元となった辞書の項目
beneficial
解説
1. 基本情報と概要
英単語: beneficial
品詞: 形容詞 (adjective)
意味(英語): Something that produces good results or is advantageous; helpful.
意味(日本語): 有益な、役に立つ、利益をもたらす。
「beneficial」は「役に立つ」「有益な」といった場面で使われる形容詞です。たとえば、「この薬は健康に有益だ」のように、何かが利益や好ましい効果をもたらすときに使われます。ビジネスや健康、教育など、さまざまな分野で使える汎用的な語です。
- 活用形: more beneficial (比較級)、most beneficial (最上級)
他の品詞形: 名詞 → benefit(利益、恩恵)、動詞 → benefit(〜のためになる/恩恵を受ける)、副詞 → beneficially(有益に)など
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
- B2(中上級): 感想や意見をきちんと述べられるレベル。少し専門的な内容にも対応できる。
2. 語構成と詳細な意味
- 接頭語: bene- (ラテン語由来で「良い」「善い」を意味)
- 語幹: -fic- (ラテン語の facere「作る」「行う」に由来)
- 接尾語: -ial (形容詞を作る接尾語)
「beneficial」は「良い(bene)」+「行う(facere)」+「形容詞化(ial)」から成り立っており、「良い影響を生み出す」というニュアンスを表します。
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- beneficial effect → 有益な効果
- beneficial relationship → 互いに有益な関係
- beneficial outcome → 有益な結果
- beneficial advice → 有益な助言
- beneficial impact → 有益な影響
- beneficial for health → 健康に有益な
- mutually beneficial → 互いに有益な
- beneficial arrangement → 有益な取り決め
- beneficial results → 有益な成果
- highly beneficial → 非常に有益な
3. 語源とニュアンス
- 語源: ラテン語の beneficus(bene “良い”+ facere “行う”)が由来です。その後、中世フランス語の beneficial を経て英語に取り入れられました。
- 歴史的使用: 古くから「良い行いをする」「利益を生み出す」という意味合いで使われており、法律や医学など、専門的な分野でも重要な単語です。
- ニュアンス: 「beneficial」はポジティブな響きが強く、何かしらのプラス効果がある場合に使われます。カジュアルからフォーマルまで幅広く使われますが、ビジネスや公的な文書など、ややフォーマルな文脈で特によく見られます。
4. 文法的な特徴と構文
- 品詞: 形容詞(adjective)で、「be動詞」や「become」などとともに補語として使われる場合が多いです。
- 構文例:
It is beneficial to do ...
→ 「...することは有益です」X is beneficial for Y.
→ 「XはYにとって有益です」
- フォーマル/カジュアル: どちらでも使えますが、ややフォーマル寄りの単語として認識される傾向があります。
5. 実例と例文
(1) 日常会話 (カジュアルな文脈)
- “Drinking plenty of water is beneficial to your health.”
(たくさん水を飲むのは健康に良いよ。) - “Regular exercise can be really beneficial if you want to lose weight.”
(体重を減らしたいなら定期的な運動は本当に有益だよ。) - “It’s beneficial to take short breaks during study sessions.”
(勉強の合間に短い休憩をとるのは有益だよ。)
(2) ビジネス (ややフォーマル)
- “Collaborating with that company could be highly beneficial for our future growth.”
(あの企業との協力は、当社の将来的な成長にとって非常に有益でしょう。) - “It would be beneficial to analyze market trends before making that decision.”
(その決断を下す前に、市場動向を分析することが有益でしょう。) - “A mutually beneficial partnership is what we are aiming for.”
(私たちが目指しているのは、互いに有益なパートナーシップです。)
(3) 学術的な文脈 (フォーマル・専門的)
- “This research indicates that a balanced diet is beneficial in reducing heart disease risk.”
(この研究は、バランスのよい食事が心臓病リスクの低減に有益であることを示唆しています。) - “Early intervention programs have proven beneficial for children with developmental delays.”
(発達遅滞のある子どもに対する早期介入プログラムは有益であることが証明されています。) - “Environmental policies seeking to reduce carbon emissions are beneficial in the long term.”
(炭素排出量を削減しようとする環境政策は長期的には有益です。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語(Synonyms)
- advantageous(有利な)
- helpful(役立つ)
- profitable(利益のある)
- useful(有用な)
- favorable(好都合な)
- 「advantageous」は具体的に「優位性を与える」といった文脈で使われます。
- 「helpful」はよりカジュアルで、「助けになる」「役に立つ」というニュアンス。
- 「profitable」は金銭的な利益を強調する場合に多用。
- 「useful」は一般的に「役に立つ」という意味で幅広く使われます。
- 「favorable」は「好都合」「好ましい条件下」を示します。
反意語(Antonyms)
- harmful(有害な)
- detrimental(有害な、悪影響を与える)
- disadvantageous(不利な)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˌben.ɪˈfɪʃ.əl/
- アメリカ英語(GenAm): [ベネフィシャル](/ˌbɛnɪˈfɪʃəl/)
- イギリス英語(RP): [ベネフィシャル](/ˌben.ɪˈfɪʃ.əl/)
- 強勢: “fi” の部分に強勢が置かれます。(bene・FI・cial)
- よくある間違い: “ficial”の発音を[ファイシャル]や[フィシャル]としてしまう場合があるので注意が必要です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「benefical」と “i” を抜かしてしまう誤り。
- 同音異義語との混同: 「beneficiary(受益者)」など、似た単語と気をつける。
- 「benefit」との混乱: 「benefit」は名詞や動詞で、「beneficial」は形容詞。文脈でしっかり使い分けましょう。
- 資格試験などでは: ビジネス文脈での利点や効果を説明する際に単語選択問題として出題されることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「bene」が「良い」と関連する単語として「benefit(利益)」や「benevolent(慈悲深い)」でおなじみ。
- 「beneficial」という言葉は、「良いことが起きる(benefitを生む)」イメージで記憶すると覚えやすいです。
- スペリングのポイント: bene + fi + cial → /(ben)(e)(fi)(cial)/ と音節で区切ると、記憶に残りやすいでしょう。
以上が「beneficial」の詳細な解説となります。さまざまな文脈で使える便利な形容詞なので、ぜひ自分の文章や会話に取り入れてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
有益な, ためになる
意味(2)
役に立つ
意味(3)
利益をもたらす
意味(4)
《法律》利益を受けることができる