元となった辞書の項目
during
解説
1. 基本情報と概要
単語: during
品詞: 前置詞 (preposition)
CEFRレベル: A2(初級)
意味(英語 / 日本語)
- 英語: “during” means “throughout the course or duration of a period or event.”
- 日本語: 「〜の間に」「〜の期間中ずっと」という意味です。
たとえば「会議の間に」「夏休みの期間中に」のように、特定の時間的な区間に何かが起こっていることを表します。あまり難しくない単語なので、日常会話でもよく使われます。
活用形
- 前置詞であるため、動詞のような時制変化(活用)はありません。
他の品詞になった場合
- 「during」は他の品詞としては使われませんが、同じ語源を持つ名詞や動詞には「duration(名詞:継続時間)」「endure(動詞:耐える)」「endurance(名詞:忍耐)」などがあります。
2. 語構成と詳細な意味
接頭語・接尾語・語幹
- 語幹: “dur” はラテン語の “durare”(続く、持続する)が起源です。
- “-ing” はあくまで英語の品詞としての形や、ラテン語起源の単語の英語形の一部で、動名詞などの “-ing” とは関係がありません。
派生語や類縁語
- duration (名詞): 継続時間
- endure (動詞): 耐える・持続する
- endurance (名詞): 忍耐・持久力
- durable (形容詞): 耐久性のある
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- during the meeting – 会議の間に
- during the summer – 夏の間に/夏の期間中に
- during the night – 夜の間に
- during the holiday – 休暇期間中に
- during that time – その期間中に
- during the event – そのイベントの間に
- during the interview – 面接の間に
- during the show – ショーの最中に
- during the trip – 旅行中に
- during the war – 戦争の間に
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の「durare(続く、持続する)」を語源とします。フランス語経由で中英語に入り、「〜の間に」という時間継続を表す意味として発展しました。
ニュアンス・使用時の注意点
- “during” は 特定の時間や出来事 の「最中に」何かが起きたことを示す際に使われます。
- 「 while 」と比較されることが多いですが、“during” の後には 名詞句(例: during the vacation)、“while” の後には 節(例: while I was on vacation)が続くという大きな違いがあります。
口語か文章か、カジュアルかフォーマルか
- “during” は日常会話でもビジネス文書でも幅広く使われます。カジュアル・フォーマルを問わず利用可能で、文語的すぎる印象も与えません。
4. 文法的な特徴と構文
用法: 前置詞として、後ろに名詞や名詞句を伴います。
例: “during the winter,” “during my vacation,” “during lunch break.”主な構文:
- “(something happens) during + 名詞/名詞句”
例: “It rained heavily during the movie.”(映画の間ずっと、激しく雨が降っていた)
- “(something happens) during + 名詞/名詞句”
可算・不可算名詞の区別: “during” は前置詞なので、続く名詞が可算・不可算どちらでも構いません。
例: “during the journey” (可算) / “during breakfast” (不可算)
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “I met him during my trip to France.”
(フランス旅行の間に彼に会いました。) - “Please don’t use your phone during dinner.”
(夕食の間は携帯を使わないでください。) - “I fell asleep during the movie.”
(映画の最中に寝てしまいました。)
ビジネスでの例文
- “We can discuss the project details during the next meeting.”
(次の会議の間に、そのプロジェクトの詳細を話し合えます。) - “Please submit all the documents during office hours.”
(執務時間中にすべての書類を提出してください。) - “We had a minor technical issue during the conference call.”
(電話会議中に、ちょっとした技術的な問題がありました。)
学術的な文脈での例文
- “Many new discoveries were made during the excavation.”
(その発掘調査の期間中に、多くの新発見がありました。) - “During the experiment, we observed an unexpected reaction.”
(実験の最中に、予想外の反応を観察しました。) - “Several samples were collected during the field study.”
(フィールド調査中にいくつかのサンプルが採取されました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- while (〜している間)
- 品詞: 接続詞
- 違い: “while” の後ろには節(主語+動詞)が来る。
- 例: “While I was driving, it started to rain.”
- 品詞: 接続詞
- throughout (〜の間ずっと/初めから終わりまで)
- 品詞: 前置詞
- 違い: “during” は特定の出来事・期間にフォーカスするが、“throughout” は「はじめから終わりまでずっと」を強調。
- 例: “He kept silent throughout the meeting.”
- 品詞: 前置詞
- in (〜のうちに/〜の間に)
- 品詞: 前置詞
- 違い: 時間を表す“in” は漠然とした期間の中で起きることを表すことが多いが、“during” は特定イベントの期間に焦点を当てる。
- 例: “In summer” vs. “during the summer break.”
- 品詞: 前置詞
反意語
- 前置詞で「〜の間に」の反意語は厳密にはありませんが、強いて挙げるなら「before (〜の前に)」「after (〜の後に)」が時間的に対立する存在です。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ˈdjʊərɪŋ/ (イギリス英語), /ˈdʊrɪŋ/ or /ˈdjʊrɪŋ/ (アメリカ英語)
- アメリカ英語では “d(y)oo-ring” のようにも聞こえ、イギリス英語では “djʊər” のように “j” の音がはっきりする場合があります。
- 強勢(アクセント)は最初の音節 “dur-” に置かれます。
- よくある間違いは、後ろの “g” を明確に発音しないで消えてしまうことですが、実際には “-ing” としてしっかり終わる音です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “durning” “dring” などのミス。
- 用法の混同: “while” と混乱しがち。 “while” は接続詞なので、後ろに主語+動詞が来る点に注意。
- 試験対策: TOEICなどでも「時を表す前置詞の選択問題」でよく出題されます。特に「for」「in」「during」などを区別する問題が典型的です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- イメージ: 「ある出来事・時間帯の“ど真ん中”を思い浮かべる」と覚えやすいです。
- 「while」との使い分けを覚えたいときは、「during」の後ろは 名詞、「while」の後ろは 主語+動詞 のかたちになるとイメージすると混同しにくいです。
- 最後の “-ing” は英語学習でおなじみの形ですが、これはあくまで「前置詞であることを示す固有の形」として覚えるとよいでしょう。
以上が “during” の詳細解説です。日常的にもビジネスでも多用される、実用的かつ覚えやすい前置詞なので、この機会にしっかりマスターしてください。
意味のイメージ
意味(1)
(ある期間)の間ずっと,…の間じゅう
意味(2)
(しばらく続く時間・期間)の間[のある間]に,…中に