英和辞書

whatever

IPA（発音記号）

/wɒtˈɛvə/

限定詞

《関係形容詞》どんな…でも,いかなる…でも / 《譲歩節を導いて》どんな…でも / 《all, any, no などを伴う名詞の後に付けて》どんな(少しの)…でも

You can do whatever you want.

あなたは何でも好きなことをすることができます。

解説

1. 基本情報と概要

単語: whatever

品詞: 主に限定詞(determiner)として使われるが、代名詞(pronoun)、接続詞(conjunction)、間投詞(interjection)としても使われる場合があります。

• 英語の意味: “anything or everything that”、または「どんな…でも/何でも」、状況によっては「どうでもいい」などのニュアンスでも使われます。
  


• 日本語の意味: 「何でも」「どんな～でも」「いかなる～でも」「どうでもいい」など。
  
  
  
  • 「どんなものでも構わない」「一切合切気にしない」というような場面で使われます。口語的に「どうでもいい」と投げやりなニュアンスを表すこともあります。
  
  

活用形: 「whatever」は形そのものが変化しません（-s、-ed、-ingなどの変化はなし）。

他の品詞になったときの例:

• 代名詞(pronoun): “Take whatever you like.”（好きなものを何でも取っていいよ）
  


• 接続詞(conjunction): “Whatever happens, stay calm.”（何が起きても落ち着いて）
  


• 間投詞(interjection): “Whatever!”（どうでもいいよ！）

CEFRレベル: B1（中級）

• 一般的な日常会話や書き言葉でも頻繁に出現し、関係代名詞などを学ぶ段階で目にすることが多い単語です。

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2. 語構成と詳細な意味

語構成: 「what + ever」

• what: 疑問詞「何」
  


• ever: 「いつでも」「常に」「全く」などの強調の要素を持つ語
  

「whatever」は「何であろうと」「どんな～でも」というニュアンスを持つ強調表現になります。

派生語や類縁語:

• whatsoever: 「本当に/全然/少しも～ない」などの強調を表すときに用いられます（例: “I have no idea whatsoever.”）。


• whichever, whenever, wherever, whoever: “which,” “when,” “where,” “who”に “-ever” が付いた形で「どちらでも」「いつでも」「どこでも」「誰でも」を意味する関連表現です。

よく使われるコロケーション（共起表現）・関連フレーズ（例/日本語訳）:

1. whatever you want（あなたの好きなものは何でも）
   


2. whatever you say（あなたが何と言おうとも／言うことは何でも）
   


3. for whatever reason（どんな理由であれ）
   


4. whatever happens（何が起こっても）
   


5. whatever it takes（どんなことがあっても／必要なことは何でも）
   


6. whatever the cost（どんな犠牲を払ってでも）
   


7. in whatever way（どんな方法であれ）
   


8. whatever the case may be（事の真相がどうであれ／いずれにせよ）
   


9. whatever works（何でもうまくいく方法なら）
   


10. whatever is necessary（必要なことは何でも）

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3. 語源とニュアンス

• 語源: 中英語・古英語の “hwæt” (何)＋“ǣfre” (いつでも, 常に) に由来するとされ、「何でも当てはまる」という強調的役割を担うようになりました。
  


• ニュアンス:
  
  
  
  • 汎用性が高く、カジュアルな場面からフォーマルな場面まで幅広く使用されます。
    
  
  
  • 一方で、単独で「Whatever!」と言うとやや投げやり・無関心・不満を表す口語的表現になり、ぶっきらぼうに感じられることがあります。
  
  

使用シーン:

• 口語のカジュアルな会話で「Whatever!」というと、相手を突き放す、投げやりな印象を与えることがあるので注意が必要です。
  


• 書き言葉やフォーマルな場面では、「whatever（どんな～でも）」をきちんと文法的に使う場合が多いです。

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4. 文法的な特徴と構文

• 限定詞 (determiner) として: 「どんな～でも」と名詞を修飾する役割を果たします。
  
  例: “You can choose whatever option suits you best.”
  


• 代名詞 (pronoun) として: 背後に具体的な名詞を伴わなくても、「何でも」という意味を表現できます。
  
  例: “Take whatever you want.”
  


• 接続詞 (subordinating conjunction) として: “Whatever happens, …”など、文と文をつなぎ「…であろうとも」という譲歩や条件を表します。
  
  例: “Whatever you do, don’t panic.”
  

可算・不可算: 「whatever」は可算・不可算という概念ではなく、修飾する名詞や代名詞として機能するため、可算・不可算の区別は通常意識しません。

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5. 実例と例文

(1) 日常会話での例文

1. “You can wear whatever you like to the party.”
   
   （パーティには好きな服を何でも着ていいよ。）
   


2. “Whatever! I don’t want to argue anymore.”
   
   （もうどうでもいい！ これ以上言い争いたくない。）
   


3. “Just do whatever makes you happy.”
   
   （自分が幸せになれることを何でもやりなよ。）

(2) ビジネスシーンでの例文

1. “We should be prepared for whatever challenges arise.”
   
   （どんな課題が起こっても対応できるようにしておくべきです。）
   


2. “Feel free to contact me wherever and whenever, about whatever you need.”
   
   （何か必要なことがあれば、どこからでもいつでも気軽に連絡してください。）
   


3. “Let me know whatever requirements you have, and we’ll try to accommodate them.”
   
   （ご要望があれば何でもお知らせください。できる限り対応いたします。）

(3) 学術的/フォーマルな文脈での例文

1. “Whatever theory is proposed, it must be supported by empirical data.”
   
   （どのような理論が提案されても、実証データに裏付けされていなければならない。）
   


2. “Candidates should be ready to defend their claims against whatever counterarguments may arise.”
   
   （受験者は、どんな反論が出されても、自分の主張を守れるように準備すべきである。）
   


3. “The research aims to ensure control over whatever variables might influence the outcome.”
   
   （本研究では、結果へ影響を及ぼすあらゆる変数をコントロールできることを目標としている。）

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6. 類義語・反意語と比較

類義語:

1. any（どれでも）
   
   
   
   • “any”は「1つでも、全部でも」と幅を広く設定する表現。
     
   
   
   • 例: “Take any book you like.”
     
   
   


2. whichever（どちらでも）
   
   
   
   • 「複数の選択肢のうち、どれを選んでも」というニュアンス。
     
   
   
   • 例: “Whichever dress you choose will look great.”
     
   
   


3. anything（何でも）
   
   
   
   • “anything”は代名詞としての機能が強く、名詞を直接修飾しない。
     
   
   
   • 例: “I’ll do anything for you.”
     
   
   

反意語: 厳密な反意語はありませんが、文脈によっては “nothing” （何も～ない）が反意的立場を取る場合があります。

• 例: “I don’t need whatever you’re offering.”（あなたが提供しているものはどんなものでも要りません）
  


• 例: “I need nothing from you.”（あなたからは何も要りません）

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7. 発音とアクセントの特徴

• 発音記号（IPA）:
  
  
  
  • アメリカ英語(AmE): /wʌtˈɛvər/ または /wəˈtɛvər/（「wh」の音は[hw]や[w]のどちらも聞かれる場合があります。）
    
  
  
  • イギリス英語(BrE): /wɒtˈɛvə/
    
  
  


• 強勢（アクセント）の位置: 「whát*év*er」のように、第二音節の「ever」に強勢が来やすい。
  


• よくある発音ミス:
  
  
  
  • “w” と “v” の発音が混ざったり、/r/ の音をきちんと巻けなかったりする。
    
  
  
  • “t” が曖昧になり過ぎる／「wha’ever」となりがち（口語ではよく聞かれる発音ですが、はっきり言う場合は “t” を意識する）。
  
  

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8. 学習上の注意点・よくある間違い

• スペルミス: “whaterver”や“whatevar”など、スペルを誤る場合がある。
  


• 同音異義語との混同: “what ever”と空白を入れてしまうと文法的に別の意味合いになりやすい（強調表現として分けて書かれる場合もありますが、通常は一語）。
  


• “whatever”を間投詞として使うときのニュアンス: 投げやり・ぶっきらぼうな印象を与えるので、ビジネスやフォーマルな場面では避けたほうがいい。
  


• 試験対策（TOEIC・英検など）: 関係代名詞や譲歩構文を問う問題で「whatever」が出題されることがあります。どのように名詞を修飾するか、または文をつなぐかを理解する必要があります。

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9. 記憶に残るヒントやイメージ

• 「what + ever」 ⇒ 「あらゆるもの（事）について いつでも 適用される」 ⇒ 「どんなものでもOK」「とにかく全部！」
  


• 「What's up?」の “what” と、強意の “ever” をセットで覚えると、「何でもあり！」というイメージで捉えやすいです。
  


• カジュアルに「Whatever...」と言うと「どうでもいい」という感じが強いので、友達同士の軽い口論などででよく耳にしますが注意して使いましょう。

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「whatever」は「どんな～でも」「何でも」という広い意味をもつため、多様な場面で使い勝手の良い単語です。一方で、間投詞として使う場合は無関心な態度や投げやりな印象を与えがちなので、TPOに合わせた使い分けを覚えておくとよいでしょう。

意味のイメージ