caution
以下では、名詞 “caution” について、学習者にとってわかりやすいように詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
英語・日本語の意味
- 【英語】“caution” : care taken to avoid danger or mistakes
- 【日本語】「注意・用心・警告」:危険やミスを避けるために気をつけること、警戒すること
「caution」は、危険を避けるための注意や、気をつける気持ちを表す名詞です。何かをするときに「ちょっと気をつけよう」というニュアンスで使います。
品詞
- 名詞(n.)
- 「caution」そのものが名詞です。
活用形
- 名詞のため、語形変化は基本的にありません。ただし、以下のように動詞としても使われる場合があります。
他の品詞形
- 動詞 “to caution (someone)” : (人)に警告する、注意を与える
- 例: “The teacher cautioned the students to be careful on the field trip.”
(先生は生徒たちに、遠足で気をつけるように警告した。)
- 例: “The teacher cautioned the students to be careful on the field trip.”
CEFRレベルの目安
- B1(中級)
日常会話でも見聞きする機会が多く、ニュースや文章にも登場する比較的よく使われる単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語:なし
- 語幹:caut-(ラテン語の “caveo”(気をつける、用心する)に由来)
- 接尾語:-ion(名詞にする意味合いがある)
関連する派生語
- “cautious” (形容詞) : 用心深い
- “cautiously” (副詞) : 用心深く
- “precaution” (名詞) : 予防策、用心(事前に講じる注意)
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- exercise caution(注意を払う)
- urge caution(注意を促す)
- treat with caution(注意深く扱う)
- advise caution(警告する、注意を呼びかける)
- with extreme caution(細心の注意をもって)
- a word of caution(注意を促す一言)
- err on the side of caution(用心して行動する)
- proceed with caution(注意しながら進む)
- throw caution to the wind(無鉄砲な行動をとる)
- sound a note of caution(警告を発する)
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の “cautio” および “caveo” (気をつける、避ける)が語源です。 そこからフランス語を経由して英語に取り入れられました。
ニュアンス・使用時の注意
- 「caution」は、真面目かつ堅めの印象を与えることが多い単語です。公式の書類や看板(Caution sign)などに使われ、フォーマルな場面でもよく登場します。
- カジュアルな会話では、「気をつけてね」という軽めの意味合いでも使用されます。とはいえ「caution」は「danger」ほど直接的に恐怖や危険を煽る印象はなく、「注意してください」という柔らかい警告レベルです。
4. 文法的な特徴と構文
文法上のポイント
- 可算・不可算:文脈によっては不可算扱いされることが多いですが、公的に「cautionを受ける(例:警察からの警告)」などの場合は可算名詞として“a caution”の形で使われることもあります。
一般的な構文・イディオム
- “Use caution (when ~)”
- ~する時は注意してください
- ~する時は注意してください
- “Issue a caution”
- 警告を発する
- 警告を発する
- “Take caution”
- 注意を払う(ややフォーマル)
フォーマル / カジュアルの使い分け
- フォーマルな会議や文書:「We advise caution when proceeding with the new policy.」
- カジュアルな会話:「Just use caution crossing the street, okay?」
5. 実例と例文
ここでは日常会話・ビジネス・学術的な文脈での例文をそれぞれ3つずつ紹介します。英語例文と日本語訳を併記します。
① 日常会話
“Always use caution when walking home alone at night.”
(夜に一人で帰るときは、いつも注意してね。)“You should exercise caution with that old ladder—it’s pretty wobbly.”
(その古いハシゴはけっこうぐらつくから、気をつけたほうがいいよ。)“A little caution can save you a lot of trouble later.”
(ちょっとした注意があとで大きな問題を防いでくれるよ。)
② ビジネス
“We recommend taking extreme caution when handling confidential information.”
(機密情報を取り扱う際には、細心の注意を払うよう推奨します。)“He sounded a note of caution about investing in that startup.”
(彼はそのスタートアップへの投資について、警告を発した。)“Before making any big decisions, it’s wise to proceed with caution.”
(大きな決定を下す前に、注意深く進めるのが得策です。)
③ 学術的な文脈
“Researchers urge caution when interpreting the experimental results.”
(研究者は、実験結果を解釈するときに注意を促している。)“It is necessary to treat these historical documents with caution.”
(これらの歴史文書は注意深く扱う必要がある。)“The study concludes with a call for caution in applying these findings broadly.”
(その研究は、これらの発見を広範囲に適用する際には注意が必要だと結論づけている。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語(Synonyms)
- care(注意)
- prudence(用心深さ)
- vigilance(警戒心)
- wariness(警戒、疑い深さ)
- circumspection(慎重さ)
- 例: “vigilance” は周囲にひそむ危険を警戒するニュアンスが強いです。
- 例: “prudence” は慎重かつ賢明な判断、特に先を見越した用心深さを示します。
反意語(Antonyms)
- carelessness(不注意)
- recklessness(向こう見ず)
- 例: “recklessness” は結果を考えないで危険な行為をする、度を越した軽率さを表します。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ˈkɔː.ʃən/(イギリス英語), /ˈkɑː.ʃən/(アメリカ英語)
- 強勢(アクセント)は第1音節 “cau-” に置かれます。
- よくある間違い:
- “caustion” のように “t” を重ねてしまうスペルミス。
- アクセントを後ろの “-tion” に置いてしまう発音ミス。
- “caustion” のように “t” を重ねてしまうスペルミス。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “caution” は “t” が1つ、 “u” と “o” を逆に書かないよう気をつけましょう。
- “cautious” (形容詞) と混同しないようにすること:
- “caution” = 名詞(注意)
- “cautious” = 形容詞(用心深い)
- “caution” = 名詞(注意)
- 同音似単語との混同はあまりないですが、“caution” と “cushion” の発音が近いと感じる学習者もいるので要注意。
- TOEICや英検などで「注意しながら行動する」「警告を発する」といった文脈を問う問題で見かけることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 黄色の注意サイン(Caution sign)や工事現場の黄色と黒のテープ(caution tape)をイメージすると「注意」という意味を思い出しやすいです。
- “Cau-” と “care” はどちらも「気をつける」というニュアンスで覚えやすいかもしれません。
- 語源がラテン語 “caveo”(用心する)で、同じく「警告」を意味する “caveat” も “cav-” を含む単語だと関連付けると覚えやすいでしょう。
以上が、名詞 “caution” の詳細な解説です。何かをする際に「ちょっと用心しよう、気をつけよう」という気持ちを表す、とても大切な単語です。日常生活からビジネス、学術的場面まで幅広く使われるので、ぜひこの機会にマスターしてみてください。
〈U〉用心,注意,慎重さ,用心深さ(prudence)
〈C〉警告(注意)の言葉(合図,しるし)