元となった辞書の項目
claim
解説
1. 基本情報と概要
単語: claim
品詞: 名詞 (※動詞としても使われますが、ここでは名詞に焦点を当てます)
CEFRレベル: B2(中上級)
- 「claim」は「主張」や「要求」、「権利の申し立て」を意味する英単語です。
- 例えば「何かを自分の権利だと主張する」「自分には~があると要求する」ような場面で使われます。「保険の請求」「権利の主張」「根拠のある主張」といたニュアンスがあります。
活用形
名詞としては数えられる名詞 (可算) です。一般的に “a claim” や “claims” の形で用いられます。
他の品詞形
- 動詞 (to claim): 「主張する」「要求する」「請求する」という意味で用いられます。
- 例: “He claimed that he was innocent.” (彼は無実だと主張した)
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- claim は動詞形の “to claim” が由来しており、ラテン語の “clamāre (叫ぶ)” にルーツがあります。接頭語・接尾語ははっきり持たない単語ですが、同根語に “exclaim” (叫ぶ)、 “proclaim” (宣言する) などがあります。
詳細な意味
- 主張: ある事柄が正しいと断言すること。
- 権利の主張: ある権利・所有権が自分にあると認めてもらうための申し立て。
- 請求: 特に保険や金銭における請求。
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- make a claim(主張する/請求する)
- file a claim(請求を提出する)
- reject a claim(申し立てを却下する)
- settle a claim(請求を解決する/示談する)
- stake a claim(権利を主張する/自分のものだと宣言する)
- withdraw a claim(主張や請求を取り下げる)
- dispute a claim(主張/請求に異議を唱える)
- accept a claim(主張/請求を認める)
- support a claim(主張を支持する)
- validate a claim(主張/請求を正当なものと認める)
3. 語源とニュアンス
- 語源: ラテン語 “clamāre” (叫ぶ) → 中世フランス語 “claimer” → 中英語 “claimen” → 現代英語 “claim”
- ニュアンス:
- 自分に権利があることをはっきりと主張するような響きがあります。
- 場合によっては「一方的」と感じられることもあるので、自分の立場をはっきり述べる際に注意が必要です。
- 文章、口語どちらでも使われますが、「請求」や「正式な主張」をともなうフォーマルな印象がやや強いです。
- 自分に権利があることをはっきりと主張するような響きがあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞 (countable noun): “a claim,” “my claim,” “their claims” のように扱います。
- 代表的な構文:
- “make a claim for + 名詞” → 「~を請求する/~について主張する」
- “file a claim with + 組織/機関” → 「(保険会社など) に請求を出す/申し立てをする」
- “make a claim for + 名詞” → 「~を請求する/~について主張する」
- フォーマル/カジュアル:
- フォーマルな文書や公的なシーン(保険や法的手続き)でよく使われます。
- 日常会話でも「権利を主張する」という文脈で用いられますが、「demand」ほど直接的・強圧的な印象はありません。
- フォーマルな文書や公的なシーン(保険や法的手続き)でよく使われます。
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “I have a claim to this seat because I arrived first.”
(先に来たから、この席を使う権利があると主張しているんだ。) - “She made a claim that the broken phone was not her fault.”
(彼女は、壊れた携帯は自分のせいではないと主張したよ。) - “We have a strong claim to that property, so we should consult a lawyer.”
(私たちにはその物件について正当な権利がありそうだから、弁護士に相談した方がいい。)
ビジネスでの例文
- “Our insurance company rejected the claim due to insufficient evidence.”
(保険会社は証拠が不十分だとして請求を却下しました。) - “Please file a claim with our customer service if you encounter any defects.”
(不具合がある場合は、カスタマーサービスに請求書を提出してください。) - “They threatened legal action if their claim wasn’t addressed promptly.”
(彼らは、要求に素早く対応されない場合は法的手段に訴えると脅しました。)
学術的な文脈での例文
- “His claim in the research paper was supported by a series of experiments.”
(彼の研究論文の主張は、一連の実験によって裏付けられていた。) - “The scholar’s claim that ancient texts were misinterpreted caused controversy.”
(その学者が、古代の文献が誤解釈されていたと主張したことで論争が巻き起こった。) - “Multiple sources must verify the claim before it can be accepted as fact.”
(事実として認められる前に、その主張は複数の情報源による検証が必要だ。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- assertion (アサーション) - 「断言」。比べるとやや硬い・学術的な響き。
- allegation (アリゲイション) - 「(証拠のない) 主張・疑惑の提起」。法律文書でよく使われる。
- contention (コンテンション) - 「争点となる主張」。論争・議論中の主張として扱われる。
- demand (デマンド) - 「要求」。場合によっては強い要求のニュアンス。
- proposal (プロポーズル) - 「提案」。権利主張というより「提案」に近い。
反意語
- relinquishment (リリンキッシュメント) - 「放棄」。主張や権利を放棄する行為。
- denial (ディナイアル) - 「否定」。相手の主張を否定する、または自分が主張を認めない行為。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /kleɪm/
- 強勢は基本的に “claim” 全体にありますが、1音節のみです。
- アメリカ英語とイギリス英語での発音差はほぼありません。どちらも /kleɪm/ です。
- よくある間違い:
- “clam” (/klæm/) (二枚貝) とはスペリングも発音も異なるので注意してください。
- “calm” (/kɑːm/ または /kɑlm/) と間違えないようにしましょう。
- “clam” (/klæm/) (二枚貝) とはスペリングも発音も異なるので注意してください。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “calim” と逆に書いてしまうミスに注意。
- 同音異義語との混同: 先述の “clam” (二枚貝) や “calm” (落ち着いた) など、日本人学習者が特にスペルを取り違えやすいです。
- 資格試験での出題: TOEICや英検などでは、ビジネス文脈や保険請求、法的申し立てなどの文脈でよく出題されます。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「叫ぶ」というルーツから「自分の権利を高らかに声に出すイメージ」を持つと覚えやすいです。
- “claim” は “cry out” に関連がある、と関連付けると単語のイメージがはっきりします。
- スペリングは「c」「l」「a」「i」「m」の順番を、指差し確認するように何度か書くと定着しやすいです。
以上が、名詞 “claim” の詳細な解説です。ぜひ使い方を練習してみてください!
意味のイメージ
意味(1)
〈C〉請求物;(特に入植者に与えられる)一区画の土地;(鉱業権などの設定された)払い下げ精求地
意味(2)
〈C〉主張,断言,公言
意味(3)
〈U〉(物事を)要求する権利(資格),請求権《+to+名〈物事〉》;(人に)要求する権利《+on+名〈人〉》
意味(4)
〈C〉(…に対する)(当然の)要求,請求《+for(to)+名》