最終更新日:2025/11/30

彼は常に道徳的な決断をしようと努力しています。

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He always tries to make moral decisions.

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元となった辞書の項目

moral

形容詞

《名詞の前にのみ用いて》(人・行為などが)道徳的な,道徳を守る;(人が)善悪の区別がつく / 《名詞の前にのみ用いて》倫理(道徳)上の,道徳の(ethical) / 教訓的な,道徳を教うる / 精神的な

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解説

1. 基本情報と概要

英語: moral

品詞: 形容詞 (adjective)

意味(日本語): 道徳上の、倫理上の

「moral」は、「人として正しい行いかどうか」「善悪の判断に関わる」ことを表す形容詞です。たとえば人や行動などが「道徳的に正しい」場合に使います。スピーチや文章などでも、物事の「正しさ・倫理性」を議論するときに幅広く使われる単語です。

活用形

形容詞のため、基本的には形として変化しません。副詞は「morally」(道徳的に)、名詞形は「morality」(道徳)、関連する形容詞に「immoral」(道徳に反する)があるので、合わせて覚えておくとよいでしょう。

CEFRレベルの目安: B2(中上級)


  • B2(中上級)は、ある程度複雑な文を理解し、抽象的な話題や専門的な内容を扱うレベルです。道徳や倫理といった抽象概念を扱う語彙として「moral」はB2レベルに相当すると考えられます。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 「moral」の直接的な接頭語・接尾語はありません。

  • 語幹「mor-」はラテン語の「mos(習慣・しきたり)」や、「mores(モーレス; 社会的慣習)」に由来します。そこから「moralis(習慣・道徳に関する)」というラテン語を経て英語に入ったとされます。

よく使われるコロケーション(共起表現)10個


  1. moral compass (道徳的な指針)

  2. moral obligation (道徳的義務)

  3. moral values (道徳的価値観)

  4. moral dilemma (道徳的ジレンマ)

  5. moral principles (道徳原則)

  6. moral judgment (道徳的判断)

  7. moral support (精神的支援)

  8. moral high ground (道徳的に優位な立場)

  9. moral fiber (道徳的意志、倫理観)

  10. moral code (道徳的規範)

これらは特に倫理や価値観の話題でよく登場します。政治や教育、社会問題の議論、ビジネス上のコンプライアンスなど、多様なシーンで用いられます。


3. 語源とニュアンス

語源


  • ラテン語の「moralis」(習慣・道徳に関する) から。さらに元をたどると「mos(慣習・しきたり)」に由来します。

  • 英語での初出は14世紀頃とされ、当初から「人としての正しさや善悪の基準」に関わる語として使われていました。

ニュアンス・使用時の注意点


  • 「moral」は「道徳上の」「倫理的に正しい」という、ややかたい印象の言葉です。

  • 日常会話においては、単純に「right」「wrong」を使っても意味は通じますが、「moral」はより抽象的・概念的な響きがあります。

  • 政治・教育・宗教・法などの「倫理性」を強調する場合によく用いられ、フォーマルな文脈でも使われます。


4. 文法的な特徴と構文


  • 「moral」は形容詞なので、名詞を修飾する形で使われます。


    • 例: a moral issue (道徳的な問題), moral responsibility (道徳的責任)


  • 「moral」から派生した名詞「morality」(可算・不可算で使われる場合もある)や、副詞「morally」などと合わせて知っておくと便利です。

一般的な構文・イディオム


  • “It is a moral imperative (for + 人) to …”「…することは(人にとって)道徳的義務である」

  • “to take the moral high ground”「道徳的優位に立つ・高みに立つ」

  • “to make a moral judgment on …”「…に道徳的な判断を下す」

これらはフォーマルな文脈で見られる表現です。よりカジュアルな場面では「I think it’s the right thing to do.」のように、やや直接的な言い方をするほうが自然です。


5. 実例と例文

以下では、様々なシーンで使われる例文を示します。

日常会話


  1. “It’s a moral question whether we should tell him the truth or not.”

    (彼に真実を伝えるべきかどうかは道徳的な問題だね。)


  2. “I believe helping others is a moral obligation.”

    (私は、人を助けることは道徳的義務だと思うよ。)


  3. “She always does the moral thing, even when it’s difficult.”

    (彼女はいつも正しいことをするんだ、たとえ難しくてもね。)


ビジネス


  1. “Maintaining moral standards in our company is crucial for our reputation.”

    (当社の評判を守るためには、道徳的な基準を維持することが極めて重要です。)


  2. “We should consider the moral implications of outsourcing this service.”

    (この業務を外部委託することが道徳的にどんな影響をもたらすかを考慮すべきです。)


  3. “A strong moral code can foster trust with our clients.”

    (強固な道徳規範を持つことで、クライアントからの信頼を得ることができます。)


学術的・専門的


  1. “The philosopher argued that moral values are shaped by societal norms.”

    (その哲学者は、道徳的価値観は社会の規範によって形成されると主張した。)


  2. “Studies show that moral reasoning processes differ across cultures.”

    (研究によると、道徳的思考のプロセスは文化によって異なることが示されている。)


  3. “We need to address moral dilemmas in technology, such as data privacy and AI ethics.”

    (データのプライバシーやAIの倫理など、テクノロジーがもたらす道徳的ジレンマに取り組む必要があります。)



6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. ethical (倫理的な)


    • 「モラル」よりも「職業上・社会上の規範」の意味が強い。医療倫理などの専門領域で頻用される。


  2. righteous (正しい、正義の)


    • 宗教や信念の観点で「正しさ」を強調するニュアンスがある。


  3. virtuous (高潔な、美徳のある)


    • 個人の美徳や高潔さを表す語で、やや文語的・古風な響きがある。


反意語


  • immoral (不道徳な)

  • unethical (倫理に反する)

ニュアンスとして「immoral」は「道徳に反する」行いを、やや直接的・否定的に表す語である一方、「unethical」は「専門職の倫理基準に反する」など、より専門的文脈で用いられることが多いです。


7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号(IPA): /ˈmɔːr.əl/ (米・英どちらもほぼ同じ)


    • アメリカ英語: [ˈmɔːr.əl] または [ˈmɑːr.əl](地域によって母音に差があり、ɑ(アー)とɔ(オー)の中間くらいの音になる場合があります)

    • イギリス英語: [ˈmɒr.əl] に近く、イギリスでは ɒ を使うこともあります。


アクセントは第1音節 “mór-” に置かれます。「morale(士気)」と混同しがちですが、「morale」は /məˈræl/ と発音とつづりが異なるので注意が必要です。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: 「morale(士気、意気込み)」とつづりが非常に近いので、スペルや読み間違いに注意。

  • 発音: “morale” は /məˈræl/、 “moral” は /ˈmɔːr.əl/ とアクセント位置が異なる。

  • TOEIC・英検などの試験対策: 倫理や行動規範に関する文章でよく出題される。道徳や倫理上の問題を論じる際に使われやすい語なので、その文脈を押さえておくと読解問題や単語問題で役立ちます。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「morale(士気)」と「moral(道徳)」の区別を、以下のイメージで覚えると便利です:


    • “morale” は “spirit” に関わる → /mə-ræl/ のように「ら」(ræl) が「やる気・意気込み」をイメージ。

    • “moral” は “right or wrong” に関わる → /mɔː-rəl/ のように「モーラル」と伸ばして言う感じ。


  • 「モラルが高い人」は言い換えれば「道徳観がしっかりしている人」。物事の正しさを意識したいときに瞬時に想起できるよう、「道徳性」というテーマとセットで覚えると頭に入りやすいでしょう。


以上が “moral” の詳細解説になります。道徳や倫理の概念が関わるシーンでよく登場し、フォーマルな文章から日常会話まで幅広く使われる重要な単語です。ぜひしっかり覚えて使いこなしましょう。

意味のイメージ
moral
意味(1)

《名詞の前にのみ用いて》(人・行為などが)道徳的な,道徳を守る;(人が)善悪の区別がつく

意味(2)

教訓的な,道徳を教うる

意味(3)

《名詞の前にのみ用いて》倫理(道徳)上の,道徳の(ethical)

意味(4)

精神的な

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