としては可算・不可算の区別は不要。
- 名詞としては「同時代の人(物)」を指す時は可算名詞として扱う。
- 形容詞としては可算・不可算の区別は不要。
フォーマル / カジュアル
- 書き言葉寄りの場面でよく見るが、カジュアルな会話でも “contemporary art” など特定の分野で用いられる場合が多い。
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “I prefer contemporary music to classical.”
「私はクラシックより現代音楽のほうが好きです。」 - “Do you like contemporary art exhibitions?”
「現代アートの展示は好きですか?」 - “Her apartment has a very contemporary feel to it.”
「彼女のアパートはとても今風の雰囲気ですね。」
ビジネスでの例文
- “Our company thrives on contemporary marketing strategies.”
「当社は現代的なマーケティング戦略で成功を収めています。」 - “We need to adopt a more contemporary approach to reach younger consumers.”
「若い消費者にリーチするには、もっと現代的なアプローチを取る必要があります。」 - “He gave a presentation on contemporary leadership models.”
「彼は現代のリーダーシップモデルについてプレゼンテーションを行いました。」
学術的・専門的な文脈での例文
- “Contemporary analysts argue that global trade has shifted significantly.”
「現代のアナリストたちは、世界貿易が大きく変化したと主張しています。」 - “His paper compares ancient texts with contemporary social norms.”
「彼の論文は、古代の文献を現代の社会規範と比較しています。」 - “The study focuses on contemporary political theories in emerging democracies.”
「その研究は、新興民主主義における現代の政治理論に焦点を当てています。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- modern(モダン、現代の)
- 一般に「近代」や「現代」という意味が強く、日常生活でも幅広く使われる。
- “contemporary” は同時代性をより強調する場合に用いられる。
- 一般に「近代」や「現代」という意味が強く、日常生活でも幅広く使われる。
- current(現在の、今の)
- 「現在起きている」という即時性が強調される。
- “contemporary” は「同時代性」が焦点。
- 「現在起きている」という即時性が強調される。
- present-day(今日の、現代の)
- 「現在の」ことをはっきりと示すややフォーマルな表現。
- 意味合いは近いが、“contemporary” は同時代間の比較に用いられることが多い。
- 「現在の」ことをはっきりと示すややフォーマルな表現。
反意語
- old-fashioned(昔ながらの、古風な)
- traditional(伝統的な)
- outdated(時代遅れの)
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号(IPA)
- アメリカ英語: /kənˈtɛmpəˌrɛri/
- イギリス英語: /kənˈtɛmp(ə)rəri/
アクセントの位置
- “con-TEM-po-rar-y” の “TEM” の部分に主要なアクセントがあります。
よくある発音ミス
- “con-tem-po-ra-ry” の各音節をしっかり区切らず、「カンタムポラリー」のように曖昧に発音してしまう。特に “-ra-” の部分が「レア」となることが多い。ゆっくり意識して発声するとよいでしょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- “temporary”(一時的な)との混同: スペルが似ているが意味が大きく異なる。
- “modern” との違い: “modern” はより「現代(近代から今に至るまで)」にフォーカスするが、“contemporary” は「同時代のものごと」を比較するときによく使う。
- 試験対策: TOEICや英検などでは、読解問題で「今時点での」「同時代の」という文脈が問われることがあるので、正確な意味を押さえておくことが重要。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 語源からイメージ
“con-” (一緒に) + “tempus” (時間) = “同じ時間を共有する” → 「同時代の、現代の」というニュアンス - スペリングのコツ
“tem” の部分が “time(時)” とつながっているイメージを持つと覚えやすい。 - 勉強テクニック
“contemporary art” などのフレーズをまるごと覚えておくと、ビジュアルイメージ(美術館など)と一緒に記憶に残りやすい。
以上が形容詞 “contemporary” の詳細な解説です。学習や会話にぜひ取り入れてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
同時代の,同年代の…その時代の
意味(2)
当代の,現代の
意味(3)
同年輩の人,同時代の人