元となった辞書の項目
absent
解説
1. 基本情報と概要
単語: absent
品詞: 形容詞 (時に動詞としても用いられる)
意味 (英語)
- “not present in a place, at an occasion, or as part of something”
意味 (日本語)
- 「(その場や集まりに) いない、欠席している、存在していない」という意味です。
- 例えば学校や会議など、あるべき場所や場面に人が来ていない、物が見当たらない、といった状況で使われます。
「absent」は、誰かが席を外しているときや欠席しているときに、比較的フォーマルな場面から日常会話まで幅広く使われる形容詞です。
また、稀に「absent oneself (from ...)」という形で動詞として「欠席する」「身を引く」という意味もあります。
活用形
- 形容詞: absent (比較級・最上級はあまり一般的ではありません)
- 動詞として: absent - absents - absented - absenting
例) “He absented himself from the meeting.” (彼は会議を欠席した)
派生形
- absence (名詞): 欠席、不在
CEFRレベルの目安: B1 〜 B2
- B1(中級): 一般的な日常のトピックで使える。
- B2(中上級): もう少しフォーマルな文や文章でもしばしば使われる。
2. 語構成と詳細な意味
接頭語・接尾語・語幹
- 語幹: “absent”
- ラテン語
absens
(離れている)に由来。
- ラテン語
- 特定の接頭語・接尾語は付かず、そのままの形で形容詞として機能します。
他の単語との関連性
- absence (名詞): 欠席、不在
- absentee (名詞): 欠席者(特に投票や会議に参加しない人を指す)
- absenteeism (名詞): 長期欠席や無断欠勤のこと
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- absent from school
(学校を欠席している) - absent from work
(仕事を休んでいる) - absent from the meeting
(会議にいない) - conspicuously absent
(目立って欠席している/非常に目立つ不在) - absent father/mother
(不在の父親/母親) - absent expression
(ぼんやりとした表情) - absent-minded
(うわの空、ぼんやりした性格の) - absent look
(心ここにあらずという表情) - to be absent without leave (AWOL)
(無断欠勤、軍隊などでの無断離脱) - physically present but mentally absent
(物理的にはいるが、心ここにあらず)
3. 語源とニュアンス
- 語源はラテン語の “absens, absentis” から来ており、「そこにいない」「離れている」という意味を持ちます。
- 歴史的には、法的・公的な文書や宗教的文脈でも「不在」を示すために用いられてきました。
- 「absent」という形容詞にはややフォーマルな響きがありますが、日常会話でも「いない」と言いたいときに用いられます。
- カジュアルからビジネス、公式な文書まで幅広い場面で使用されますが、日常会話では「not here」「missing」のような言い回しが使われることも多いです。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞としては、補語的に使われる場合と、名詞を修飾する限定用法があります。
- 補語的用法: “He was absent from the ceremony.” (彼は式に不在だった)
- 限定用法: “The absent member did not vote.” (欠席中のメンバーは投票しなかった)
- 補語的用法: “He was absent from the ceremony.” (彼は式に不在だった)
- 動詞としては「absent oneself (from ...)」という表現が少しフォーマルに使われる可能性があります。
- 例) “He decided to absent himself from the party.”
(彼はパーティーに行かないことにした)
- 例) “He decided to absent himself from the party.”
可算・不可算 (名詞形の場合)
- 「absence」は不可算名詞として扱われることが多いですが、たとえば “an absence” と言うと、一度の「欠席」あるいは「不在状態」を表す場合もあります。
フォーマル/カジュアル
- “absent” は比較的フォーマル寄りですが、カジュアルでも通じます。
- ビジネス上のメールや会議で “absent” という言葉はよく使われます。
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “Why were you absent from class yesterday?”
(昨日、なんで授業を休んだの?) - “He seemed absent-minded while we were talking.”
(話している間、彼は上の空だったね。) - “I noticed she was physically present but mentally absent.”
(彼女はそこにいたけれど、心ここにあらずって感じだった。)
ビジネスシーンでの例文
- “John was absent from the meeting due to a business trip.”
(ジョンは出張のため会議を欠席しました。) - “Could you send me the details of the project to cover for Tom in his absence?”
(トムがいない間、プロジェクトの詳細を私に送ってもらえますか?) - “She decided to absent herself from the event because of a scheduling conflict.”
(彼女はスケジュールが合わないため、そのイベントを欠席することにしました。)
学術的/フォーマルな文脈での例文
- “Participants who were absent from more than two sessions were excluded from the study.”
(2回以上セッションを欠席した参加者は研究から除外されました。) - “In the absence of clear data, we cannot draw a definitive conclusion.”
(明確なデータがないので、決定的な結論は下せません。) - “If any critical member is absent during key decision-making, the process might be delayed.”
(重要なメンバーが主要な意思決定の場に不在の場合、プロセスが遅れる可能性があります。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- missing(行方不明の)
- 人や物が行方不明になっている・消えてしまった状況を強調。
- 人や物が行方不明になっている・消えてしまった状況を強調。
- away(離れている)
- 不在よりも「離れた場所にいる」というニュアンスが強い。
- 不在よりも「離れた場所にいる」というニュアンスが強い。
- not present(存在しない)
- 最も直接的に「そこにいない」。カジュアルな場合に多用。
反意語
- present(出席している・存在している)
- 最も基本的な反意語。
- 最も基本的な反意語。
- here(ここにいる)
- 口語的に「ここにいる」対「いない」のイメージで用いられる。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ˈæb.sənt/
- アメリカ英語: [ˈæb.sənt] (第一音節 “ab” にアクセント)
- イギリス英語: [ˈæb.sənt] (ほぼ同じ発音)
強勢(アクセント)の位置
- “ab” の部分にストレスがあります。(AB-sent)
よくある発音の間違い
- /əb/ や /ɑːb/ と曖昧に発音される場合があるが、正しくは「アブ」に近い音で。
- “-sent” は [sənt] で、「セント」とはっきり発音します。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “absent” の “b” の後に “s” が来る綴りを間違えて “abset” や “absant” にしてしまうケース。
- 同音異義語との混同: 似た音を持つ単語はあまりありませんが、“absence” (名詞) と綴りや意味を混同しないように注意。
- TOEICや英検など: ビジネスでのやり取りの中で「欠席/不在」を表す語として出題されることがある。
「absent from work, absent from the meeting」などの表現が問われる場合がある。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “absent” = “AB” + “sent”
頭文字の “A” は 「Away」や「Away from place」とイメージすると記憶しやすいかもしれません。 - 「ABが送られて (sent) 離れている」イメージで覚える、という覚え方もある。
- 何度も「absent from ...」を口に出して練習し、自然に「いない様子」を頭に思い浮かべると覚えやすいでしょう。
以上が、形容詞「absent」の詳細な解説です。欠席や不在を表すため、ビジネスや日常生活、学術的なコミュニケーションなど、さまざまな場面で活用できる便利な単語です。ぜひ参考にしてください。
意味のイメージ
意味(1)
欠席した,留守の,不在の
意味(2)
(物が)欠けている,ない
意味(3)
《名詞の前にのみ用いて》放心した
意味(4)
(…から)〈人〉'を'欠席させる《+名+from+名》