wrong
1. 基本情報と概要
単語: wrong
品詞: 副詞 (形容詞や名詞としても使われるが、本解説では主に「副詞」としての用法を中心に扱います)
英語での意味:
・incorrectly / in a mistaken manner(誤って、間違って)
日本語での意味:
・「誤って」「間違って」「正しくない方法で」という意味です。
たとえば、「I spelled the word wrong.(その単語の綴りを間違えた)」のように、「正しくない方法で何かをした」というニュアンスを伝えるときに使われます。
活用形:
副詞は人称や時制による活用はありません。
ただし、動詞や形容詞になると以下のような例が存在します。
- 形容詞: wrong(間違った、誤った、良くない)
- 名詞: a wrong(不正、悪事、間違い)
- 関連形容詞: wrongful(不法の、不当な)、wrongheaded(考え方が間違った)
- 関連副詞: wrongly(誤って)
- “wrong” の副詞形としてはカジュアルに使われることが多いですが、大半の文法的には “wrongly” が正用とされる場合もあります。
CEFRレベル: B1(中級)
・日常会話で頻繁に登場し、基本的に理解・運用できるとコミュニケーションがスムーズになるレベルです。
2. 語構成と詳細な意味
特に「wrong」に明確な接頭語や接尾語はありません。語源的には古英語 wrang(ねじれた、歪んだ)にさかのぼるため、どちらかというと「曲がった」「正道ではない」というイメージが語幹に含まれています。
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10選)
- get (something) wrong –(何かを)間違える
- go wrong – うまくいかない、問題が起きる
- prove (someone) wrong – (誰かが)間違っていることを証明する
- don’t get me wrong – 誤解しないでください
- spell (a word) wrong – (単語の)綴りを間違える
- take (something) the wrong way – (何かを)誤って解釈する
- rub (someone) the wrong way – (人を)いら立たせる、不快にさせる
- be on the wrong track – 誤った方向に進んでいる
- see nothing wrong with (something) – (何かが)悪いとは思わない
- start off on the wrong foot – 出だしがうまくいかない、関係を悪く始める
3. 語源とニュアンス
語源:
- 古英語 “wrang”(ねじれた、不正な)
- それ以前のゲルマン祖語 “*wreng-” に由来し、「曲がっている」「正しい道からずれている」という感覚があります。
ニュアンス・使用上の注意点:
- 副詞として「wrong」は口語的であり、よりフォーマルな文脈では “wrongly” を使うことを好む場合があります。
- 「間違っている」という強い断定的な印象を与えるので、誤用すると相手を不快にさせる可能性があります(「You’re wrong.」など)。唐突に使う場合は、丁寧さに欠けることがあるため、文章やフォーマルな会話では “incorrect” などを使うことも検討します。
4. 文法的な特徴と構文
副詞としての使い方
- 動詞を修飾し、「誤って」「不適切に」というニュアンスを伝えます。
- “She answered the question wrong.”(彼女はその質問に誤って答えた)のように使うことが多いです。
- 動詞を修飾し、「誤って」「不適切に」というニュアンスを伝えます。
イディオム・構文例
- “Don’t get me wrong” / “Don’t take it the wrong way”
- これらは「誤解しないで」「悪く取らないで」の意味で、日常的に頻繁に使用されます。
- “Go wrong” は「(物事が)うまくいかなくなる」「故障する」などの意味。
- “Don’t get me wrong” / “Don’t take it the wrong way”
フォーマル / カジュアル
- “wrong” を副詞として使うとカジュアルな響きが強いです。
- フォーマルな文書では “incorrectly” や “wrongly” を使うことが多いです。
- “wrong” を副詞として使うとカジュアルな響きが強いです。
5. 実例と例文
5.1 日常会話での例文(カジュアル)
- “I spelled his name wrong again!”
- (また彼の名前を綴り間違えちゃった!)
- (また彼の名前を綴り間違えちゃった!)
- “Don’t get me wrong, I agree with most of what you said.”
- (誤解しないでほしいんだけど、あなたの言ったことのほとんどには賛成してるよ。)
- (誤解しないでほしいんだけど、あなたの言ったことのほとんどには賛成してるよ。)
- “That came out wrong. I didn't mean to offend you.”
- (言い方が間違って聞こえたね。あなたを怒らせるつもりはなかったんだ。)
5.2 ビジネスシーンでの例文(ややフォーマル)
- “If you fill out the form wrong, we might have to reject your application.”
- (もしそのフォームを誤って記入した場合、お申し込みを却下せざるを得ないかもしれません。)
- (もしそのフォームを誤って記入した場合、お申し込みを却下せざるを得ないかもしれません。)
- “He admitted he had read the instructions wrong and apologized for the delay.”
- (彼は説明を読み間違えたことを認め、遅れを謝罪しました。)
- (彼は説明を読み間違えたことを認め、遅れを謝罪しました。)
- “We must ensure nothing goes wrong during the product launch event.”
- (製品ローンチのイベントでは何も問題が起こらないようにしなければなりません。)
5.3 学術的/専門的な文脈での例文
- “The data was entered wrong, thus skewing the results.”
- (データが間違って入力されていたため、結果が偏ってしまった。)
- (データが間違って入力されていたため、結果が偏ってしまった。)
- “If the hypothesis is formulated wrong, the entire experiment may be invalidated.”
- (仮説の立て方を間違えると、実験全体が無効になり得ます。)
- (仮説の立て方を間違えると、実験全体が無効になり得ます。)
- “You might prove my theory wrong if you gather sufficient counter-evidence.”
- (十分な反証が集まれば、私の理論が間違っていることを証明できるかもしれません。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- incorrectly(誤って)
- “wrong” よりフォーマル。「間違った」という意味は同じ。
- “wrong” よりフォーマル。「間違った」という意味は同じ。
- wrongly(誤って)
- 意味は同じですが、より文法的に正統な副詞という位置づけ。
- 意味は同じですが、より文法的に正統な副詞という位置づけ。
- mistakenly(誤解して、勘違いして)
- 勘違いによる誤りを強調。
反意語 (Antonyms)
- correctly(正しく)
- rightly(正しく、正当に)
- properly(適切に)
ニュアンスの違い:
- “wrong” は口語的でストレートに誤りを指摘。
- “incorrectly” や “wrongly” はより書き言葉向きで、フォーマルな文脈で使いやすい。
- “mistakenly” は「思い違い」や「勘違い」の概念を含む。
7. 発音とアクセントの特徴
IPA: /rɔːŋ/ (イギリス英語), /rɔːŋ/ または /rɑːŋ/ (アメリカ英語)
- アメリカ英語では、r の音がやや強く “wrong” が「ラーング」に近くなることがあります。
- イギリス英語でも “wr” は /r/ の音で始まり、/w/ の音は発音しません。
- つづりの “w” は黙字なので「rong」のように発音します。
強勢(アクセント):
- 一音節なので特にアクセントの移動はありませんが、冒頭の /r/ の発音をはっきりさせるのがポイントです。
よくある発音の間違い:
- “wr” を “ダブリュー・アール” と続けて発音しようとするケース(実際には “r” の音のみ)。
- 母音を “ラン” と短く発音してしまうケース(アメリカ英語に近い発音が意外と伸びることがある)。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
スペルミス:
- “wronge” や “worgn” などミススペルに注意しましょう。
- “wr” の並びが分かりにくいので “wrong” のままであることを重点的に覚えるとよいです。
- “wronge” や “worgn” などミススペルに注意しましょう。
同音異義語との混同:
- “rang / răng” など、発音が似ている単語は少ないですが、耳で聞くだけだと混同する可能性があります。
試験対策:
- TOEIC や英検では、会話文中で “wrong” が形容詞か副詞かを問う文法問題が出る場合があります。修飾しているのが名詞なら形容詞(wrong answer)、動詞なら副詞(answered wrong)など使い分けに気をつけましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- wr- が曲がっているイメージ
- “wrap”(包む)や “wrist”(手首)も「ねじれ」や「曲がり」のイメージが含まれます。同じ “wr” の仲間として覚えると、つづりを忘れにくくなります。
- 「R音」をしっかり意識して覚える
- 発音は “rong” という感じです。最初に w を発音しようとしないよう意識しましょう。
- 「まちがい」とリンクさせる
- 「wrong」は「まちがい」と覚えておくと比較的シンプルです。フォーマルには “incorrectly” と言い換え可能、というセットで覚えておくと混乱しづらいでしょう。
以上が、副詞 “wrong” の詳細な解説です。普段は「誤って」という意味で使われる非常にシンプルな語ですが、口語的ニュアンスに注意しながら、フォーマルな場面では “wrongly” や “incorrectly” を使い分けるとより自然になります。

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