The government announced that a referendum will be held to decide on the new constitution.
referendum
名詞「referendum」を徹底解説
1. 基本情報と概要
英語表記: referendum
品詞: 名詞(可算名詞)
意味(英語): A general vote by the electorate on a single political question which has been referred to them for a direct decision.
意味(日本語): (政治や法律における)国民投票、住民投票。選挙で選ばれた代表者ではなく、有権者(国民あるいは住民)自身が直接的に投票し、ある問題に対してYes/Noなどの判断を下す仕組みを指します。こういう場面で使われます:国家や自治体の重要な政策・法案に対して、最終的な決定を市民の投票に委ねる制度を表す語です。
活用形のポイント:
- 単数形: referendum
- 複数形: referendums または referenda(やや形式的)
- 単数形: referendum
他の品詞形: 名詞以外の品詞はほとんどありませんが、関連語として動詞形はありません。形容詞として “referendum-based” のような表現が時に使われます。
CEFRレベルの目安:
- B2(中上級)〜C1(上級)
- 政治的・社会的な文脈で使われるため、多少アカデミック・フォーマルな内容に対応できるレベルです。
- B2(中上級)〜C1(上級)
2. 語構成と詳細な意味
referendum は、複雑な接頭語や接尾語がはっきり分かれる語ではありません。しかし、中世ラテン語“referendum”が語源で、「差し戻されるべきもの(report to the people again)」という意味を含んでいます。
よく使われるコロケーション (共起表現)10選
- “hold a referendum”
- 日本語訳: 国民投票を実施する
- “call a referendum”
- 日本語訳: 国民投票を招集する(行うように呼びかける)
- “national referendum”
- 日本語訳: 全国レベルの国民投票
- “local referendum”
- 日本語訳: 地方(自治体)レベルの住民投票
- “constitutional referendum”
- 日本語訳: 憲法改正のための国民投票
- “binding referendum”
- 日本語訳: 法的拘束力のある国民投票
- “advisory referendum”
- 日本語訳: 諮問的(かりに意見を求めるだけの)国民投票
- “referendum result”
- 日本語訳: 国民投票の結果
- “campaign for a referendum”
- 日本語訳: 国民投票を行うために運動する
- “opposition to a referendum”
- 日本語訳: 国民投票に反対する(反対運動・立場)
3. 語源とニュアンス
語源:
- ラテン語 referre(再び運ぶ、戻す)から派生した中世ラテン語 referendum(差し戻されるべきもの)に由来。議会などで決定しきれない重要な事項を、市民(住民)の直接の意思に差し戻すというところから来ています。
歴史的背景やニュアンス:
- 近代国家で直接民主制の要素を示す仕組みとして、スイスなどで特に定着した制度。政治的・歴史的に重要な場面で使われるため、少しフォーマルで、公的な響きを持つ単語です。
使用時の注意点:
- 口語よりもややフォーマルな印象が強い単語です。政治や法律、自治体関連の会話や文章で用いられます。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞:
- “a referendum” / “the referendum” / “referendums” (または “referenda”)
- 一般的な構文例:
- “to hold a referendum on [issue]”
- “to reject/approve a referendum”
- “the government decided to call a referendum on the new constitution.”
- “to hold a referendum on [issue]”
- フォーマル/カジュアル:
- ほとんどがフォーマルまたはアカデミック、政治的文脈で使用されます。日常会話でも政治の話題であれば使われる可能性はあります。
5. 実例と例文
1) 日常会話での例文(やや政治的な話題を含む)
- “I heard they might hold a referendum about changing the voting age.”
- (投票年齢を変えるかどうか、国民投票が行われるかもしれないらしいよ。)
- “Some people think a referendum is the best way to hear everyone’s opinion.”
- (みんなの意見を集めるには、国民投票が一番いい方法だと考える人もいるね。)
- “I’m not sure how I’d vote if there were a referendum on that issue.”
- (その問題について国民投票があった場合、どう投票するかはわからないな。)
2) ビジネスシーンでの例文(関連企業や団体がらみの文脈など)
- “Our company must be aware of the upcoming local referendum that could affect property taxes.”
- (当社としては、近々行われる地方住民投票に注意が必要です。不動産税に影響がある可能性があります。)
- “Shareholders are discussing whether a referendum-like approach could be adopted for major decisions.”
- (株主は、重要事項の決定に国民投票のような直接投票の手法を導入できないか検討しています。)
- “The board decided not to hold a formal referendum but to conduct a comprehensive survey instead.”
- (取締役会は正式な国民投票式の投票は行わず、包括的な調査を実施することに決めました。)
3) 学術的な文脈・論文などでの例文
- “In many democratic theories, a referendum is viewed as a direct exercise of popular sovereignty.”
- (多くの民主主義理論において、国民投票は国民主権を直接に行使する手段とみなされる。)
- “This study examines the impact of referendums on minority rights.”
- (本研究は、国民投票が少数者の権利に与える影響を検証する。)
- “Comparative analyses of referendums across different countries can provide insights into public decision-making.”
- (異なる国々の国民投票を比較分析することは、大衆の意思決定プロセスを理解するうえで有益である。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語:
- “plebiscite”(国民投票)
- “referendum” とほぼ同義に用いられますが、ニュアンスや制度によっては使い分ける場合もあります。フランス語由来で、歴史的には大統領や独裁者が権威を正当化するために行った投票を指すことがあったため、若干含意が異なる場合があります。
- “referendum” とほぼ同義に用いられますが、ニュアンスや制度によっては使い分ける場合もあります。フランス語由来で、歴史的には大統領や独裁者が権威を正当化するために行った投票を指すことがあったため、若干含意が異なる場合があります。
- “poll”(投票、世論調査)
- より一般的な「投票」「世論調査」の意味で、“referendum” に比べ形式や法的拘束力が弱い場合を指します。
- より一般的な「投票」「世論調査」の意味で、“referendum” に比べ形式や法的拘束力が弱い場合を指します。
- “vote”(投票)
- 非常に幅広い文脈で使われ、法的に制度化された投票手段以外にも議会内投票や賛否を問う投票一般を指す語です。
- “plebiscite”(国民投票)
反意語:
- 厳密な反意語はありませんが、あえて挙げるなら「議会制決定(legislative decision)」が、国民投票ではなく「代表者を通じて行われる決定」を示すという点で対比的な位置にあります。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ˌrɛfəˈrɛndəm/
- アクセント: 第三音節(-ren-) に強勢があります。
- アメリカ英語とイギリス英語: 発音記号やアクセント位置はほぼ同じですが、アメリカ英語では [ˌrɛf.əˈrɛn.dəm]、イギリス英語では [ˌref.əˈren.dəm] のように母音の発音に若干の差があります。
- よくある発音の間違い: アクセントを間違えて「réferendum」のように最初の部分に強勢を置くミスや、/r/ と /l/ の混同などが起こりがちです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “referedum” や “referandum” などと書いてしまう間違いがあるので注意。
- 語形の混同:
- 複数形で “referendums” と “referenda” の両方が使えるが、どちらか一方しか知らないと混乱することがある。
- 複数形で “referendums” と “referenda” の両方が使えるが、どちらか一方しか知らないと混乱することがある。
- 試験対策(TOEIC・英検など):
- TOEICや英検では政治・時事ニュースなどに関連したリーディングやリスニングパッセージの中で登場する可能性があります。特に高レベルの英検やTOEIC 700点以上を狙う場合は覚えておくと良いでしょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 覚え方のコツ:
- “refer” + “-endum”: 「再び(モノを)運ぶ、戻す」というイメージを持つラテン語がルーツ。「議会などの決定を再度国民に差し戻す(refer back)」とイメージすると覚えやすいです。
- “refer” + “-endum”: 「再び(モノを)運ぶ、戻す」というイメージを持つラテン語がルーツ。「議会などの決定を再度国民に差し戻す(refer back)」とイメージすると覚えやすいです。
- 関連ストーリー:
- スイスでは、住民が署名を集めると議題を住民投票(referendum)にかける有名な直接民主制の仕組みがあります。このエピソードをイメージすると、「みんなの意見を再度確認する仕組み」というイメージで記憶に残りやすくなります。
以上が、「referendum」の詳細解説となります。政治・社会問題の文脈でよく登場する単語ですので、ニュースや新聞を読む時にもぜひ意識してみてください。
国民投票,住民投票
国民投票制度,住民投票制度