最終更新日
:2025/01/28
whichever
解説
1. 基本情報と概要
単語: whichever
品詞: 代名詞(pronoun)、および限定詞(determiner)の用法もある
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
ある程度英語に慣れた人が、選択肢から「どれでも」「どちらでも」という意味を表すときに使う単語です。
意味(英語と日本語)
- 英語: “whichever” = “any one that” / “no matter which”
- 日本語: 「どれでも」「どちらでも」「どれであれ」
例えば、いくつかの選択肢や候補があるときに、「どれを選んでも(どちらを選んでも)いいですよ」というニュアンスで使われます。
活用形
- “whichever” は、時制・人称による変化をほとんど持ちません。同じ形で使われます。
他の品詞になったときの例
- “which” は疑問代名詞・形容詞として使われます(例: “Which do you prefer?”)。
- “whoever”, “whatever” など、似た形の不定代名詞もあります(“whichever” と同様に「~であれ」という意味を持ちます)。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- which(どちら) + -ever(「いずれにしても」「どんな場合でも」という意味を強める接尾辞)
- 結合されて「どちらであろうとも」「どれであろうとも」というニュアンスを作り出します。
関連する派生語・類縁語
- whoever(誰であろうとも)
- whatever(何であろうとも)
- whenever(いつであろうとも)
- wherever(どこであろうとも)
- however(どのようであろうとも)
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- whichever option you choose → どのオプションを選んでも
- whichever way you go → どの方向に進んでも
- whichever route works best → どのルートがいちばん都合が良くても
- whichever day is convenient → どの日が都合が良くても
- whichever method suits you → どの方法があなたに合っていても
- pick whichever you like → 気に入ったものをどれでも選んで
- do whichever you prefer → あなたが好きなほうをやって
- whichever comes first → どれが先に訪れても
- whichever solution you find → どの解決策を見つけても
- select whichever you think is best → いちばん良いと思うものを選んで
3. 語源とニュアンス
語源
- which は古英語の “hwilc” (「どちらの」) に由来し、
- -ever は強意・包括の意味を加える要素として古英語から派生した “æfre” が変化したものです。
組み合わせることで「どちらを選んでも構わない」という、包括的かつ強調したニュアンスを表現します。
ニュアンス・注意点
- 口語・カジュアル: 友人との会話で「どちらでもいいよ」などとフランクに使われる。
- 文語・フォーマル: ビジネス文書やフォーマルなメールでも、「どちらを選んでも支障ありません」という柔らかい表現として使われます。
- 強い感情は伴わず、どの選択も問題ない “オープン” なイメージがあります。
4. 文法的な特徴と構文
一般的な構文
- whichever + 名詞 + 〜
- 例: “You can choose whichever book you like.”
- 例: “You can choose whichever book you like.”
- whichever (代名詞的用法) + 〜
- 例: “Take whichever you want.”
イディオム的・定型的表現
- Whichever is easier: 「どちらが簡単でも」
- Whichever way you slice it: 「どんな捉え方をしても」(ややカジュアル寄り)
可算・不可算
- “whichever” 自体は代名詞・限定詞であり、可算/不可算の区別は「後にくる名詞の性質」に依存します。例えば “whichever book” (可算名詞) の場合もあれば “whichever advice” (不可算名詞) という使われ方も可能です。
5. 実例と例文
日常会話(3例)
- “Whichever movie you pick, I’m sure we’ll have fun.”
- どの映画を選んでも、きっと楽しいよ。
- どの映画を選んでも、きっと楽しいよ。
- “You can wear whichever outfit makes you feel comfortable.”
- どの服でも、着心地のいいものを選んでいいよ。
- どの服でも、着心地のいいものを選んでいいよ。
- “Take whichever you like from the fridge.”
- 冷蔵庫から好きなものを取っていいよ。
ビジネスシーン(3例)
- “Please use whichever payment method is most convenient for you.”
- あなたにとっていちばん便利な支払い方法を使ってください。
- あなたにとっていちばん便利な支払い方法を使ってください。
- “Whichever proposal aligns best with our budget will be accepted.”
- 予算に最も合う提案を受け入れます。
- 予算に最も合う提案を受け入れます。
- “Schedule the meeting for whichever date works for everyone.”
- みんなの都合が合うどの日でも、ミーティングを入れてください。
学術的な文脈(3例)
- “Participants could join whichever session they preferred.”
- 参加者は、好みのセッションに参加することができた。
- 参加者は、好みのセッションに参加することができた。
- “Students are free to write on whichever topic interests them.”
- 学生は、興味のあるテーマであればどれでも書くことができる。
- 学生は、興味のあるテーマであればどれでも書くことができる。
- “Choose whichever hypothesis best explains the data.”
- データを最もよく説明する仮説を選びなさい。
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- whatever (何でも)
- 意味の幅が「何でも」に広い。対象が「もの・こと」全般に及ぶ。
- 意味の幅が「何でも」に広い。対象が「もの・こと」全般に及ぶ。
- whomever (誰でも…する相手)
- 対象が「人」の場合で目的格に使われる。
- 対象が「人」の場合で目的格に使われる。
- whoever (誰でも…する人)
- 対象が「人」の場合で主格に使われる。
- 対象が「人」の場合で主格に使われる。
- either (どちらか一方)
- 選択肢が2つしかない場合に限定して使う。
- 選択肢が2つしかない場合に限定して使う。
- any (いくつか選択肢がある中のどれでも)
- 幅広い対象に使う。単数でも複数でも使え、やや「どれでも構わない」ニュアンスが強い。
反意語
厳密な反意語はありませんが、強いて挙げるなら「neither」(どちらも~ない)との対比が可能です。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /wɪtʃˈɛv.ər/
- アメリカ英語: [ウィッチ・エヴァー] のように “r” をしっかり発音
- イギリス英語: [ウィッチ・エヴァ(弱い r)] のように語尾の “r” が弱め
よくある発音の間違い
- 「which」と「witch」(魔女) の混同。
- “wh”- の発音を /h/ としてしまう人もいるが、正しくは /w/ + /ɪ/ + /tʃ/ の音を合わせた発音。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “whictever” や “whatecher” などの誤りに注意。
- “which ever” と分けてしまう: 元々 “which” と “ever”の複合語だが、現代英語では一語 “whichever” として使う。
- “either” や “any” との使い分け
- 選択肢が2つのみなら “either”
- 「数量・種類が多い中でどれでも」という場合に “any”
- 選択肢が複数の場合に1つを選ぶニュアンスなら “whichever” を使う。
- 選択肢が2つのみなら “either”
- TOEIC・英検などでの出題傾向
- 選択・譲歩表現を問う問題で “whoever, whatever, whichever” が一緒に出題されるケースが多い。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “which + ever = どちらでも” とイメージすると覚えやすいです。
- 「そんな選択肢がいっぱいある中で、どれを選んでも良い」というときに使う、と把握しておくと混乱しにくくなります。
- “whoever, whatever, whichever...” と並べて、“-ever” が「制限なしでどれでも OK」のイメージを持つ、とまとめて覚えると便利です。
以上が、代名詞「whichever」の詳細な解説です。選択肢が複数ある場面で、柔軟に「どれでもいいよ」「どれを選んでも構わない」というニュアンスを表したいときに是非使ってみてください。
意味のイメージ

復習用の問題
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