元となった辞書の項目
approximately
解説
以下では、英単語 approximately
(副詞)を、できるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
英単語: approximately
品詞: 副詞 (adverb)
日本語での意味: 「おおよそ」「ほぼ」「だいたい」
「approximately」は、数値や時間、距離などを表現するときに「正確ではないが近い値」を示すために使われる副詞です。会話や文章で「大体このくらい」「ざっくりとしたところで」というニュアンスを伝えるときに非常によく用いられます。
CEFRレベルの目安
- B2(中上級)
ある程度複雑な英語の文章を読み書きし始めるレベルで登場しやすい単語です。数字やデータを説明する場面で特に出やすい表現です。
活用形
- 副詞のため、実質的に活用形はありません。
- 形容詞形: approximate (おおよその)
- 動詞形: to approximate (近づける、概算する)
- 名詞形: approximation (概算、近似値)
2. 語構成と詳細な意味
- 接頭語: なし
- 語幹: approximate (おおよそ、近似する)
- 接尾語: -ly
-ly は形容詞を副詞化するときによく使われる接尾語です。ここでは “approximate” (形容詞) に “-ly” を付けて、副詞の “approximately” が作られています。
主な意味・使い方
- 数値や時間、距離などを表現する際に「おおよそ」「ほぼ」「約」の意味で使われる。
- 正確な数値がわからない、もしくは不用の場合において、大体の目安を伝えるために用いられる。
コロケーション(共起表現)例 10 個
- approximately 10 minutes
(だいたい10分) - approximately 50 people
(およそ50人) - approximately equal to
(ほぼ等しい) - approximately half
(ほぼ半分) - arrive at approximately the same time
(ほぼ同じ時間に到着する) - cost approximately ~
(およそ~の費用がかかる) - the figure stands at approximately ~
(その数値は約~となっている) - covers an area of approximately ~
(約~の面積をカバーする) - the distance is approximately ~
(距離はおおよそ~だ) - take approximately X hours
(約X時間かかる)
3. 語源とニュアンス
- 語源: ラテン語の “approximatus” に由来し、
ad
(~に向かって)+proximare
(近づける)が組み合わさって「近くにする/近寄る」という意味をもちます。 - 歴史的な用法: 数学・科学などの分野では「近似値」を示す意味で長らく使われてきました。日常会話やビジネスでも、ざっくりとした数値や時間を伝えるときによく使われます。
- ニュアンス: 正確さよりも「粗さ」「目安感」を強調するため、厳密な数字を避けたいときに便利です。
口語か文章か/カジュアルかフォーマルか
- 口語・文章どちらでもよく使われますが、数字やデータに言及する文書(レポート、ビジネス、学術論文など)で特にフォーマルな文脈で用いられることが多いです。
- 口語でも「roughly」と同じようにライトな表現として用いられることがあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 副詞として、動詞・形容詞・他の副詞を修飾します。
- 「be 動詞 + approximately + 数値/数量」で「おおよそ~だ」という構文は頻出です。
- 「approximately」の代わりに似た意味の “about” や “roughly” もよく使われますが、
approximately
のほうがややフォーマルな響きがあります。
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “It takes approximately 20 minutes to get to my house by bus.”
(私の家まではバスでおよそ20分です。) - “Dinner will be ready in approximately half an hour.”
(夕飯はあとだいたい30分くらいでできるよ。) - “I think there were approximately 30 people at the party.”
(パーティにはだいたい30人ほどいたと思うよ。)
ビジネスでの例文
- “Our sales increased by approximately 15% this quarter.”
(今期の売上はおよそ15%増加しました。) - “The meeting will start at approximately 2 p.m.”
(会議はだいたい午後2時に開始する予定です。) - “The project budget is approximately $200,000.”
(そのプロジェクト予算はおよそ20万ドルです。)
学術的な文脈での例文
- “The population density in this region is approximately 300 people per square kilometer.”
(この地域の人口密度は1平方キロメートルあたりおよそ300名です。) - “We collected data from approximately 50 participants in our study.”
(我々の研究ではおよそ50名の参加者からデータを収集しました。) - “The experiment took approximately two hours to complete.”
(その実験を完了するのに約2時間かかりました。)
6. 類義語・反意語と比較
- 類義語 (Synonyms)
- about(約・だいたい)
- roughly(ざっと・おおよそ)
- nearly(ほとんど・ほぼ)
- around(およそ・だいたい)
- about(約・だいたい)
これらの単語は同じように「ざっくり」とした数字や時間を表すことが多いですが、 “approximately” は少しフォーマルで、ビジネス文書や学術文脈で特に好まれます。
- 反意語 (Antonyms)
- exactly(正確に)
- precisely(正確に/まさしく)
- exactly(正確に)
「approximately」が「ざっくり」した表現であるのに対し、「exactly」「precisely」は「正確さ」を強調する際に使われます。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号(IPA)
- イギリス英語: /əˈprɒk.sɪ.mət.li/
- アメリカ英語: /əˈprɑːk.sɪ.mət.li/
- イギリス英語: /əˈprɒk.sɪ.mət.li/
アクセント:
“pro” の部分(第2音節)が強勢(ストレス)を受けやすいです。よくある発音ミス:
approx-i-mate-ly
のように、音節をはっきり分けて読むこと。母音が多いため、曖昧に読まれやすい点に注意します。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス
×「approxiamtely」や「approximetely」とつづりを誤る場合があります。
「approx + i + mate + ly」の順に分解して覚えると良いでしょう。 - 類似表現との混同
“about” や “around” の方がカジュアル。フォーマルなレポートや論文では “approximately” や “roughly” の方が使われることが多いです。 - 試験対策
TOEICや英検などで「数値・データを説明する文脈」「グラフ問題」のときに出題される可能性が高いです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「アプロックス(approx...)」で「おおよそ」と覚える
approx
という略語表記から「約」「おおよそ」を連想しやすくなります。 - スペリングのコツ
「ap + prox + i + mate + ly」とパーツに分けて確認するとよいです。 - 勉強テクニック
まずは日常生活で数字や時間を伝える際に「about」「around」を「approximately」に置き換えて意識的に使ってみましょう。フォーマル感が身についてきます。
以上が、副詞 “approximately” の詳細解説です。数値や時間を表す際、「正確ではないけど近い目安を伝えたい」というときに、ぜひ活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
おおよそ,だいたい(nearly)