drawback
名詞 “drawback” の詳細解説
1. 基本情報と概要
英語: drawback
日本語: 欠点、障害、不利益
品詞: 名詞 (countable noun; 可算名詞)
意味と概要(やさしい日本語で)
“drawback” は「欠点や不利な点、不都合になる点」を指す英単語です。たとえば「この製品の唯一の欠点は高額なところだ」のように、プラス面はあるけどデメリットとして気になる部分や、何かを進めるうえでの障害になる点を指すときに使われます。
活用形:
名詞のため、数の変化は “drawbacks” (複数形) が基本です。動詞形や形容詞形はありませんが、他の品詞の派生語としては “draw back” (句動詞; 後ろに下がる、撤退する) などがあります。
CEFR レベル: B2(中上級)
・A1: 超初心者 / A2: 初級 / B1: 中級 / B2: 中上級 / C1: 上級 / C2: 最上級
“drawback” は日常会話のレベルでも出てきますが、よりビジネスシーンや文章中でもよく見られるため、B2 レベル程度と考えられます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- draw: 引く
- back: 後ろ、戻す
ただし、“drawback” は「引き戻す」という直訳的なイメージではなく、撤退や後退に伴う「不利・欠点」という意味として確立された単語です。
他の単語との関連性・派生語
- draw (v.): 引く
- draw back (phrasal verb): 後退する、引っ込める
- setback: 後退・失敗、挫折(響きが似ています)
よく使われるコロケーション(関連フレーズ10選)
- major drawback → 大きな欠点
- minor drawback → 小さな難点
- potential drawback → あり得る難点
- main drawback → 主な欠点
- primary drawback → 一番大きな難点
- overcome a drawback → 欠点を克服する
- compensate for a drawback → 不利な点を補う
- a drawback to the plan → 計画上の欠点
- consider the drawbacks → 欠点を考慮する
- outweigh the drawbacks → (利点などが) 欠点を上回る
3. 語源とニュアンス
語源
“drawback” は 15~16 世紀ごろから英語で使われ始め、もともとは「引き下がること」や「後退」の意味を持つ “draw back” から派生したと考えられています。それが転じて、「前進や成功を妨げるもの」という意味合いで「障害・欠点」を指すようになりました。
ニュアンス・使用時の注意
- ネガティブ情報を提示: “drawback” は良い点に対して必ずしも否定しているわけではありませんが「何かを選択する際に気になるマイナス面」を示すときに使います。
- 口語 / 文章: 口語でも使われますが、ビジネス文書やアカデミックな文脈でも頻繁に登場します。比較的フォーマル寄りの響きがあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞 (countable noun)
- a drawback / the drawback / some drawbacks などと使えます。
- a drawback / the drawback / some drawbacks などと使えます。
- 構文例
- “The only drawback is 〜.”
- “One major drawback of X lies in 〜.”
- “The only drawback is 〜.”
- 他動詞・自動詞の区別
- “drawback” は名詞なので、動詞としては使われません。ただし “draw back” (後退する) という句動詞は自動詞的に使われることがあります。
- フォーマル / カジュアル:
- 「フォーマル」な印象が強く、エッセイ・報告書などでよく使用されます。カジュアル会話でも自然に使われる場合はありますが、よりシンプルに “disadvantage” や “downside” と言うことも多いです。
5. 実例と例文
日常会話の例文(3つ)
- “I love the new apartment, but the drawback is that it’s quite far from the station.”
- 新しいアパートは気に入っているんだけど、欠点は駅からかなり遠いことなんだ。
- 新しいアパートは気に入っているんだけど、欠点は駅からかなり遠いことなんだ。
- “One drawback of working from home is that I sometimes feel isolated.”
- 在宅勤務の欠点のひとつは、時々孤独感を感じることだよ。
- 在宅勤務の欠点のひとつは、時々孤独感を感じることだよ。
- “The drawback to this smartphone is its short battery life.”
- このスマホの欠点はバッテリー寿命が短いところだと思う。
ビジネス文脈の例文(3つ)
- “Despite its merits, the proposal has a significant financial drawback.”
- 長所はあるにもかかわらず、その提案には大きな財政的欠点があります。
- 長所はあるにもかかわらず、その提案には大きな財政的欠点があります。
- “We should examine all the drawbacks before finalizing the decision.”
- 決定を下す前に、あらゆる欠点を検証するべきです。
- 決定を下す前に、あらゆる欠点を検証するべきです。
- “The new policy may have some drawbacks in terms of employee satisfaction.”
- 新しい方針は従業員の満足度という点でいくつかの欠点があるかもしれません。
学術的な文脈の例文(3つ)
- “Though this methodology is commonly used, it has critical drawbacks in data accuracy.”
- この手法は一般的に使われていますが、データ精度において重大な欠点があります。
- この手法は一般的に使われていますが、データ精度において重大な欠点があります。
- “One drawback of this theory is that it relies heavily on untested assumptions.”
- この理論の欠点のひとつは、未検証の仮定に大きく依存している点です。
- この理論の欠点のひとつは、未検証の仮定に大きく依存している点です。
- “Researchers must address the drawbacks of these algorithms to improve efficiency.”
- 研究者たちは効率を向上させるために、これらのアルゴリズムの欠点に対処しなくてはなりません。
6. 類義語・反意語と比較
類義語(シソーラス)
- disadvantage (不利)
- 一般的で幅広いシーンで「不利・欠点」を示す。やや万能。
- 一般的で幅広いシーンで「不利・欠点」を示す。やや万能。
- downside (欠点)
- カジュアルな言い方が多い。「いい面もあるが、その裏にあるマイナス面」というニュアンス。
- カジュアルな言い方が多い。「いい面もあるが、その裏にあるマイナス面」というニュアンス。
- shortcoming (短所)
- 個人や組織、システムなどの「十分ではない部分」を指すときに使う。
- 個人や組織、システムなどの「十分ではない部分」を指すときに使う。
- flaw (欠点、傷)
- 「構造上の欠陥」「性格の欠点」「製品の不具合」など幅広く使われる。
- 「構造上の欠陥」「性格の欠点」「製品の不具合」など幅広く使われる。
- weakness (弱み)
- 「弱点・弱み」に近く、抽象的な場面でも使いやすい。
反意語
- advantage (利点)
- benefit (恩恵)
- strength (強み)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˈdrɔː.bæk/ (米), /ˈdrɔː.bæk/ (英)
- アクセント: “draw” の部分に強勢。
- アメリカ英語とイギリス英語: それほど大きな違いはありませんが、アメリカ英語では /drɔː/ または /drɑː/ のように「ドロー」や「ドラ」に近い発音、イギリス英語は比較的長めの /drɔː/ で「ドロォ」に近い音になります。
- よくある間違い:
- “draw” を “dro” と曖昧に発音してしまうことや、つづりの “w” が発音されにくい点に注意。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “drawback” を “draw back” と誤って分割してしまう、あるいは “drawbak” などのスペルミス。
- 同音異義語との混同: “draw” と “drawer” (引き出し) を混同しないように注意。
- 使う場面のニュアンス: “drawback” はややフォーマルで、「邪魔になるポイント・制約」といった文脈が強い。日常的には “disadvantage” や “downside” が使われる場合も多い。
- 試験対策:
- TOEIC や英検、大学入試などで “disadvantage” や “minus” などのパラフレーズとして出題されることがあります。特にビジネス文脈の問題文で登場しやすい単語です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「draw (引く) + back (後ろに)」というイメージから、「前進を阻むもの」「あとにひっばる力」と捉えると覚えやすいでしょう。
- スペリングでは “draw” + “back” をそのまま繋げたことを意識することで、つづりを覚えやすくなります。
- 「利点 (advantage) と欠点 (drawback) はセットで覚える」など、対比で記憶すると試験にも役立ちます。
以上が “drawback” の詳細解説です。欠点や不利な点を指すときに重宝する単語なので、ビジネスやアカデミックな文脈でぜひ正しく使ってみてください。
(…の)障害,妨げ《+to+名》
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